- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784781690247
感想・レビュー・書評
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仏像は有名なものも沢山あるが、言われて見れば「神像」というものをあまり意識したことはなかったような気がする。
日本の神には元々あまり決まった姿がなく、自然現象や山体といったものをそのまま拝むという傾向があった。それが仏教とともに仏像という概念が輸入され、神の姿を描く絵や木像が作られるようになった。
特に木造に関して特長的なのは、素材感を強く出すものが多い、という点である。彫刻刀の彫り跡も生々しい「鉈彫り」など、木の質感を強調し、根や節などもともとの木の形を生かしているものがある。秋田県白山姫神社の女神立像などがそれである。
また、今挙げたように特に名前のない、「男神」「女神」「童子」といった像も多い。名前はさておき、木や石の中から姿を現した神、ということだろうか。
仏像が比較的整った印象のものが多いのに対して、神像は割りとフリーダムなものが多い。好みの分かれるところかもしれない。
神仏習合、廃仏毀釈というものがあってそもそも神道というものの原型が今となっては多くが喪われてしまったわけだが、もともと姿がなく、変幻自在であるのが日本の神なのであって、だからこそどこにでも形を変えて入り込み、日本人の心の中にあり続けるのではなかろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
仏教に仏像があるように、神道など日本古来の神様信仰にも神像があります。その神像の紹介をしながら、日本の神様をみていく、軽い読み物でした。もしもどこかの博物館で「神像展」というものが開催されたらこういう感じなのではないだろうか、という印象を受ける体裁の本になっています。楽しんで、学んで、難しいことはやらない入門的な説明を受ける感じです。
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好きなよりみちパンセシリーズ。「仏像」は好きで何冊も本を読んだけど、よく考えてみたら「神像」ってものはほとんど意識したことがなかった。仏像に比べて華がないっていうのもあるけど、よく考えたら別物ですよね…。
でも、やはり、素朴な神像よりも、技術の粋を尽くしました!という感じの仏像の方が好きです。 -
大人になってからこういう若者向けに書かれたものを読むのはとても楽しい。
もともと研究対象としてはいくらでも難しく語ることのできるものなので、興味があっても食らいついていくのに骨が折れるのだ。
その点この本は関西出身の父娘が、あちこちの神社や神像をなんでやねんと言いながら訪ね歩いて、そのあとを解説が追って行く構成。
写真もほどほどにあるので、その気になれば深追いのための最初の資料になる。
みうらじゅん氏と著者の対談も面白かったし、表紙の感じも好みでした。 -
熊野速玉大社いつか行きたい
那智の滝、大門坂、行きたい。 -
2012/527
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神像って知らなかった
神仏習合とか廃仏毀釈についても全然知らないので
ちょっと勉強しようと思いました
このシリーズ 全部の漢字にルビがふってあるので
日本の神様の難しい漢字の読みもわかってよかったです
本編より巻末のみうらじゅんさんとの対談がおもしろい -
著者が知人であるということと、季節的に「初詣前に読み終わろう」というモチベーションがあったため、読んでみた。
結果的には、初詣に間に合わず1/3になってしまったが...
「日本の神様」とあるので、神話と神社とかが話題の中心かと思ったら、神像であった。仏像じゃなくて神像。そんなものもあるんですね。
結局のところ「よくわからないものは、やっぱりわからない」ということで、すっきりはしないけど。写真も多くて、神像の最初の本としてはおすすめ。
児童書のコーナーにあるので、非常に探しにくかった。