玉村警部補の災難 (『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796688215

感想・レビュー・書評

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  • [墨田区図書館]

    題名からして「玉村警部補の~」と、サブ人物名のタイトルになっていたので、もしかしたらと思っていたら、案の定スピンアウト的な短編集となっていて、面白くはあるんだけど、やや不完全燃焼を起こしそうな一冊。

  • 加納警視正の相棒⁉玉村警部補と田口医師による回顧録の形式で語られる事件たち。

    加納警視正、かっこい〜
    このシリーズ、やっぱすきだなぁ

  • 0.不定愁訴外来の来訪者
    1.東京都二十三区内外殺人事件
    2.青空迷宮
    3.四兆七千億分の一の憂鬱
    4.エナメルの証言

  • 桜宮サーガの短編集。加納警視正と玉村警部補が主役なのでシリーズ中ではミステリ度が高い。
    しかし田口先生も登場するし、医療と司法の問題や最新科学捜査が取り上げられているのはいつもと同じ。
    「東京都二十三区内外殺人事件」は既読だったが、これを初めて読んだときは日本の検死制度の不思議さに驚いたものだった。
    闇の歯科医を描いた「エナメルの証言」は明らかにこの先に物語が続きそうな終わり方で、この後のストーリーもあれば読んでみたい。

  • 4つからなる短編集
    玉村さんや加納さんが出てくるそれぞれの短編を玉村さんが田口さんへ語る?といった形式でまとめてある
    警察のお二人が出るって事で完全にミステリー
    しかも殺人事件
    ただ海堂節がちりばめられてる


    ■東京都二十三区内外殺人事件
    遺体を移動させる事で鑑識の担当地区を変更させるといったおかしな話
    もちろん白鳥さんが遺体を運びます
    でも現実問題、違法だけど鑑識の地区格差はあるから仕方ないのかな?って思ってみたり


    ■青空迷宮
    お笑い芸人ハイパーマン・バッカスって名前にひっかかった
    どれだけバッカスネタを使っているんだ?
    真木さんや利根川さんって今までに名前出てきたっけ?
    まさかのでんでんむし跡地?にTV局の巨大迷路
    ここで殺人事件ってどれだけ縁起悪いんだ?


    ■四兆七千億分の一の憂鬱
    DNAのデータベース化が捜査に利用されて、というお話
    こういうデータベース化のお話はやっぱりIT関係者としては面白い
    医療という面も強いがB級殺人事件ぽいお話かなぁ
    ちなみに桜宮科学捜査研究所の場所はまたでんでんむし跡地


    ■エナメルの証言
    救命でも出てきた歯についての識別情報を考えるお話
    デンター情報に対しても今の鑑識ではあやふやでまずいよっていう海堂さんお決まりのAI節を語るお話
    実在するかわからないけど、登場する栗田さんって人は
    死体の歯を削ったり、入れたりして別人としてしまう職業
    たしかに目視するだけのチェックなら理論上は可能な技術職
    もちろん違法?(って法律で取り締まる規則あるのかしら?)

  • 加納警視にいつもこきつかわれてる玉村警部補が関わった4つの事件のお話。

    最後のエナメルの証言の終わりかたはケルベロスの肖像の布石かな?

  • 相変わらず豪快な加納警視正。その豪快さは現実の世界を飛び越えて、ソーシャルゲームの中でも勇者と目されるほどである。
    そしてそれに振り回される玉村警部補は、まさに天才と対局にある普通の人として描かれていて、それが田口との共通点である。

    一番の見所は、デジタル・ハウントドック加納とサイレントマッドドッグ斑鳩の絡みだろう。

    斑鳩がエシックス・沼田助教授を論破して東城大からの司法への医療情報の提供を引き出したと思いきや、加納からみればマスターキーを医療側に残したことは医療側のとてつもなく大きな成果であるとのことだ。

  • 小説中の男性にゾッコンになることはよくあるが、やっぱりキテるわ、加納警視!ステキすぎる。

  • 面白かった。特に最後の「エナメルの証言」。高岡の最後の判断。それと最後の顛末として紹介される高岡と栗田の仕事の違い。関係がどうあれ、表面的には完璧というのと、二人の関係が関連しているようでやられたと思いました。
    いろんな話をうまくつなげているし。
    青空迷宮のグーグルマップの話にはびっくりしすぎて驚いた。そりゃないよ。
    23区内外の話は別の本でも紹介されていたけど、面白い話だった。

  • バチスタシリーズ番外編?
    火喰い鳥に翻弄される田口医師のように、デジタル・ハウンドドッグに翻弄される玉村警部補のお話。
    完全にバチスタシリーズを読んでいないと面白くない本かな。
    もうちょっと独立したものを期待していたので、その点が残念。
    読み返すとしても、バチスタシリーズを読み返してから、と限定されるのだろうなぁ。
    この本があったかどうかも思い出せなくなるであろう、本当に番外編でしかない本、かなぁ、残念。

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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