- Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794927330
感想・レビュー・書評
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迷探偵ロジャー・シェリンガムの長編2作目です。▲話題の毒殺事件の進展に疑問を感じ、友人アレックのいとこ宅に滞在、その娘シーラ(19)を助手に加えアマチュア探偵団を開始します。物的証拠よりも心理的なものに重きを置くことを宣言し、調子よく捜査を始めたが▼今回は作家の著名力だけでなく、記者の名前も借り捜査します。関係者ではないので、警察の情報が無いのも何のその、相変わらずの口八丁、ただ足で稼げば稼ぐほど混迷します。蠅をめぐる論考など馬鹿話や法螺話がとっても愉快です。多重解決の萌芽も見えますよ。(1926年)
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シェリンガムがしゃべりまくり、ちょっとアレな手も使いつつ情報を集め、関係者の人間性・心理の考察からのアプローチによる推理と、いつものシェリンガム節で楽しかった。
今作は実際にあった事件を下敷きにしつつ描かれているので、伏線の振りまき方とかが物足りない印象もありますが、素人探偵がイギリスの片田舎で捜査を頑張ってる感じがあって、これはこれでw -
ロジャー・シェリンガム・シリーズ。二作目。
良い点は、喋りすぎる探偵ロジャーと、二人の助手の関係。事件に関する議論を進める過程で、少しずつ真相に迫る感じが心地良い。
解決まで手の内を見せない探偵が多いなか、ロジャーの捜査方法は面白く、読みやすい。 -
ロジャー・シェリンガムもの。ワトスン役のアレックに加えておてんば娘シーラが探偵チームに加わる。事件は単純で、夫を砒素毒殺した容疑で拘留されている夫人の無実を確証して、真相解明に奔走するというもの。事件はすでに起こっており、周囲の関係者(容疑者)も限られているので、事件前後の事実関係の聞き込みとか人間関係の探り出しくらいしかすることはない。なので物語の大半は素人探偵チームのやりとり、一進一退一喜一憂しながらのドタバタ探偵活動に割かれている。そこがひとつの読みどころというか本作の魅力になっている。だいたい初期のシェリンガムものはみなそうだ。勝手な思い込みが覆され、懲りずに新説を立ててまた頓挫しの繰り返し。その紆余曲折しながらの地道な捜査が最後は二転三転して意外や意外思わぬ真相にたどりつく。少し尻切れトンボ感はあるもののまずは及第点か。
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バークリーらしいミステリーですね。
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心理的な面から犯人をとらえていき、容疑者たちの状況が明らかとなっていき、主人公であるロジャーシェリンガムの推論も移り変わっていく過程が面白い。
大体、結論は読めたと思ったら、さらにその先があったりで、相変わらずの激しい展開。推理物の原点の一つだなと感じられる。 -
ロジャー・シェリンガム・シリーズ
船橋図書館 -
ロジャーもの2作目。ふつうだな…。「黄金時代の本格推理」にちょっと飽きてきたのか。