急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫)
- SBクリエイティブ (2007年6月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797338126
感想・レビュー・書評
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題名の通り、急に売れ始めるための要因を説明している。
人の役割の大きさ、どれだけ印象に残るか、環境の3点。
2割の人がものごとの8割を担っている。
人に関連付けると理解が深まる。 -
☆ヒト 媒介者、通行人、営業人
☆コンテンツ 粘り=理解しやすさ
☆コンテキスト 割れ窓理論
この三者の話がそれぞれ深堀されており、かつレイヤー高めに分野横断的に切ってあるので、読んでて教養たまる感じ。
ソーシャル以前の本だけど、人間の深層心理に言及した本なので、ソーシャルにも応用可能な内容。 -
ティッピング・ポイントというアメリカでベストセラーになったマーケティング理論の本。
内容は邦題の通り。
ヒットやブームは偶然発生しているわけではなく、
お金をかければ必ず起こせるわけでもなく、
裏側にはきちんとメカニズムがある、というお話。
簡単に言うと、3つの法則がある。
(1)少数者の法則
感染の一番の原動力は口コミであるが、
口コミの伝染の背景には、特殊な資質を持つごく少数の人が必要。
媒介者(コネクター)…つながりの専門家。圧倒的に広い弱い絆を持ち、必要な人同士をつなげて人を助ける人。
通人(メイヴン)…情報の専門家。特定の情報に非常に敏感、かつその専門性によって人を助ける人。
セールスマン…説得の専門家。自分の感情を相手に感染させることのできるカリスマ性を持つ人。
(2)粘りの法則
人を引き付けるためには、メッセージやコンテンツそのものがある種の粘り(魅力)を持っていることが不可欠である。
それぞれのメッセージには正しい状況に置けば、誰もがうなずかざるをえないような、単純な情報の引き立て方がある。
往々にしてそれはちょっとした変化である。
(3)背景の法則
感染はそれが起こる時と場所の条件と状態に敏感に反応する。
背景の小さな変化が大きな違いを生むことになる。
実際に発生したヒットやブームを分析する理論としては、申し分のないものだと思う。
科学的であり、かつ、ティッピング・ポイント(急に売れ始めるタイミングがある)というのが
直感的にも理解しやすい。
社会心理学的な観点からもとてもおもしろく読める。
でもじゃあこの理論を元にヒットを作り出しましょう、
コネクター・メイヴン・セールスマンを探しましょう。
インフルエンサーですね。Twitterですね、Facebookですね。
とか短絡的にいくと途端に安っぽくなってしまうので要注意。 -
一番印象にのこったのは、口コミを広める人に拠ってその効果が異なるということ。
かなり前に読んだ本なのでおぼろげな記憶だが、
侵略の情報を村の人々に伝えて避難を呼びかけたが、人物Aは無事衆人を動かすことができたが、人物Bは警告を受け入れてもらえず、避難に失敗した。
日常生活でも、トレンドを発信する人がいる一方、周りに影響力をほとんど及ぼさない人がいるのは実感する。
物事を広めるためには、Aのような人物に気に入ってもらう必要がある。
また、Aのような人物とBのような人物を同じ部屋に居てもらったところ、Aの気分にBが引きずられることがわかっている。 -
ティッピングポイント(感染の原則)を構成する要素をを事例を示して解き明かしている。実際に身の回りにあるモノを検証してみて、理解の深度を深めてみたい。
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タイトルが悪い。
いつまでたっても、汎用的な「急に売れ始めるワケ」など出てこない。数々の、物事が流行る事例は出てくるが。そういった意味では、レビューを書いている何割かが「飽きた」というのは仕方がない。
内容としてはとても興味深く、面白い一冊。
ティッピングポイント、人との関わりや背景による影響、各種実験の結果。
とにかく一つ一つが面白いが、そのため繋がった視点でまとめにくいかもしれない。
ただ、人に販売などするうえでなにかしらの影響を与えたいというのであれば読んでおいて損はない一冊かと思う。 -
あるモノがある時を境に急拡大していく様を「ティッピング・ポイント(この本の原題)」として説き明かしてる本。本編の内容ではたくさんの事例が次々と紹介されていて正直消化不良気味でしたが、巻末の解説が素晴らしくまとめてくれてます。
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流行が爆発的に広がる仕組みを考察した本
口コミ(ネットワーク理論)のすごさがよく分かるのです。 -
口コミで急に売れることがある。病気でも新商品でも急に流行ることがある。なぜか?
マーケティングのS字カーブの傾きについて具体的な例を挙げて考察されています。
感染をスタートさせる少数の能力保持者を見つけ接触してみる。
社交的で様々な人と繋がっている人、分かりやすい解説をしてくれる人、説得力のある人。
情報発信のやり方を工夫してみる。
兎に角人の記憶に粘るアイデアを考え続ける。
背景の力、環境づくりを馬鹿にしない。
ブロークンウィンドウ理論を意識する。
この理論は、ブロークンウィンドウ(割れている窓)がいつまでも放置されている事は、窓を割っても誰も気にしていませんよ、という無言の情報を発信し続けている事になるという考え方。正直な人間でも、ごみが落ちている様な場所と清潔に保たれている場所での振舞いが異なる。つまり、意識せずとも自らの行動や空間から周囲へ情報が発信され続けているということ。
普段の努力と工夫次第で大きな波をつくる可能性は無数に存在する・・・反芻し実践に繋げたくなる本です。