- Amazon.co.jp ・本 (150ページ)
- / ISBN・EAN: 9784801005501
感想・レビュー・書評
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何冊か読んでいるにも関わらず、手に取らないうちに「ドン・〇〇」という著者名がイタリア人と思いこんでしまっている。いけねえいけねえ、世の中では現役作家ナンバー4とかに選ばれてんだった。んー。またこういう系か。結局人間てやつぁー。贅沢を手に入れてしまうと暇になる。田舎にいるんであれば、まっぱで夜中走ってみたりとか、まっぱで家畜と添い寝してみたり、とかスリリングで退廃的なことが味わえたりするんだけんども、都会は窮屈だよね。「キングオブ都会、NY生まれ育ち生活」ゆえ、もー、あれなんか、超満たされないんか?
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原著は2020年10月刊行。翻訳は『鉤十字の夜』の日吉信貴。訳者解説によれば、デリーロはしばしば予言的な小説を書くとのことだが、何者かによるサイバー攻撃がもたらした社会の機能停止状態を描いた本作は、確かにコロナ禍で切り離された人々のありようを想起させる。
しかし、コロナ禍では移動と対面のコミュニケーションが制約されたが、インターネット空間がその代替物として機能した。デリーロが本作で描いた世界のほうがもっと深刻である。もし、世界中を網の目のように結び付けているサイバーネットワークが、すべて機能を停止したら? 電子的な情報のやり取りがすべて不可能になってしまったら? 本書のトビラには、「第三次世界大戦がいかなる兵器による戦いになるかは分かりませんが、第四次世界大戦は棍棒と石での戦いということになるでしょう」というアインシュタインの言葉が引かれていた。インターネットのインフラ化によって、ひとはすでに多くのことをできなくなってしまった。「スマート社会」は、じつは原始社会と踵を接してしまっているのかも知れない。 -
九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1376055 -
戦争と陰謀の足音、日常にひそむ不条理、意思疎通の不可能/不可解……
2020年10月に原書刊行のデリーロ最新作!!
2022年2月、ある日曜日。
原因不明の大停電が日常を覆った。
電子機器の故障、ネットや電話など通信の途絶、暗闇と静寂。
非常事態に困惑する人々が徘徊し、暴動に揺れる真夜中の大都会。
闇を怖れるように集った5人は何を思い、何を語り、何を求めるのか。
夜は深まり、あまりにも静かな黙示録がはじまるーー
(水声社 HPより)