- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784798850016
感想・レビュー・書評
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ラヴクラフトの、文章が読みづらいという点に着目して翻案をやってみた結果。クトゥルー神話におけるラヴクラフト作品は、仏教におけるお経のようなもので、文字を眺めてはいても内容を理解してる人はそこまでいなさそうではある。実際、いあいあだのふたぐんだの言ってる奴らの何割がラヴクラフトまともに読んだことあるのかって話。そんでこれは最近よくあるお経を現代的な文章に置き換えて唱える系の派生みたいなもんでしょうね。
ところで登場人物を少年少女に置き換えるって書いてあると、青い鳥文庫的な外国作品のジュヴナイル化を思い浮かべてしまうが。
まあ、でもそのくらいやらないと意味分からないですよねー。
読んでみて、ああそういうこと……と感じたり、こんな話だっけ?とか思ったり。
まあ、現代的文章に変わったから恐怖感なくなったってことは、要するに話自体はつまんないってことだよね。文章でコケ脅ししてただけってね。
まあ、東京創元社の奴の時点でも別に怖くはなかったけど。まあ、なんですな。要するにラヴクラフト作品ってのはクトゥルー神話を理解すると言うか、派生作品を楽しむために必要な要素であって面白いかとか怖いかとかは大して重要じゃないですよね〜。戦前の作品だしつまんなくて当たり前すよね。
時代背景やら内容の補足も行なってはいるので既に作品読んでる人にもオススメ。というか、読んでて忘れてるとか記憶から完全に抜け落ちてる部分が多いのでちゃんと把握するためにも読んでおいたほうが良いかも知れない。普通の翻訳ならネット上にいくらでもあるわけだし(多分)。
しかしこうもわかりやすく書かれるとどうも小林泰三作品読んでる気分になりますね。超空想科学奇譚のあれって、要するにコレだったのね……。
上にデカい顔付いてるとか怖すぎる……。双子の片割れのイラストは見事だな。よく考えたら文章だけじゃ意味わからん造形のモンスターばっかりだからイラストは必須ですよねぇ。
やっぱり何だかんだ言ってCコミックよりはまだまだまとも。どっちかというとラノベというよりジュヴナイルと言った感じで、ニャル子さんやテケリさんみたいなトンチキなものではないのでそこは安心して手に取って良いとは思う。
それにしてもこの翻訳者名は一体……。
小伝読む限りダーレスとラヴクラフトは、要するにジョブズとウォズみたいな関係だったんですかね。
自分も昔は原理主義者気取ってたけど、流石に文章のよみにくさに挫折して辞めた。
なんせ、自分はストーリー追ってるつもりだったのに気がつくと夢の中で続きが展開していた。読み終わったはずなのに、内容に関する記憶が消去されていた。読んだはずの内容が、あとから変化する。漫画版で原作にはないはずの描写が出てきたので原作も確認すると、原作に漫画と同じシーンが追加されていた。などなど。これは単に難解すぎて途中で寝たとかうろ覚えだったとか目が泳いでたと言うにはあまりにも恐ろしい現象ではあるまいか。詳細をみるコメント0件をすべて表示