- Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
- / ISBN・EAN: 9784770501813
作品紹介・あらすじ
「今日、子どもに熱いアイロンを投げつけてしまった……」と告白する母親。多くの人びとから非難されるばかりの親たちに寄り添い、「虐待してしまう親は、自らもまた虐待された過去を背負っているのだ」と訴える心理学者の著者。虐待してしまう自分を責め、そのあげくにまた虐待をくり返してしまう自らを赤裸々に綴りながら、虐待してしまう親たちが苦闘の末に子どもへの愛を確認していく姿は、私たちに多くのことを教えてくれる。虐待する親たちの生の声を多数掲載し、苦闘する彼女たちの姿を浮き彫りにした本書は、他に類を見ない一冊。心理学者、カウンセラーを目指す人、虐待に関心のある方、心当たりのある方は必読です。
感想・レビュー・書評
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367.6
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自分の子どもに虐待をする被虐待体験のある親は、加害者であり被害者でもある。
「親のケア」が社会の責任であり、支援体制の必要性を訴えている本。
虐待せざるを得ない背景を理解し受けとめることの重要性を説いている。
親の心理特徴や、支援者の基本的姿勢・注意点を学ぶには、良書であると思う。
しかし、キレイに収まりすぎているような気もする... -
世代連鎖~虐待者ももともとは被虐待児だった。
支援のタイミングが非常に難しい。マイナスに作用したり。自分が被虐待児だと頭でわかっていても、心で受け入れるにはかなり時間がかかる。まして、虐待者と感情を出して対決出来るようになるなど、かなりの時間を要する。
程度の差はあるけど、自分の過去、現在、未来を見ているような本だ。
単行本はどこの図書館にでもあると思う。気になる方は是非どうぞ。
文庫本でも発売になっています。 -
虐待されずに育ったけれど、世代連鎖は感覚的によくわかる。
されたくなかった同じ行動をしていると気づいてゾッとするあの感覚。
言っていることはとても良くわかる。加害と被害のウラオモテ。
でも、「子供を産むのは人として当然の営み」みたいな感覚が気持ち悪い。
連鎖が怖くて産むのをためらう人に、大丈夫だよサポートするよって言ってあげるのは大切だけど、それと「産まないなんてもったいない、よくない」ってのは違う。
そこまで言っているわけじゃないけど、なんかそういう空気を感じる。
嫌なら産まなくていいじゃん。