大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう 北斎に聞いてみろ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 宝島社 (2017年10月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800276834
感想・レビュー・書評
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おしいれの奥の階段を通って、現代と江戸時代を行き来し、二重生活をおくっている優佳(おゆう)のシリーズ第4弾。
これまでは、江戸で起こった事件を、現代の科学捜査を駆使して解決してきました。
今回、初めて、現代で起こった疑惑を江戸で調べることになります。その疑惑というのは、葛飾北斎の絵の贋作疑惑です。これまでと違い、未来から持ち込まれた案件なので、江戸の人たちからすれば「おゆうは誰に頼まれて、何を調べているのだ」と、怪しさ満載です。未来人だとバレてはならないので、おゆうはピンチでした。
ところが、贋作疑惑は、江戸で更に大きな事件に発展してしまいます。
おゆうは、いつもの仲間、奉行所の同心の伝三郎たちと共に、事件の真相を探ります。
北斎の肉筆画をめぐり、骨董屋、絵草紙屋、唐物屋、唐物問屋など、いろいろな人が関わり、何が真実で、何が嘘なのか、複雑にからまり、この難題をどのように解決していくのか、読み応えがありました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今回は、現代の依頼を過去へ持ち込むという展開で、疑いの目を向けられるは、有名人が次々に登場するはと、盛り沢山な内容です
中々筋の読めない話の結末は、切ないものでした -
今までと逆バージョンの未来からの依頼の話。
一昨年から去年、北斎やおえいのコトをテレビとかで見かけていたから、余計に興味がわきました。
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シリーズ第4弾。
これまでは江戸で起きた事件を、現代の科学で解明して来たが、今作は現代で依頼を受けた北斎の真贋を江戸で確かめると言う、なかなかトリッキーな展開。
最初の頃のこのシリーズの女性の書き方にハラスメント的なものを感じていたが、シリーズが進むに連れ、そういったこともなくなり、だいぶ現実とのかい離もなくなってきたように思う。その分、物語自体を楽しむことが出来るようになった。
展開自体は決してつまらないものではないが、結構ご都合主事なところがあるのは、この設定だとしようがないか… -
図書館で借りた本。
江戸と現在を行き来する生活をしている関口優佳こと、おゆうの事件簿第4弾。
今回は問題は現代では起こる。葛飾北斎の絵が偽物だと示す書が発見された。江戸の北斎本人に確認するよう依頼された優佳だったが、調べている間に殺人事件が起こるの -
2020.1.1読了
八丁堀のおゆうシリーズ第4弾。
えっもう4、と驚いてしまいました。
とても都合のいいタイムスリップもの故に、いつバレるかハラハラドキドキ。
持ち歩き本だったので、途中で振り返り読みを何度か。
やっぱりミステリーは一気読みがいいかもしれない。
でも楽しいので、続編も探そう! -
シリーズ4作目。
これまで江戸の事件を未来の科学で解決!の展開だったのを、未来の謎を江戸で解明!に趣向を変えてて面白かった!
行って帰ってのタイムトラベル設定を充分に活かした展開。
2、3作目が少しマンネリしてたので、とても楽しく読めた。北斎としっかり会話もしてるところも良い。
ミステリとしても多くの伏線や、細かい謎もどんどん回収していくのがテンポ良かった。 -
八丁堀おゆうシリーズ第4。
今回は、現代で請け負った絵の本物証明。
江戸で、葛飾北斎氏に聞くとは・・
定番のシナリオに安心しながらも、殺人犯が証明されていく過程が楽しみ!
伝三郎氏は、おゆうさんの不可思議さを感じていて、
いつお互いの事情があらわにされるのかが待ち遠しくもあります。 -
ついに有名人を登場させましたか。
にも関わらず登場人物の名前と関係性がやや複雑で少しずつ読んたために苦労し、最後の日記による解決は大雑把かつ都合が良過ぎてしっくりこない。
上手く表現できませんが、もう少しシンプルな筋の方が良かったかな。