英語は「やさしく、たくさん」―中学レベルから始める「英語脳」の育て方 (講談社パワー・イングリッシュ) (講談社パワー・イングリッシュ 35)
- 講談社インターナショナル (2003年12月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
- / ISBN・EAN: 9784770029256
作品紹介・あらすじ
今度こそ、本気でやり直したい人のために。日本で長いこと行われていた英語の勉強スタイルは、訳読式の「難しく少し」でした。これを続けてきて、伸び悩んでいませんか?そういう人は今こそ、「やさしくたくさん」に転換すべき時です。やさしい教材に大量に接すれば接するほど、脳に与える刺激は大きく、効果バツグンなのです。今さらやさしい教材に戻るのはプライドが許さないかもしれませんが、そのプライドを捨てて、今一度基礎に戻ってみて下さい。実はそれこそが、英語習熟への一番の早道なのです。
感想・レビュー・書評
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「やさしく」「たくさん」がなぜいいのか、よく理解できました。
次は教材探し、かな。
まずは図書館の英語絵本のコーナーに足を運んでみます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本人の英語学習に必要なのはやさしい英語をとにかくたくさん繰り返すこと、というスタンスの英語学習本です
とにかく中学生レベルのやさしい英語をそれこそ暗記するほど繰り返すという「やさしくたくさん」を実践するというもの
とはいうものの、決して簡単な学習法ではない
それなりに時間をかけて、英語漬けになるほど反復する必要があり、それだけ強い目的意識が必要と感じました
とりあえず、この著者の言う英語学習法で英語を学習したいなら、
第1章 やさいくたくさん、とは?
第7章 すぐ英語が必要な人は基礎+専門用語
あたりを読んでおけば大丈夫かな?
【参考図書等】
・NHKラジオ講座「新基礎英語」1、2、3
・「英会話・ぜったい・音読 入門編」(國弘正雄)
・「第一線の記者が教える 英文記事の読み方」(伊藤サム) -
とてもよかった。
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英語に自身が付いてきたとき、難し目の教材に手を出したくなった時に必ず振り返ることにする。
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とてもわかりやしい英語を学ぶための道しるべです。
「やさしくたくさん」というのはこれ以上ないくらい英語学習の核心をついた言葉かもしれません。
自分なりに整理してまとめつつある英語学習法に確信がもてた一冊でした。 -
目からウロコだった。
どの勉強法も説得力がありかつ無理なくやれそうなものばかり。是非実践したい。 -
研究者ならおそらく慎重な表現になるところを言い切っている。その他の部分は裏づけのない主張がうんざりするほど繰り返される。どこまでが理論でどこからが著者の見解なのか示されていない。成功していない学習者の感想が再三引用される。ジャパンタイムズの社内教育を具体的に知ることができるのかなと思って読んだが、期待はずれだった。
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ジャパンタイムス編集局次長、伊藤サムさんによる英語学習のこつ。伊藤さんは日系二世だが親から英語を教わることはほとんどなく英語も特にできなかったが、中学生のときに英語に目覚め、基礎英語などから勉強し力を伸ばしたとのこと。
ポイントとしては、「英語はやさしくたくさん」「CDはかけっぱなし」など。日本人はつい難しい文章にチャレンジしがちだが、量が重要なので自分のレベルにあった易しい英語にたくさん触れよ、特に耳に焼きつくくらいCDをたくさん聴け、といったことのようです。
確かに英語が苦手な日本人が多いのは英語に触れる量が圧倒的に少ないことが一因でしょうね。特に英語の音。私が学生の頃は授業で生の英語の音に触れる機会など非常に少なかったです。まずはとにかく浴びるように英語を聞け、といったところでしょうか。納得します。 -
元ジャパン・タイムズの編集長で、現在は教育テレビの「ニュースで英会話」の講師もしている著者による、英語の学び方に関する本。英語力アップには「やさしく、たくさん」読む、聞くが一番の方法である、ということを、訳読式の弊害や直読直解の方法について解説しながら、著者自身の体験談や、著者の提唱する方法を試した人たちの声などを紹介しながら述べたもの。
伊藤サムさんの講演をたまたま聞く機会があって、正直はじめは「胡散臭い」と思っていたけれども、聞いているととても説得力があり、全うなことを言っていると思った。話がうまい、というのもあるだろうが、言語習得の理論と、著者自身、あるいは学習者の経験で得られる感覚的なものが、うまく融合されていると思った。それがきっかけでこの本を買ってみたが、その時の講演の内容が、過不足なく再生されていると思った。
サブタイトルは「中学レベルから始める『英語脳』の育て方」となっていて、やっぱり「英語脳」とか言ってしまうと、どうしても胡散臭く感じてしまう。結局は、英語に接する絶対量を増やすことが英語を習得する条件で、接する英語は「iプラス1」のレベル、ということを言っている。このあたりは、言語習得の理論と重なり、まともなことだと思う。本全体を通して、「やさしく・たくさん」の具体的な方法について、分かりやすく説明されており、全体的には中学生でも簡単に読めるような本になっている。子どもの言語習得とちがって、大人は脳が「化石化」する、という部分で、根本的に母語習得と外国語の習得の違いが(それなりに)踏まえられている点が良かった。
ただおれは、訳読式との併用が、良いと思う。このあたり、講談社現代新書の菅原克也『英語と日本語のあいだ』と読み比べてみると面白い。(11/11/06)