カササギの計略 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 1074
感想 : 101
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800257475

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったけど、この展開はどうなのよ。
    ちょっとプロットとしてはひどい恋愛ミステリー
    第14回「このミステリーがすごい」大賞を逃した作品

    ストーリとしては、
    大学生の岡部のアパートにいきなり現れた美女の華子
    過去に二人は約束をしていたらしいが、岡部は思い出せない。
    二人が交わした約束とは?

    そこから奇妙な同棲生活が始まります。
    次第に華子に惹かれる岡部
    さらに、岡部のバイト先の社員の勝矢との関係

    しかし、華子は難病で残された命はあとわずか
    そして、運命の日が訪れますが...
    そこに隠されていた真相

    といった展開ですが、その真相がちょっとひどい
    そうきますかって感じ。ちょっとロジカルには信じられない(笑)
    ネタばれになるので、あんまり書けない。

    やっぱりこの手の恋愛ミステリーは苦手です。

  • 遭ったことの無いという女性、華子とひょんな事から生活をすることになった岡部。彼女の目的は何なのか奇妙な同居生活が始まった。

    最初はホワイトなどんでん返しと言う事で様々な考察をしながら読み進めた。岡部が受けていたジェンダー論と映画の件が、華子は実は戸籍上男性なのではないかなどを疑った。しかし実は、彼女は岡部が忘れていた彼女では無いというところに驚かされた。最後まで読んで思った事は、ホワイトの中に少し悲しい色を含んでいるという印象であった。華子のフリをした彼女は精神を病んでしまった、なによりもこの物語の仕掛け人である勝矢が何1つ救われずに物語からフェードアウトしているところが少し残念だと思った。もし、アンソロジーやスピンオフ・続編があればそのようなところを補完して欲しいと思った。

  • いや、まさかすぎる。
    いろんな意味で騙された。
    お人好しの『僕』の元に突然現れた女性・華子。
    半ば強引に同棲生活を送ることになった僕は次第に華子に惹かれていくが、彼女は難病を患っていた。
    よくある悲恋ものだと思ったら大間違い。
    思わず「は?」と声が出るほど予想外だった。

  • 惜しい! シチュエーション、設定などなど実に好みなのだが、後半に至るに連れて盛り込みすぎの要素が大きくなって食傷気味になった。

  • 【2022年21冊目】
    うーん、途中で「えっ?!」ってなってめちゃくちゃハラハラしたんですけど、微妙だったなぁ…伏線の張り方は良かったんですけど、物語を最初から振り返ってみてもやっぱうーんって感じに思ってしまって。なんか、感情が薄いというかなんというか。好みではなかったかな、という感じでした。

  • ミステリ…なんだろうか?というのが正直なところ。
    途中までは。
    7割ぐらいまではとても良い恋愛小説。
    どんでん返し、という意味では確かにどんでん返し。
    でも、残り3割があっさりしているからか、説得力がないというか、動機が薄い。
    小さい頃の、引っ越してしまう相手への口約束なんて誰にでもあるし、なんなら社交辞令といっても過言ではないと思う。
    その相手が何ようを患っていたとして、だから?と思ってしまう。
    難病を患っていない、引っ越したこともない人間が言っても説得力ないかもだけど。感情移入はできなかったな。
    姉が好きすぎる猟奇さ。姉が好きすぎて、社交辞令のような口約束に執着して復讐のようなことをする。そのガッツ?
    自分の彼女をその男に惚れさせる異常性をもっと描けた方が、面白かった気がする。
    姉への純愛でもないし、結局は主人公も姉を好きになったわけではなく、姉を演じていたその女性を好きになって、それがどこまでその女性の素だったかはわからないけど、弟の策略は実らなかった。

    全体的に勿体無い作品だった。

  • 最後のどんでん返しはあるけれども 愛を説く部分のワードが素敵だなと思う。
    いいワードがいっぱい散りばめられてます。
    こういう話もいいな

  • うーん、泣けない。話としては見知らぬ女性が「思い出してよ」と現れ、なんだかんだで恋に落ちていき、しかも、彼女は難病を患っている事が判明するというラノベのような展開。恋愛ものが好きではないからか、読むのにとても時間がかかってしまった。唯一、期待していたどんでん返しは新鮮なものだったので、良かった。しかし、勝也の執念深さにどん引き。しかも事故かーい。こうするなら、勝也くんの心情にもっと焦点を当ててくれたら嬉しかったかも。あと、私は性格が悪いので、ご都合主義ではなく、バッドエンドだったらもっと楽しめたのかな。

  • 見事に騙されておいてこういうこと言うのもなんだけど、そりゃないよ、と。
    それまでがいい人全開だっただけに、さすがにそこまでさせるだろうかとちょっと無理な気がする。
    まぁ歪んだ愛情のかたちなのかな。それにしても、子供の頃の約束忘れたくらいでこんな目に遭わされるなんてちょっとなぁ…。
    一方、岡部くんの愛情は読んでてこっちまで温かくなった。あー死ななくて良かった。ホントに。

  • どんでん返しか?というとまあそうなのかもしれないが(予想はつかないという点で)、でも特に伏線はないですよね…涙くらい流しますわ。

    ウルフ・アイが伏線かと思い、華子がタンポポの具現化した存在かと思ったがそうではなかった!

    勝矢が弟なのは割と予測できる。しかしその行動も口調も作戦もキモい。特に口調はこの作品全体を通して現実味がないんですよね。小説だから赤の他人を家に入れるのは良いけど、そのあたりの思考回路におけるセリフが変なので、え?何でじゃ?と感じる。

著者プロフィール

1983年生まれ。2016年、第14回『このミステリーがすごい! 』大賞・隠し玉として、「カササギの計略」(宝島社文庫)によりデビュー。他作品に「君の思い出が消えたとしても」(宝島社文庫)がある。

「2020年 『あなたが心置きなく死ぬための簡単なお仕事。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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