秘めたる空戦: 三式戦「飛燕」の死闘 (光人社ノンフィクション文庫 136)
- 潮書房光人新社 (2004年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
- / ISBN・EAN: 9784769821366
感想・レビュー・書評
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所謂エースの手記という感じではありませんね。
そこが面白いのかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
松本良男と個人的に親しかったので、本人から直接聞いた。全て真実であり、公的記録には、意図的に消されているのでない。第78戦隊の中の実験部隊だったが、やっかい者の左遷者部隊なので、戦果は全て78のものになっている。積極的に米軍遺棄装備を活用したので無線電話機が快調だった。小沢大尉はイケメンで羽鳥しんいちににている。おゆきさんは雛形あきこににている。日野は大阪市に生存している。金谷も生きている。映画「兵隊ヤクザ」の飛行隊物だと思えばよい。勝手に架空扱いは、故人に失礼。歴史の真実を記録に残さず亡くなった人は多い。残された資料が全て正しい訳ではない。片寄った結論を出さない様に注意が必要だ!!
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三式戦闘機「飛燕」での空戦記。
日本では珍しい液冷エンジンを搭載して活躍が期待されたが、エンジンの不調に悩まされていたという飛燕。その辺りはほとんど描かれていません。
しかし、編隊空戦の様子やそれを可能にした機上無線機による会話など、当時の前線での様子がリアルに語られています。
パイロットと整備員とのやりとりが語られているのも珍しいかも。戦闘機が飛べて戦えるようにするには整備員の努力の賜物。 -
「こんなに美しい戦闘機を見たことがない」そう言った筆者の友人である松本氏の、手記を綴った戦記。
沢山の人に支えられ、すくすくと育っていく過程は見ていて気持ちが良いです。中でも整備員の日野との交流は素晴らしい。互いに支えていく様子に、胸が熱くなる。
戦闘機に乗り、空戦をこなし、敵機を墜とし、遼機を護り、仲間を護り、人に癒され、傷つき、恐れ、嘆き、怒り……。
其処には、血の通った人がいるのだと思い知らされる本。 -
月刊「モデルグラフィックス」に連載されていたコミック「独立飛燕戦闘隊」の原作です
長い間ノンフィクションと思っていたんですが、本当はフィクションだということです。
ただ、主人公の松本良男さんは実在の方のようですし、本当の本当のところは良くわかりません
間違いないのはこの作品が面白いと言う事です。(funnyではなくinterestingのほう)
正直これを読んで泣けない人とは友達になれません -
スタジオジブリの宮崎駿監督もこの本を読んでいたことがわかりました。それを知ったのは、この本のコミック版「飛燕独立戦闘隊」です。
この本の内容は事実なのか? と多くのかたに言われていますが、事実を基に脚色した本、ということでしょう。
ですが人間味ある隊長のようになりたいと思いました。著者と隊長の固いきずなをぜひ読んでほしいです。