- Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
- / ISBN・EAN: 9784776209355
感想・レビュー・書評
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普通に楽しめました
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銀行とは異なる信金を舞台に、創意工夫で顧客との信頼関係を築く姿を知れた。寮での食事のシーンがまたどれも美味しそうで楽しめた。
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「読むだけでお金の増やし方が身につく」という文句が気になって読んでみたけど、普通に金融小説だった(少なくとも、個人向けではない)。
京都には中小企業も多く、信用金庫が大きくなりやすいとのことだったけど、老舗の旅館や料亭は気位が高くて信金は相手にしてもらえないのだとか。いろいろ面倒そうだな。
日本政策金融公庫というのも初めて知った。担保のない学生起業でも見込みがあれば融資してもらえやすいらしい。使うことはないけど、覚えておきたい。
それにしても、表紙にのっている主人公の大学のゼミの同期
の女の子。表紙に載るほどは活躍してなかったような気はするんだけど。ヒロインポジションという意味では、サイクリングで出会った謎の美女のほうがヒロインぽかった気がする。ただ、本当に謎のまま終わったのはビックリした。途中で既婚者と分かって、最後には離婚していて。結局、なんだったんだ。 -
読むだけでお金の増やし方が身につく 京都かけだし信金マンの事件簿 2017/4/21 著:菅井敏之
メガバンクの支店長を経て、25年の銀行員生活での経験を基に本書は描かれている。舞台は、桜さく京都の片隅から始まる。
京都ならではの商慣習に戸惑う、若い信金マンの青年が、大手銀行が仕掛ける罠に立ち向かう中で、だんだんと「お金のプロ」へと成長していく。そんな一人の信金マンの成長物語。
首都圏・都銀を舞台にした「倍返しだ」の「半沢直樹」
に対し
京都・信金を舞台にした「御役に立てたなら光栄です」の「和久井健太」
大きなお金を動かす。大きな舞台で躍動する「半沢直樹」に対して、スケールも小さい本書の「和久井健太」。しかし、大きい小さいが全てではない。
関わっている人の思いの大きさは変わらない。
本書の主人公の行動・考え方については数年前と今ではその受け取り方が大きくことなる。主人公は金融業の本業である「預金」を集め「貸金」を増やす。ということだけをしていない。むしろそのことは後回しになっていると言ってもおかしくない。
今求められていることは、「本業支援」:「顧客を知る」「顧客の事業を知る」ことである。顧客を知り、課題を共有し解決するためのお手伝いをするもしくは、主体的にその課題解決に助力する。そんなことが今の金融機関には求められており、そのことを他者から言われてではなく自分の信念として主人公は取り組んでいる。
どこかで聞いたことのあるような
大学・企業・信用金庫
だからこそ感情移入して読むことができた。
「御役に立てたなら光栄です」
忘れてはいけない。