- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784778310875
感想・レビュー・書評
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本棚整理で発掘(笑)こだか和麻回と羽海野チカ回を再読。「つくる」事への真摯さと愛に溢れた大好きな対談集です。
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世代が違うからか、漫画を読み込めてないからか。見える世界が違うのは羨ましい。
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11.11.14。BLや萌えについての話が興味深かい。皆さん楽しそうでこんな風に語り合うのが羨ましくなった
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タイトルに惹かれた『対談集』。たのしそう
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結構好きな漫画家、よしながふみの対談集ということで、読んでみました。
すべてひらがなにした、タイトルのセンスがいいです。
でも「ここだけのおしゃべり」が単行本化されて、誰もが読むことができる点に、若干(いいのかな?)という気持ちを感じます。
そういった、読者がこっそり二人の対談を聞いているような形に仕上げているのでしょう。
対談相手は、やまだないと・福田里香、三浦しをん、こだか和麻、羽海野チカ、志村貴子、萩尾望都の7名で、三浦しをん氏とはよっぽど語り足りなかったのか、2度対談しています。その辺のゆるさがいいですね。
この中では志村貴子氏を知らず、この人との対談の箇所では、手掛けた作品が話題になると、残念ながらついていけなくなりました。
やまだないと氏と福田里香氏も知りませんでしたが、この時の対談は、少女マンガ全般についての全体概論だったため、楽しく読めました。
「綿の国星」とか「エイリアン通り」とか「日出処の天子」とか、もうかなり忘れかけている、ティーンズの頃に読んだ少女まんが作品が次々と登場し、懐かしくなります。
"「花とゆめ」と「LaLa」はごっちゃになる" という話で盛り上がっており、まさに私もそう感じていたので、嬉しくなりました。
当時、タイトルは知っていても、読まなかった古めの漫画は、今でもそのタイトルを聞くと、大人すぎて理解できないようなイメージを持っています。
「いつもポケットにショパン」が「いつショ」と略されていることに、少しカルチャーショックを受けました。
山岸涼子作品や、三原順「はみだしっ子」は"業の深い作品"と表現されていました。
その通りです。すごい作品を少女たちは読んでいたわけです。
「はみだしっ子」はその後の白泉社のすべてのマンガを"トラウマもの"となるように決定づけてしまった影響力大の作品だとか。
このマンガ、絵の古さに抵抗を感じて、ずっと読まずにきましたが、そこまで漫画界にインパクトを与えた作品ならば、いつか機会があったら読もうと思います。
いくえみ綾は迷走していたなど、歯に衣着せぬ発言も飛び出していました。
ちなみに彼女のペンネームは、くらもちふさこ作品の3人の登場人物の名前を繋げたものなんだそうです。
当時から、変わった名前だと思っていましたが、造語だったとは。
また、高河ゆんのペンネームも、「リングにかけろ」のキャラクター名3人から採ったそうです。
対談の内容が相当マニアックなため、下段に解説欄ができており、その情報が役立ちました。
「キャプテン翼」「スラムダンク」で女の子少年漫画に手を伸ばし始めたとのこと。
少年マンガは時系列順にしか話が進まないけれど、少女マンガは過去と現在が交差する文法を使うため、少女マンガが読めない男性も多いそうです。
手法がまるで違うんですね。
対談相手が、よしなが氏の同業者ばかりのため、相当ニッチでマイナーなおたく話がティープに展開していきます。
私も一般よりはわかるつもりでいましたが、それにしてもやはりその道を行くプロの方々の知識量と意識の高さにはとても追いつけず、圧倒されるばかりでした。
対談文章もけっこう長く、気の置けない間柄同士でじっくり話をしたんだとわかります。
BL論も相当広く深く、もはや哲学の域に達するように論じていて、圧倒されました。
しをん氏が思いついたという「少子化対策担当の官僚二人のBL」というテーマには、吹きました。
職務と恋心のはざまで苦悩する二人の物語だそうで、確かにいろんな矛盾と逡巡を抱えており、おもしろそうです。
どの対談もじっくり本腰を入れて読むべき、イッキ読みはとてもできない内容の濃さで、ゆっくりと時間をかけて読み終えた一冊。
対談相手とのショット写真があってもよかったのではないかと思いました。
でなければ、よしなが氏によるイラストなど。
普段彼女の作品では、絵ばかり見ているため、この本では表紙にしか絵がなく、物足りなかったです。
よしなが氏が、大島弓子に多大な影響を受けたというのは、意外でした。
大島弓子の「バナナブレッドのプディング」は読んでみたいと思います。
次は、全く別の異業種の人との対談集を出してほしいのですが、マイナーワールド同士の話でないと、歩み寄りに時間がかかって、ここまで盛り上がれないのかもしれませんね。
彼女が萩尾望都氏との対談で「子供の頃から贅沢なものを読ませていただいて、ありがとうございます」と言ったセリフに、深く頷きました。
日本の女子たちは、才能あふれるマンガ家たちのおかげで、とても恵まれたマンガライフを送ってこれたと思っています。
巻末に、掲載誌が載っていましたが、語りおろし3編以外は、4編とも違う雑誌に掲載されていたのが、なんだか意外でした。
まあ、これだけ長いと、雑誌も定期的にページを設けられないのかもしれません。
根性入れて、本音を出して、出来上がった本だという印象です。 -
少女漫画を愛して止まない方々との対談。私も愛して止まないと思っていたが、かなり及びでない感じ。途中で早々退散しました。