- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796666985
感想・レビュー・書評
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岡崎京子と同年代の先生から君には、この感じ、しっくりくる感じが、どうしようもない時代の感覚が分らないかもしれないね、と言われた。
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漫画なのにもはや映画感覚で見てしまう。奥が深いというよりも、ストーリーの洗練さに圧倒される。
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みんな狂ってる。けどそこが魅力的。
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岡崎京子さんの作品はこれと「ヘルタースケルター」しか読んだことないけど、どちらもその作品が出来た当時というのが色濃く反映されていて、その中で生きてる登場人物が生き生きと描かれているところが好き。読後は映画を観終えたような感覚になった。とにかく魅せられる。秘密の共有っていいよね。
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きみのたからものには体温がなかった。
あいつの暴力は性欲、あの子のさみしいも性欲。
彼女の憂うつは虚栄、わたしの諦観はきっと処世術。
平坦な戦場でぼくらは生きている。 -
本当は全てに関心のない子、同姓愛者のいじめられっ子、摂食障害のモデル。
3人が共有する秘密は河岸で見つけた人間の死体。
閉塞した世界、
誰にもどこにも逃げ場なんてない。
人を愛することを知らずに、
きっと愛でないものを愛と思い込んで生きている。
メメント・モリ。死体を見ると自分が生きていることを実感できる。 -
悲劇は、突然発生するのではなく
水面下でじわじわと進行している。
相変わらずことばの言い回しが素敵。
ハルナと山田くんが愛しい。 -
*引用*
観音崎君とセックスしたのは
「好き」だとか「嫌い」だとか
「愛」とか「恋」じゃなく
「感謝」とか「ごめんなさい」とか
そういうきもちからだと思う
でもそのことをあたしが
「ことば」できちんと表現出来れば
セックスはしなくてすんだのだろうか?
でもそういったこととあたしの得た
あの体の体温が一緒になる感じ
あの性的な快楽とは
どう関係があるのだろう?
―― 『RIVER'S EDGE』 岡崎京子 p.124 -
したくないことばかりしてしまう、なりたくない自分にどんどん落ちていってしまう、そしてそんな自分を飼い馴らすしかない登場人物たちに自分が共鳴するような感覚が。
読んだときの痛さがそれかなあと。 -
岡崎京子の作品の中で一番好き。
最初は妹に紹介してもらって読んだ。初版を持っていたけど人に貸して、返してもらうのを忘れたまま連絡できなくなってしまった。