楽園に落ちた天使 (ラズベリーブックス)

  • 竹書房
4.19
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (543ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784812437483

感想・レビュー・書評

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  • 評価が良かったから読んだけど、家に石が投げられ娘達が危害にあいそうでも頑なに土地を売らないというところが共感できなかったのと、最後ヒーローが危険になった途端売ると言い出す。子供より男?とか、終始ヒロインの行動が好きになれなかった。
    歴史的な要素を入れてるから賞をとったのか、ロマンスという観点でも面白くなかった

  • 独立戦争で兄を亡くし、間も無く両親も失い1人で農場を守るオリヴィア。親友の3人の娘を引き取り、ギリギリの生活の中、男の働き手を探していた時、重傷を負って倒れていた賭けボクシングの流れ者のボクサー・コナーを見つけ介抱する。篤い信仰心を持つオリヴィアと荒みきったコナー。お互いを隔てる大きな壁を意識しながら、徐々に寄り添っていく。飢饉や革命に、家族も故郷も名誉も全て奪われたコナーの過去が壮絶だった。身も心も傷だらけのコナーをどうやって癒せるのか、鉄道建設の立ち退きの嫌がらせから農場をどうやって守り抜くのか。泣きたくなるシーンが多かったが、コナーと3人の娘の交流がとても癒される。新年早々、1冊目にとんでもない本を読んでしまった。

  • 1997年リタ賞ベストロングヒストリカル部門を受賞した作品。
    アメリカの南北戦争後のヒストリカルロマです。
    ヒロインは、南部のお嬢様であったにも関わらず、家族を失い、友人の子供3人を引き取り、女手ひとつで農園を切り盛りしようと頑張る女性。しかし、鉄道工事のために立ち退きの嫌がらせを受け、どうしても男手が欲しい時に、ヒーローのコナーを拾うというお話。
    だが、よくある土地の奪い合いのお話とはまったく別のもの。
    ヒーローは、流れのボクサー。その正体は、貴族でも大金持ちでもなんでもなく、当時のアメリカで差別されたアイルランドからの移民。
    純粋に生きるために、数多くの苦しみを息抜き、数えきれない理不尽と罪悪感を抱えたコナーの姿が見えてくるたびに、涙が出る良作です。
    あらすじなど下記
    http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-4899.html

  • 感動のリタ賞受賞作。詳しい解説は訳者あとがきが過不足なくピッタリ。(実はあとがきがいいなと感じられることは少ない)
    そこで痛いほど実感した箇所を。P424「愛情をもって接すれば父の心の傷も癒えるに違いないと思っていたのは、ひとりよがりの希望的観測に過ぎなかった。…略…ひとり目覚めたままベッドに横たわり、愚かしい希望を胸に静かに待っていた」
    そしてこの言葉「あなたが自分を信じられなくても、わたしがあなたを信じる。あなたの錨になる。わたしにしがみついて」
    苦悩と葛藤の末に遂に自分を信じ、未来を楽しみに思う心を取り戻したヒーローと彼を愛し抜いたヒロインの強さに感動して読み終えた。2014.10

  • すごく読み応えのある本書は私にとって初めてのローラ・リー・ガーク作品だった。
    作者さんがしっかり愛情に時間をかけて書いた事がどの場面でも感じられた。
    ヒロインの苦悩もヒーローの葛藤も読むのが辛くなるほどだけど、子供たちの可憐さと二人のロマンスにラストはうっとりした。
    一番好きになったシーンはラストのヒーローからヒロインへサプライズした場面。あれは誰が読んでも幸せになるはず!

  • 図書館の本

    内容(「BOOK」データベースより)
    1871年、アメリカ南西部。賭けボクシングのリングに登ったコナーは、八百長試合をしなかったために大損した胴元に打ちのめされ、道に放り出される。瀕死のコナーを救ったのは、亡き親友の3人の娘を育てながら農場を経営するオリヴィアだった。鉄道工事のため立ち退きの嫌がらせを受けるオリヴィアは、コナーに収穫の時期まで残ってくれと依頼する。しぶしぶと引き受けたコナーだったが…。人気作家ローラ・リー・ガークの感動のリタ賞受賞作。

    コナーの旅の物語。
    実の寄席どころのない孤独な男がたどり着いた先はピーチの森。作者は桃源郷という言葉を知っていたのかしらと思ってしまうネーミング。
    男手なしで農園と娘3人を育てるオリヴィアに神が遣わした男はボクサーのコナー。
    そう、口汚くののしろうが、冷たくしようが、彼は「正義」と「勇気」を知っていた。
    そう、ヒーローはそうでなくちゃね。
    ゲール語がちりばめられていて素敵でした。

    Conor's way by Laura Lee Guhrke

  • RITA賞長編ヒストリカル部門受賞

  • いわゆる、ロマンス小説。
    昔、HQを読んで「金と時間、返せー」と思った。
    それ以来この手の話は敬遠してましたが、最近、甘い台詞とはどのようなものか、と悩んで、レビューの高かったこれを読んだ。
    面白かったです。南北戦争後の南部での再生の話でした。
    しかし、最初の目的はどこかにいった。

  • ロマンスというよりも家族物語に違いない。ヒーローの過去を癒したのはヒロインとその家族。孤独なヒーローが誰かを信じ大切にし慈しみ いつの間にか愛情を育てている。心優しいヒロインとの出逢いが彼を救ったのだと思う。執念深い男の存在もこの物語の中で大きな役割を担っている。とても心に響くお話です。

  • ロマンス・ヒストリカルとは思えない深みのある作品。
    作中の流れの中ではありがちなロマンスが進行しても
    ヒーローの負った心の傷、過去が作品に厚みを与え
    心にしみる作品にしています。

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