SQ “かかわり”の知能指数

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799310830

感想・レビュー・書評

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  • 後半が良い。「今」が分かりやすく具体的に書かれている。

  • かかわりの知能指数とは、幸福度を高める他者とのかかわり力のこと。
    他人の手助けをすることを幸せの基準とすること。
    人は誰かと協力しないと生きてゆけません。縁を大事にすること。
    適切な範囲内でできる範囲で手助けすることが一番。
    お金で幸せを買う時代はおわり、人との付き合いで幸福感を得る。
    高齢者と若者が出会う場としての中規模地方都市の活性化を目指す。

  • これからの社会を生きていく一つの指標として、SQという概念を提示、それを説明、それがもたらす理想、について。

    なんていうかね、わかるんだけどね、なんかちょっとしんどそう、って思えてしまうダメな私。

  • 詳細なレビューはこちらです↓
    http://maemuki-blog.com/?p=8457

  • 面白かった。第二章の、ポスト黄金時代の説明にすごく納得できた。第三章の、つくられた地域のまつりが、地元にもあるが、20年やってると根付いた感がある。SQは結構たかかった。貧乏だからかなぁ

  • 「かかわり」を通じてコミュニティのありかた、これからの価値観を考えていく本。
    「モノを作ったり消費したりすることによる幸福感はいまの若者にとって魅力的じゃなくなったよ、その代わりに人とのかかわりを基にした幸福感が魅力的にとられているし、そっちのほうが持続可能だよ!」といったところか(大雑把に要約)。

    俺自身がまさにそういう感じで、画一化された消費物より、人間関係から生まれる一回限りのもののほうが好きですね。
    お金で簡単に買えるものにそこまで魅力感じないし、それよりも考え方とかをおたがい共有して何かするほうが楽しいし。

    ただ、自分の周囲を見ているとあながち昭和型の価値観も健在なのかな?と感じることも多いかも。旅行といえばドライブ!って人も少なくないし、記号的にブランド物を消費する人も多いし。
    ただ、個人的にここ数年は伝統とか重んじる組織との関わりが強かったし、そのせいってのもあるのかな。

    俺自身、「居場所づくり」を当面のテーマと考えているし、こういう考えを起点にして具体的な計画を練っていきたいです。

  • すずけん。流し。さ

  • SQとはSoceial Quotientの略で、幸福度を高めるような他者(=社会)へのかかわりの力を表す指標のこと。知能指数を表すIQのような概念らしい。
    9.11以降、世界的に消費社会からSQ型の社会へと移行する動きがある中で、3.11以降、日本においてもその傾向が顕在化してきている。ただ、日本はSQ型の社会構造がまだ整備されておらず、人々の根底にある価値観も追いついていない。そのミスマッチから様々な社会問題が起きていて、このままだと10年後取り返しのつかないことになるからSQがどうして必要なのかを説明します。というのが、この本の雑な概要。

    高度成長期からバブル崩壊までの社会構造の変遷を少しクドいほど丁寧に説明しており、このあたりは社会学を学んでいる人には退屈かもしれない。でも、この変遷を過不足なく拾っているからこそ、「SQ、大事だよね」の説得力が増すのであり、最終章での著者の(衝撃の?)告白にも迷いなく頷けるのだろう。

    「いい学校」「いい会社」の階級上昇が約束されていたり、モノや消費活動によってアイデンティティの構築が可能だったりした「黄金時代」が崩壊したにもかかわらず、今の日本社会の制度や多くの日本人の価値観が、旧来の「黄金時代」から抜け出せていない。という指摘は、教育や広告に関わる中でひしひしと感じていること。インフラの整備だけでなく、コンテクストの構築にまで言及しているところは、身の引き締まる話でもある。

    付録のSQ診断のようなコーナーのイラストが超ステレオタイプ(アニヲタとかセレブ)なのが気になる(俯瞰的なわかりやすさは大事だが、定型からあぶれてしまった人たちまでをカバーするのがSQ型社会が目指すべき到達点ではないの?SQを広める本がステレオタイプのイメージ訴求に追従するのは、浸透しやすい一方で、かつてのエコやロハスのように消費されてしまう危険性もある)が、ぼんやりと抱えていた「SQ的なものって大事だよね」の背景の部分を丁寧にまとめてくれているので、考えるきっかけとして多くの恩恵を受けた一冊。

  • 明るい感じで好きです。ちゃんと読んだはじめての社会学(でいいんですよね?)の本だと思います。この本が初めてでよかった。

  • SQの話というよりは、これまでの日本で起きた家族や他人との関わり方の変遷についての解説が詳しく述べられていました。

    それだけでも、結構ためになるというか、今の社会がどう成り立っているかを理解できるだけで有意義な本だと思います。

    いわゆる、IQやEQのような、個人レベルの話にとどまらず、
    社会全体の仕組みづくりのような、広い視野の話が含まれていて、とても勉強になりました。

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著者プロフィール

関西学院大学准教授。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター客員研究員。専攻は理論社会学。ソーシャルメディアやIoT、VRなど、情報化社会の最新の事例研究と、政治哲学を中心とした理論的研究を架橋させながら、独自の社会理論を展開している。
著書に『カーニヴァル化する社会』(講談社、2005年)、『ウェブ社会のゆくえ─〈多孔化〉した現実のなかで』(NHK出版、2013年)、『未来を生きるスキル』(KADOKAWA、2019年)ほか多数。

「2022年 『グローバリゼーションとモビリティ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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