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- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796687881
感想・レビュー・書評
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表紙をみて若者向けのライトノベルみたいなストーリーかなと思って読んでみたのですが、内容的にはかなりわかりやすく読みやすいものでした。若い小説家が若い読者向けに書いた中二病的な本なのかなと推測しましたが、著者はもう60歳になる大ベテランなんですね、それがすごく意外でした。ーいろんな意味で。
これまで純文学や評論を多く読んできたせいか、内容に物足りなさを感じます。加えて、文体がぶつ切りのような印象を受けたりしたのですが、それが上村さんの書き方なんでしょうか。
正義をテーマにしていながら、何かうすっぺらな正義で勝負しているような印象でした。哲学的に小説を読むのは何か違った気もしますが、僕にはありきたりな正義を振りかざす登場人物がより普通の人間っぽく見えて萎えました。超能力を使う人物を描くならもっと飛び抜けた正義感を振りかざしてもいいんじゃないかなと思いました。
全体的に中途半端で感動させることなくさらさら流れていってしまう正義感が残念だったのかなと。
結果的に読んだあとに残っているのは「今時"アベック"とか使うか?」という疑問点だけだったのです。いい意味でも悪い意味でも読みやすい物語でした。
ありがとうございました。詳細をみるコメント0件をすべて表示