ソーシャルゲームはなぜハマるのか ゲーミフィケーションが変える顧客満足

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  • SBクリエイティブ
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797366235

作品紹介・あらすじ

なぜその人はリピーターになるのか?人を夢中にさせ、顧客ロイヤリティを向上させる秘密の仕掛けを徹底解説。

感想・レビュー・書評

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  • ソーシャルゲームにはユーザーがハマるようにたくさんの仕掛けがある。その仕掛けを分解し、他のゲームやゲーム以外のものごとに応用しよう、というのが大まかな内容。

    本書の前半は「ソーシャルゲームがいかにしてユーザーのモチベーションを喚起しているか」という話を展開していく。
    僕はそもそもソーシャルゲームがヒットしている最大の要因は、本書に書かれているようなポジティブなモチベーションのコントロールによるものではないと思う。
    「損をしたくない」という強烈にネガティブなモチベーションを利用している。
    「アクセスしないとエネルギーの回復が無駄になる」
    「アクセスしないと宝を奪われる」
    そういうネガティブなサイクルの上に成り立っている。

    本書の主張は僕の考えとかけ離れていて、その内容も納得することができなかったので、高い評価をつけることはできなかった。

  • ソーシャルゲームがどのような構造を持つのか、従来のパッケージゲームとどう違うのかについて的確な分析。一方でモチベーションを喚起する構造を持つ事を根拠に、「社会に役立つ」と断じている点には疑問が残った。

  • なんとなく概念としてはわかるが、本書を読んでようやく言語化して理解が深まった。フレームワークをプレイヤー分類ごとへの適用がカギ。フレームワーク自体はもう少し洗練できそうな気がするが。

  • ゲーミフィケーションについて語るなら、ドラクエとかを題材にしたほうが、普遍的なものが語れるような気がした。

  • 古臭いタイトルに見えるがしかし、発行日は2011年。

    グリーとモバゲーのソーシャルゲームを例にゲーミフィケーションを語る本書は、嘘をついていたわけでも、間違っていたわけでもない。

    確かにソーシャルゲームがものすごい勢いで成長した背後には、プレイヤータイプ・レベル別の目標設定、可視化とフィードバック、長期間持続可能なプレイサイクル、ソーシャルネットワークの形成、課金タイミングのデザインなどなど、数々の研究と実践に裏打ちされたゲーミフィケーションのテクニックがあった。

    これらが過去のものになったわけではないことは、現在主流の課金モデルのスマフォゲームをいくつか触れば見ることができる。

    ただ、本書に例として出てくる怪盗ロワイヤルと釣りスタは見る影もなく。ソーシャル要素とゲーミフィケーション要素しかなかったゲームが完全に下火になっただけだ。

    改めて振り返って見れば、そもそもマリオにだってゼルダにだってドラクエにだってゲーミフィケーションの要素は大量に詰まっている。だが、そこには名前がなかった。

    概念が名前を持つことで、それは研究対象となり、利用されるツールとなり、対象は既存の範囲を超えて拡大し続ける。

    例えばこの読書感想も、ゲーミフィケーションを利用することでなんとかこれまで続けられているように、ゲーミフィケーションが社会科学や各種政策、または個人の活動と組み合わさることで、何を変えられるのか。

    本書にその答えはないが、考えるための要素は、すでに揃っている。

  • ゲーミフィケーションに関心がある人向け。

  • 資料ID:81101044
    請求記号:798.5||F
    配置場所:工枚教員推薦図書

    ゲーム特集に選書された図書です。

  • 主題が「ソーシャルゲームはなぜハマるのか」で、副題が「ゲーミフィケーションが変える顧客満足」となっているが、読んだ印象としては主題と副題が逆。

    というより主題については、印象としては、ゲーミフィケーションの一成功事例として取り扱われているだけと感じた。

    ゲーミフィケーションが主題なので、ソーシャルゲームに関する分析が深くないというか、ゲーミフィケーションに関する部分だけに触れられており、ソシャゲの本質とでもいうべきガチャに願する言及がほぼ全くない。

    恐らく著者は、ガチャはゲーミフィケーションの成功に関係ないという考えからあえて触れていないのかもしれないが、しかし、ソーシャルゲームの大半がガチャを引かせるカードゲームで、海外に比べてべらぼうに高い利益率を生んでいる源泉がガチャであるという現実を無視して、果たしてゲーミフィケーションの本質を語れるのだろうか。

    提示されているフレームワークも、本文中では顧客満足を高めるための方法論として提示されているが、ガチャゲーをやって大金を支払ったことがある身としては、どう考えても火であぶって人をガチャ中毒にさせる方法を提示しているようにしか見えない。

    ゲーミフィケーションが本当に有益であると考えるのなら、実際のソシャゲにおけるゲーミフィケーションの運用が単なるガチャを引かせるだけの仕組みになっている現状について、好意的でも批判的でもどちらの立場でも構わないからやはり言及するべきではないのか。

    それがないと、本書を読んでゲーミフィケーションを顧客満足の向上に適用しようと考える人が、本当に直面する問題に答えられないのではないか。

    まあ自分は、如何にガチャ中毒にさせる理屈を正当化するのに興味をもって読んだので、思ったよりまともな内容に戸惑っているだけなのだが。

  • 怪盗ロアイヤルと釣りスタを元にしたゲームの設計から課金モデルまでを紹介しつつ、ゲーミフィケーションとは何か?を論じているが、一昔前の手法な気がし、ゲームフィケーションの理解、という意味では読む価値があるくらい。

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