大卒無業女性の憂鬱―彼女たちの働かない・働けない理由

著者 :
  • 新泉社
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本棚登録 : 82
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787716125

作品紹介・あらすじ

人口減少時代に掲げられた「一億総活躍社会の実現」という政策目標。労働力として注目をされ始めた女性たちの置かれた本当の姿とは?

感想・レビュー・書評

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  • 東2法経図・6F開架:KW/2016//K

  • 関西圏へのディスり?が凄くて驚きました。
    私も知り合いの在住者から関西圏の話をよく聞きますが、ここに書かれている事と違う話ばかりです。関西圏の女性は職場、家庭、地域社会等様々な場所で明るく活動していると認識していました。
    文面からは女性は全て労働するべきで学生や子持ち既婚女性や親達の意識の低さを指摘したいように見受けられました。金銭を稼ぐ女性を育てるには、数十年単位での意識改革が必要だし、それを今後関東も関西も他地域も同じ日本だからと画一的にしてよいものかと感じました。北陸や山陰では既婚女性が働くのは当然とも記載していたが、彼女達は本当に生き生きと輝き、活躍しているのか?もしや嫁として労働力扱いをされているのでは?いう疑問が残ります。また本書では憂鬱な存在とされる関西圏の専業主婦の方も 目先の金銭の為に本人は働かずとも 未来の為に教育に専念している方も多くいる事、つまり日本の未来の為に一番必要な人間を育てている事は理解しているのか?など疑問が多く残りました。データ量は多いのですが、それに対しての考察が筆者の考えありきで誘導されている感が強く、都合の悪いことは書いていないような‥?個人的には女性がそれぞれ行った人生選択に不安を抱かなくてよい国になって欲しいと思っている為、彼女のような存在が逆に女性を生きづらくさせなければいいけど‥と感じさせ、憂鬱にさせる本でした。
    ただ、様々な場面で女性を都合のいい労働力とする発想は解決されるべき問題だと感じます。
    筆者は早稲田出身で子連れ留学もされ、横浜市副市長の経験あり。現在大学教授をされていて大変有能な方のようです。

  • 多くの人に読んで欲しい。

    見ないフリをしていることがあることを
    知って欲しい。

    女性の問題がなかなか解決しないのは、
    男性にとって他人事だからだけでなく、
    成功している女性たちもまた、
    その問題を他人事にしてしまうからだ。

  • 女子の大学進学率の高い関西圏にあって、大学卒業後、無業女子が多い関西圏といった実情。そこに潜む女子学生自身の認識、親世代の認識、産業界の認識、そして地域首長の認識とは。横浜市副市長という行政経験もある著者が、大学教授となり、関西での膨大なインタビューなどを通じて著された本書。関西のみならず、地方都市において対応すべき課題とは。

  • なぜかもやもやする本だった……。データの提示と分析は読みごたえがある。
    けれど学生がもっとしっかりすればよいという主張に見えてきてしまう。(もちろんちゃんと読めば、そんなことだけを言っている訳ではない)

  • 1980年代の経済成長のカギは、「日本型福祉」。専業主婦は日本の福祉の含み資産であった。日本の税や社会保険料が安いのは専業主婦が育児も介護もすべて無償で担ってくれていたから。

    今また、労働力不足の為に、求められているのは女性の力。
    2014年70.8% 25~44歳の女性の就業率
    政府は、2020年76.0% → 80%にしたいそうである。

    しかし、調べてみたら、未婚の無業女性は2016年で2Ⅰ万人いるらしい。
    この人たちは、今後どうなるのか?結婚できる筈もなく....働く意志があるのか?ないのか?確かに頭が痛い。

    データより非正規雇用や無業の女性は結婚する確率も低いそうであるから、結婚を望むなら働く方が良い。

    関西のベッドタウンである、奈良県や兵庫県は今でも大卒無業女性が多いそうで、大都市には高額所得者の男性が多いからその近くのベッドタウンで、このような統計となることは頷けます。しかし、今でも大学卒業しても働かない選択をとるとは???? なんとも不思議な????現象である。
    自分の人生のライフプランとか考えていないのか?
    大学で自立って教えないのか?
    このご時世にこの現状を知り、女性の自立は先の先だと思い知りました。
    大卒無業者は問題大です。

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著者プロフィール

2014年6月現在 甲南大学教授

「2014年 『みんなでつくる子ども・子育て支援新制度』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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