老人と海 [英語版ルビ訳付] 講談社ルビー・ブックス

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  • Amazon.co.jp ・本 (116ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784770023735

作品紹介・あらすじ

やせこけた老人。その名はサンチャゴ。しかし、海の男である彼には、不屈の闘志があった。ひとり、小舟で沖に出て1週間、つにに遭遇した巨大な、かじきまぐろ。綱を操り続け、大魚と格闘する日が続く。殺すか殺されるか-。だが、いつしか彼の心には、大魚への熱い友情が生まれていた…。アメリカの文豪、ヘミングウェイが、大自然の中で生き抜く男の、勇敢さとロマンを描き上げた不朽の名作。辞書のいらない「ルビ訳」、単語にぴったりの訳語がルビになっています。

感想・レビュー・書評

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  • 骨のある文章だった。
    とにかくストイック。

    風景描写がすてき。
    ラテンの海辺の街。
    貧しく、だけど逞しく生きる老人。
    昼の海と夜の海の表情のちがい。
    姿をあらわす魚たち。

    ハッピーエンドでも、バッドエンドでもないけど、
    とても力強く突きつけられる「人間の生」に背中をおされ、爽快な気分になれました。

  • 夏への扉が読めたのでこれも‥と思ったが、想定以上に読めなかった、のでそこまで楽しめなかったような;;

    それは自分の能力の問題なので、いつか楽しめるようになりたいとは思う。

  • キーウエスト、アメリカなどを舞台とした作品です。

  • 老人の信念と誇り、少年の信頼と忠実さ。ベタでもいいから、鮫がもうこないで老人が港で英雄としてたたえられて欲しいと願っていた。

  • カフカの「変身」ほどでは無いですが、これももやっときました。
    魚とじいさんの戦い。

    勝ったはずなのに最後は負けたような……なんだかおじいさん虚しいですね。
    敬意をはらった魚が鮫に食い散らかされるのは。

  • 「けれど、人間は負けるようには作られてはいないんだ」

    老人サンチャゴのこの一言が猛烈に格好良く、この小説のすべてを一言で言い表している印象を受けました。といいつつ、個人的には彼の海でのカジキマグロとの死闘(ハードボイルドでマッチョな男性的写実ですよね、うーむ力強い☆)よりも、陸での少年との優しいやり取りのほうが好きですが…。少年の老人に対する尊敬の念と気配りも素敵です。

  • 老人の一つ一つの行動が繊細に描かれていて海の厳しさをヒシヒシと伝わってくる。獲物を失い失望の中になにか大事なものを持ち帰る。それは…。
    最高に感情移入できる名作ですね。

  • 渋いですよね。
    間違いなく「名作」。

  • この時代の3大文学作品。因みに他のは白鯨と椿姫。だったはず。たしか友達に英語版もらったのにまだ読んでないです;  貧乏なのに、もう歳なのに、、、毎日巨大なカジキを求め、老人は行く・・・これぞ男のロマン!ってわたし女ですけども。でも結局今までにない大きさのを仕留めたのに、サメにやられちゃったのが可哀想でした。

  • 誰も知ることのない、大海のある場所で起こった出来事。年老いた船乗り「サンチャゴ」とサメとの戦い。
    そんな牧歌的(海だけど)な物語なのに、何故か興奮したり、うれしかったり、悲しかったり。。。
    そんな気分にさせてしまうのが、ヘミングウェイ。すべての行動とすべての感情をリアルに描き、ボクらと主人公をシンクロさせてしまう。
    名作ってこういうものなんだろう。

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著者プロフィール

Ernest Hemingway
1899年、シカゴ近郊オークパークで生まれる。高校で執筆活動に勤しみ、学内新聞に多くの記事を書き、学内文芸誌には3本の短編小説が掲載された。卒業後に職を得た新聞社を退職し、傷病兵運搬車の運転手として赴いたイタリア戦線で被弾し、肉体だけでなく精神にも深い傷を負って、生の向こうに常に死を意識するようになる。新聞記者として文章鍛錬を受けたため、文体は基本的には単文で短く簡潔なのを特徴とする。希土戦争、スペインでの闘牛見物、アフリカでのサファリ体験、スペイン内戦、第二次世界大戦、彼が好んで出かけたところには絶えず激烈な死があった。長編小説、『日はまた昇る』、『武器よさらば』、『誰がために鐘は鳴る』といった傑作も、背後に不穏な死の気配が漂っている。彼の才能は、長編より短編小説でこそ発揮されたと評価する向きがある。とくにアフリカとスペイン内戦を舞台にした1930年代に発表した中・短編小説は、死を扱う短編作家として円熟の域にまで達しており、読み応えがある。1945年度のノーベル文学賞の受賞対象になった『老人と海』では死は遠ざけられ、人間の究極的な生き方そのものに焦点が当てられ、ヘミングウェイの作品群のなかでは異色の作品といえる。1961年7月2日、ケチャムの自宅で猟銃による非業の最期を遂げた。

「2023年 『挿し絵入り版 老人と海』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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