- Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791106158
作品紹介・あらすじ
ガンダーソンとホフマンの編による本書は、BPDについての最新情報と実用的な対応策を網羅!!まさに百家争鳴のBPD理論を客観的に整理し、要約する。治療者と当事者およびその家族のコミュニケーションを促進し、治療的援助を可能にする重要な情報が今ここに凝縮されて読者に供される。
感想・レビュー・書評
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前半は境界例の病理についてマスターソンなどの著書を引き、説明している。
目次は以下のとおり。
第1部 診断、治療、予後(境界性パーソナリティ障害の診断―概念、診断基準、そして討論
境界性パーソナリティ障害に対する精神療法
境界性パーソナリティ障害における自殺関連行動と自傷行為―自己統制モデル
境界性パーソナリティ障害における薬物療法
境界性パーソナリティ障害の長期経過)
第2部 家族からみた問題点(境界性パーソナリティ障害とともに生きる―2人の当事者の体験記
境界性パーソナリティ障害に対する家族の視点
家族の外傷体験から家族のサポート体制へ
治療への家族の関与)
家族を病因としてではなく、サポートの担い手として捉える視点が新しいと書いてあったが、何十年も前から統合失調症患者家族には行われてきたものなので今更か・・という感じは否めん。
しかしBPD患者特有の対処法や、家族の抱える心的負担の質がほかの精神障害とは異なることもあるようだ。
それが特に希望という視点から書かれていた。統合失調症患者の家族は、それまで健全な個人を見てきたので発病しても元に戻るのではないかという期待が持てる。しかしBPD患者の家族は生まれてからずっとその状態の子供を見てきたのでなかなか改善するという風には見れないのだそうだ。
これを読んで
家族のサポート度評定尺度 の開発というのはどうだろうか?と思いついた。
柔軟性やあいまいさ耐性など、サポーターとしての家族に必要な心理的・具体的(生活的)機能を測定できる尺度。質問紙か面接法で。
後半の家族のところに書いてある。
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本人さんと家族との関わりについて知りたくて手に取った本。
ここでの家族とは、子どもが診断を受けた家族のことでした。
この本からの学びは、
・治療が継続できるようにすること
・本人の回復能力を信じること
・批判や否定をせず、あるがままを受け止めること
私の立場では上記を意識して、支援に取り組んでいこうと思います。