大学キャリアセンターのぶっちゃけ話 知的現場主義の就職活動 (SB新書)
- SBクリエイティブ (2011年10月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797366471
感想・レビュー・書評
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これは面白かった。自分も、この5年間進路・就職委員として関わってきたが、何か違和感を覚えてきたものがスッキリした。進路・就職の事務局の人も、教員も、大学生を抱える親御さんも是非読んで欲しい本である。
大学の進路・就職状況のセンターのキャリアカウンセラーになろうと思っている人も読んで欲しい。いや、一番読んで欲しいのは、文科省の担当者であろう。現在の文科省の政策は将来、日本の雇用環境をぐちゃぐちゃにしてしまうものだ。是非、どうにかして欲しいものだと思う。 -
大学キャリアセンター勤務の著者が、就職活動の実際や誤解、対策などを書いている。
現場にいる人だから書ける内容である。
求人票がデータベース化した結果、探しにくくなり特定の企業に、受験者が殺到する自体が生じているようである。
著者は、就職活動は、社会人生活の基礎をつくる重要な体験であると言っている。
キャリアセンター自体も手探り状態らしい。
よき社会をつくるための橋渡し役として、キャリアセンターの機能に期待をする。 -
いわゆるキャリアセンターのスタッフ職への応募を考えていた時に、手にとった本。結局その求人には応募しなかったのだが、その職をめざすヒトには一読の価値あり。
これは構成の妙だと思うのだけど、仕事の内容や感じていることやギョーカイのかかえる問題点まで、とてもわかりやすいし面白い。自分のシューカツ時代にこの本に出会っていたら、もう少し柔軟にすすめられていたかも?! -
個人的には,大賛成する箇所がたくさんあり,是非学生さんに一読をおススメしたい良書です.特に気になった点は,
・大学キャリアセンター職員は,学生のリストカットを心配している.
・やっぱり「生活習慣」がきちんとしていることが大事.
の2点でしょうか?私自身が常日頃から学生さんと接して痛感していることを的確にご指摘いただいていることに感謝です.リストカットというと,ちょっと過激に聞こえてしまうかも知れませんが,就職活動に限らず,大学生活は何かと精神的に不安定になりやすく,精神面のケアは本当に大切だと思います.
大事なことは,精神面をどうケアするのか?です.相談に乗ることはもちろん大事ですが,それだけが大事だとは思えません.2番目の生活習慣をよくすることは,精神的に不安定な状態を作らずに済むための極めて効果的な処方箋だと考えます.毎朝,朝日をきちんと浴びていれば,そんなにおかしくなることは本来ないでしょう. -
受験勉強をしっかりこなしてきた学生の方が、情報を分析し処理する能力が高く、就職活動でも同じく力を発揮しやすいとか。20代そこそこの時間のうちに、やるべきときにやるべきことを地道に取り組んできたという習慣は、就職したあともきっと生かされると思いました。
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ぶっちゃけ話だからと言って内定が取れる秘策を教えてくれる本ではありません。「最近の若者は内向き思考」だとか「グローバルな人材を求めている」とか企業はかっこいいことを言うが採用する側の問題にはあまり触れられてこなかった。はっきり問題を指摘していて溜飲が下がる。教育論というと偉い先生とか成功したビジネスマンのお話になってしまうがこういう現場の声に耳を傾けるべきかも。
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かつて就職部と呼ばれていたが、今や多くの大学で名称変更されているキャリアセンター。そのキャリアセンターの実態、就職活動のサポート・支援のみならず、キャリア教育などいう壮大かつ得体の知れない教育までをも背負い込まなければならないキャリアセンターの苦難と現状、抱える問題等が、赤裸々に紹介されている。
この長期不況が続く就職難の時代、就職活動支援・サポート業務だけでも大変な部署なのに、キャリア教育までとは・・・。そして、その得体の知れないキャリア教育にこまねいている大学キャリアセンターに群がる業者・コンサルタントなどの類の話など。
本書末に大学生をもつ保護者に向けた筆者のアドバイスには、賛同することが多かった。 -
本当に「ぶっちゃけ」られている刺激的な本でした。
キャリアセンター、キャリアに関する講座の実情等、言い過ぎでは?と思う部分もありましたが、概ねそうだなと納得する内容でもあります。
就活生はこう見られているのパートでは、就活の仕組みみたいなことも書かれていて、現実を中々直視しようとしない就活生たちにおすすめしたいと思いました。 -
2回続けて読んでみた。
1章の大学キャリアセンターの現状や問題点についての部分は閉じた世界なのでかなり参考になった。
キャリアセンターにとってどういった業者(※と本で書かれていた)を迷惑に感じているのかもよく分かった。
そういった業者(※)に対して胡散臭いと作者が感じていることはよく分かった。かなり感情的な部分もあったので、そのあたりがぶっちゃけなんだろう。
一方で、そういう業者(※)が登場したのは大学や大学のキャリアセンターの対応が足りていないからなのだろう。この作者も分かっているのだろうが納得してないのだろうなと感じた。
2章以降は就活生か大学生の親で今働いていない人には参考になると思う。