本質を見抜く「考え方」 (サンマーク文庫 な 3-1)

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  • サンマーク出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763160003

作品紹介・あらすじ

一見もっともらしく思える他人の判断や見解に惑わされることなく、「自分の頭で考える」ためにはどうしたらいいか。国際政治学者として、また歴代内閣ブレーンとして、つねに新しい情報を集め、検証し、独自の見解を導き出さねばならない立場の著者が初めて明かした、世の中の真実に迫るための53の実践的思考法。

感想・レビュー・書評

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  • 多くの例を国際政治をベースに挙げているが、この点に関しては素人ということもあり、普段の仕事に落とし込むにはあまりイメージが湧かなかった。
    考え方01〜53まで章立てて説明する形式になっているが、01「自分とは何か(を知ること)」が以降すべてのベースになっているのではないかと感じた。とはいえどうやって正しい自画像を描くかということはピンポイントのアンサーは書かれていないが、「考えるためにはまず感じること」をかなり重視している書きぶりだった。自分の肌身感覚を大事にしておもしろいと思ったものを選ぶことから、「自分を知る」ことにつながり、ひいては「(世の中の本質的な変化などを)早く見つける」ことにつながるという流れが、本質を見抜く考え方の "身につけ方" なのではないかと整理した。結局、これまでずっと迷ってきた「自分探し」から始めるところに戻ってきてしまった。

  • ・人は答えが出ないことに耐えられず、早まって誤った判断を下すことが多い。正しい判断のためには、しばらく答えが出ない「宙ぶらりん」の状態に耐える習慣づけが必要である。

    ・(日本人は自分の考えに臆病であり、その場の支配的な考えに影響されやすい)多少見えることがあっても、「そういうふうに考える自分のほうがおかしいのではないか」「善意を無視して、後ろ向きな考え方をしているのではないか」「そもそも人間同士はりかできるはずだ」などと自分の思いに自信が持てないときほど「優等生」的なものに逃げ込もうとするものです。

    ・学問を社会に還元するということは本来、むずかしい話をわかりやすく一般化するということ

    ・「御三家」「三種の神器」「三位一体」三は印象に残りやすく、脳を落ち着かせる作用がある。

    ・答えを見たり聞いたりするまえに、自分の頭で考える習慣をつける。

    ・「It is old.」イギリスでは「いい、信用できる、親しめる」という意味

    ・どん底→これ以上はないと知ることで、国や企業、人間の心のなかに覚悟が生まれる

    ・世と人は元来うまくいかないものであり、ギリシャ哲学や老子・荘子も人が世の中といかに折り合って生きるかを考えてきた。

    ・反論の余地のない見事すぎる理論は、「先に結論ありき」の仕組まれたものである可能性がある。

    ・みんなが言っていること/全員一致→ちゃんと考えていない?それはかえって危険信号だと認識する

    ・「変わるもの」に目を奪われていると、最も大切なものを見失う

  • 最初はなるほどと言うところが多かったが後半は少し疑問に思うことが多かった。ただ、良い本で勉強となった。

  • たまに読み返して
    忘れないようにしたいなと思った一冊だった。

  • 世の中の出来事は本質的には同じことの繰り返し。 
     
    いつも異端の哲学を持つ。これは正しいのか、他にはどうなのか疑う。 

    迷ったら自分が面白いと思う方を選ぶ 

    考えるには感じる

  •  

  • 自分のアイデンティティを確立しなければと改めて思った。そうする事で考えの基盤が生まれ、本質を見極めやすくなると感じた。

  • 採決で全員一致になるのは「誰も真剣に考えていない」ことの現れ、というのは面白かった。なるほど確かに。
    いつの間にか形成されている考え方のクセのようなものを、こうして時々見直すことは大切だなと思った。

  • 読みやすく、応用しやすそう。
    たまに読み返しては反芻してみます。

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著者プロフィール

1947年、大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。英国ケンブリッジ大学歴史学部大学院修了。京都大学助手、三重大学助教授、スタンフォード大学客員研究員、静岡県立大学教授、京都大学教授を歴任。石橋湛山賞(1990年)、毎日出版文化賞・山本七平賞(1997年)、正論大賞(2002年)、文藝春秋読者賞(1999年、2005年)受賞。専門は国際政治学、国際関係史、文明史。主な著書に『帝国としての中国――覇権の論理と現実』(東洋経済新報社)、『アメリカ外交の魂』(文藝春秋)、『大英帝国衰亡史』(PHP文庫)、『なぜ国家は衰亡するのか』(PHP新書)、『国民の文明史』(扶桑社)。


<第2巻執筆者>
小山俊樹(帝京大学教授)
森田吉彦(大阪観光大学教授)
川島真(東京大学教授)
石 平(評論家)
平野聡(東京大学教授)
木村幹(神戸大学教授)
坂元一哉(大阪大学名誉教授)
佐々木正明(大和大学教授)

「2023年 『シリーズ日本人のための文明学2 外交と歴史から見る中国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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