- Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791766772
作品紹介・あらすじ
音楽家が線量計を持ちあるく世の中なんて間違っている。でも、そこからはじめるしか道はない。福島に住む選択をした人、新天地を求めた人、遠い場所で震災に思いを巡らせた人-「音楽」「祭り」「放射能」「シャッター商店街」…震災後をめぐる6つの対話と、大友の自伝的初小説を含む、切なくも希望とノイズに満ちた対論集。
感想・レビュー・書評
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2012年に福島について語った本。
原発のこと、避難のこと、忘却のこと、恐怖のこと、今のこと未来のこと、失われた小さくて大切なもの、映像や音楽の力のこと…
対談だったり往復書簡だったり寄稿だったり対談のつもりが座談会になったり、その場の一番いい形を切り取ったような雑多な本。
全体に貫かれているのは、福島の人を、その場の当事者を置き去りにしないようにってことと、自分のことをきちんとすること。
大きいことをいきなりやろうとすると歪んだり崩れたりしちゃうから、目の前の人をちゃんと見て、目の前のことをちゃんとやる。
「ふたりのママからきみたちへ」http://booklog.jp/users/nijiirokatatumuri/archives/1/4781690629でも思ったけど、私は都会と地方の格差にほんとうに鈍いんだな。
で、自分がマイノリティの立場の時は鈍い人にイライラするけれど、自分がマジョリティであることに気づいてみれば右往左往しながら時間をかけないとたどりつけない。
実感のない人が追いつくのをまってあげるとか、道しるべを作るってことも大事なんだろうなと思う。
たどりつくための階段を作ってまっていてくれる人たちのありがたさが身にしみる。
それ違うんじゃないかなとか、私はそういう風にはできないとか、言ってることはわかるけどこの人は好きになれないとか、色々思ったんだけど、この本では好きじゃない部分も受け入れられる。
好きじゃない部分も含めて好きだと思える自分が欲しいと思う。
渡辺さんの、寄りそう余裕のない人たちもいるという話、開沼さんの田舎論、猪飼さんの長いスパンで考えるという話、が興味深かった。
それと、もんじゅ君。やさしくて大好きだ。
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ほとんどが原発論・福島論。2012年に読まないとあまり意味のないものであった。最後の大友良英自身による短編だけノスタルジックで良かったが。
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原発に対する考え方、感じ方、動き方を考えられる本。
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http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784791766772