Google+ 次世代SNS戦争のゆくえ (ソフトバンク新書)
- ソフトバンククリエイティブ (2011年9月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797367409
感想・レビュー・書評
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一般公開がさればかりで、打倒Facebookのためのgoogleの切り札、Google+ について書かれた本。
検索で一時代を築いているgoogleがなぜ、ソーシャル化しなければならないのか、webがソーシャルストリーム化していること、それにスマートフォンの普及が加速度をつけていること、Google+がどのような仕組みを持ち、それがwebの世界でどのような判断を受けるかは、これからだと思う。
mixiも含めたSNSが、ソーシャル化というキーワードでしのぎを削っているが、新しいGoogle+をしるためには良い本だと思う。
しかし、まちがってもこの本で、Google+の使い方はわからないので、それには注意かなと思う。 -
「グーグルプラス」を中心軸として、「フェイスブック」や「ツイッター」との比較や今後の展望が語られている。新書でコンパクトにまとまっているので、短時間で情報収集ができた。
【わかったこと】
■「フェイスブック」によるセミクローズドなネットワークの広がりは、グーグルが検索できない領域が増えることであり、グーグルとしては看過できない。
■「グーグルプラス」は、第一段階としてはまず「ツイッター」をターゲットとして対決しようとしている。
■グーグルの最終目的は、クロームOSによる支配だが、モバイル市場については、そのプロセスでアンドロイドで時間稼ぎをしている。
【現実の動き】
■「フェイスブック」側のグーグルプラスカウンターの動きは早く、投稿の共有相手を選べる機能はすでに実装されている。 -
ウェブの覇者グーグルも検索エンジンでは、アップルやファイスブックのようなセミクローズドなインターネットが相手では太刀打ちできないとして、グーグルのGoogle+までの対抗策の歴史を辿り、SNSとスマートフォンを始めとしたネットに繋がった電子機器での現在から未来へ向けてを説く。
本書の重要なキーワードの一つに「トラフィックエンジン」がある。これについて次に引用する。
『トラフィックエンジンとは、ユーザが意識するかしないかは別として、ウェブ上でなんらかの情報(つまりはウェブページ)を閲覧する行為の誘発する起点となる、すなわちトラフィックを発生させるサービスを意味する。』
そしてもう一つのキーワードは「マネタイズエンジン」、これはトラフィックを自社のビジネスに取り込み売り上げにすることだ。言い換えれば、トラフィックエンジンでKPIを、マネタイズエンジンでKGIを牽引するのだ。
グーグルはYahoo等のポータルサイトに集まっていたトラフィックを検索エンジンで奪い去った。ところがiPhoneのアプリや会員制のfacebookは検索が届かない世界なのだ。それをさらに奪おうとしているしているが、AndroidでありGoogle+なのだ。こう説明されると、Google+とAndroidの相性が良いのはとても納得、このトラフィックに着目した切り口がとても鮮明で分かりやすいのが本書の大きな特徴であり素晴らしいところだ。
ここでGoogle+が勝利してソーシャルメディアまでも制して、なおかつ家電にAndroidが組み込まれた世界ってどうも居心地が良くない気がするなぁ、頑張れTwitterそしてfacebook!!