- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796670678
作品紹介・あらすじ
ファッション雑誌編集者の藍は、ある日ゴールデンレトリバーのリラを飼うことになった。恋人の浩介と一緒に育て始めたものの、仕事が生きがいの藍はは、日々の忙しさに翻弄され、何を愛し何に愛されているかを見失っていく…。浩介が去り、残されたリラとの生活に苦痛を感じ始めた頃、リラが癌に侵されてしまう。愛犬との闘病生活のなかで、藍は「本当に大切なもの」に気づきはじめる。"働く女性"と"愛犬"のリアル・ラブストーリー。
感想・レビュー・書評
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お別れの時と命の責任が怖くてペットを飼っていないけど、一緒に暮らしてみたくなった
藍のなかなか自分勝手な言動にもやっとする部分もあるのだけど、いっぱいいっぱいの時って本当に心が荒むからなぁとわからなくもない
それでもリラにあたった時はどうかと思ったけど
動物の中でも犬は特に無垢な愛情を向けてくれると個人的には思っていて、それを全身に浴びれる本
リラ、かわいいなぁって目尻を下げながら読んでたと思う
命の重さときちんと世話できるのかを考えると、なかなか踏み出せないけど、藍とリラのような出会いがあったら流れに身を任せてもいいなと思えた詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2024/03/22
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20代後半のファッション雑誌編集者の女性が主人公。愛犬との生活の中で大切なものが見えてくる。散歩の途中で季節を愛でるのは、自分も経験があり豊かな時間だったと思っている。小説の中の愛犬の名前が近所のワンちゃんと同じ名前なので、一段と没入できたような気がする。感情が揺さぶられ、面白かった。
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泣けた…!久しぶりに死ぬほど泣いた。
犬飼ったことないしこの先も飼う予定ないけど、リラがまるで自分の飼い犬の様に可愛くて仕方ない。なんて賢くて良い子なんだ。犬とか猫が出てくる小説ってあんま読んだことなかったけど、とても癒された。
登場人物たちが自分勝手なところがあって、ちょっとひいた場面もあったけど、特に主人公は余裕がなくなるほど頑張りすぎてたんだな。でもトイレ我慢するのって犬でも大変そうだ。だから叩かないであげてって思ってしまった。
藍とリラの散歩する描写がほんとあたたかくて大好き。リラが主人公のこと好きなのが伝わる。季節を感じる花々や、石ころやガム、セミの抜け殻のようなちっぽけなもの達。毎日散歩する習慣がないから、目を向けずに過ぎ去ってたなって思いました。
何よりも大切な存在は失ってから気づくんだってことを改めて思いました。大切なものを後悔ないように大切にしていきたい。 -
自分も犬を飼っていたが、同じような嫌な対応をしてしまったなと思い出してしまった。途中でそのことは別れてしまったけど、果たして同じくその子も癌で亡くなった。ペットから教わることはかなり多く、それは自分の子供を見ればなんとなくわかる。この小説も人生の大切さを教えてくれたなあ。かなり最後は涙腺が緩んだ。
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涙涙
飼い犬のトイプードルを膝に乗せながら、何度も抱きしめながら読みました
世界中のペットたちが、飼い主と幸せな時間を過ごせることを心から願います
私も少しでも長く見つめあって触れ合っていきます -
久しぶりに夢中になって読んだ一冊。
本当に大切なものって、目の前にあるときには大切だって気がつけないものだと突き付けられているよう…
自分にとって、何が大切なのかわからなくなったとき、また、読み返したいなと思った。 -
ブルテリアを飼いたいです
ってな事で、原田マハの『一分間だけ』
犬好きな方へ
またはこれから犬を飼いたい方へ。
犬を飼う、または動物を飼うという事は、人間のエゴなんかもしれんね。
ペットではあるけど家族として対等な立場にあるべきなんじゃろう考えさせられる感じかな。
じゃが、やっぱり泣いてしまう話じゃね
わしも柴犬(親) → 柴犬の白と黒(子供) → シェルティー →コリー → 柴犬 → 秋田犬 → ミニチュアダックス → ミニチュアシュナウザー と飼ってたなぁ
また犬飼うならブルテリアのブッサイクなやつ飼いたいな
2021年56冊目 -
人生で大事なものは家族だったり仕事だったり恋愛だったりと色々あるけど、この優先順位の付け方こそが価値観で、それを共有できる相手にめぐり逢えることが幸せなんだろうなと思った。父と犬がほぼ同時に旅立ったことを思い出して、正体不明になるほど泣いた。
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2024年1月7日
涙、涙だった。
健気なリラ。健気な浩介。
しっかり者の藍。
気のいいタクシー運転手の斎藤さん。
動物病院の宮崎先生。
みんなの優しさが溢れている。
友人のワイアーフォックステリアが先ごろなくなり、もう1匹の子も癌の闘病中と聞いている。
犬は家族。犬の時間の概念は無い?
そこは初めて知ったが、人好きなこの子たちを失う気持ちが充分に実感できた。
犬のいる幸せも、犬を亡くした喪失感、悲しみもまさに自分のものになった。