ピルグリム・イェ-ガ- (3) (ヤングキングコミックス)

著者 :
  • 少年画報社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784785923686

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  • 〈三十枚の銀貨〉ロヨラとアーシェの問答は、ユダヤ教とキリスト教、文化の対立の中で沙汰ではない価値観を模索せんとする思想が”宗教”の根本にあったことを思い出させる。
    アデールとカーリン、孤独な二人が“家族”になろうと絆を句かめるエピソードは心に響く。コル・ウーヌム(心を一つに)のエピソード。不穏な動きの中にある、希望の光のような描写。

  • 「過去200年 800万人のユダヤ人とイスラム教徒を殺した"平和で敬虔なカトリック"の地の出として 血で血を染めた末に出る結論をあらかじめ教えてやる」
    「いいか!!!」
    「神(ゴッド)も!!神(ディオ)も!神(デウス)も!神(ヤハウェ)も!!神(アッラー)も!!!
    要するにみんな"同じ神"だ 同じ神!!!」
    ( 「また超ド級に異端ぽいことを・・・」 
     byフランシスコ=わけあって女装中=ザビエル)

    イグナチウス・デ・ロヨラさんが異様に良い。作中最強じゃないだろうか。
    作者も最近評価されてきているっぽいので、続編に期待。

    「人を幸せにする方法は 数限りなくあるのだ」

  • 沖方丁先生原作 伊藤真美先生画 コミック 第3巻。
    銀貨達が終結する。アデールとカーリンは教会の“正義”“正しさ”というものに疑問を持つ。個人の尊厳、自由、それらが罪へ繋がってしまう…。身の証をたてるための免罪符を手に入れるためにカーリンはお金に執着し、それが“悪”を呼び寄せる…。

    相手を思いやる気持ち、絆が少しずつずれ始め、もつれだす。心のずれが運命の歯車と共に軋みだす様が1巻の冒頭と連想されはじめる。それらを払拭させるような2人の絆は糸のように細く思える。

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著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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