テレビが伝えない国際ニュースの真相 バイオ・サイバー戦争と米英の逆襲 (SB新書)
- SBクリエイティブ (2020年11月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784815606244
作品紹介・あらすじ
アフターコロナの世界情勢を占う!
累計15万部突破!「ニュースのなぜは世界史に学べ」の茂木誠氏が
コロナ後の世界の危機を予見する1冊!
世界史・地政学で、ニュースが泣きそうなほど、よくわかる!
中東の火種から幕を開けた2020年は、新型コロナウィルスの大流行により、まったく先の読めない時代に突入しました。
そして、2020年11月。アメリカの大統領選挙を迎えます。未来のゆくえを占うこの事態を経て、世界はいったいどこに向かうのか。
本書は、N校の世界史人気講師として活躍する著者が、世界史と地政学を駆使して、「現代ニュース」を解説します。
TVや新聞では絶対にわからない、不確実な世界を読み解く、最強の参考書!
感想・レビュー・書評
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こういう本大事。多角的に情報を集めないと。
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著者の考えが、やや中国を危険視する方向にバイアスが掛かっているように思えるが、中国やらアメリカが、いかに世界の紛争の裏側で暗躍しており、中東情勢や、北朝鮮と韓国の問題の背後にも大国の存在がある。そこをキーにして理解を促すことで、複雑な世界情勢を割とスッキリ理解できる良書と思う。
世界史の教科書は平和主義を良かれとして歴史が回っているような書きぶりだが、実際の世界は必ずしもそうではなく、複雑な利害が渦巻き、その結果歴史が作られてきたことを覚えておきたい。 -
平和だった日本人は意識が低すぎた。今はいつ敵国が攻めてくる分からない。自衛の意識を持つ必要がある。
私は特に中東の事情について、全く知識がなかった。
テレビで伝えてないから興味無しのままでよいかと言えば、絶対にそれでは駄目だと思う。
私が学生だった30年以上前は「地政学」という概念はなかった。
あくまで「地理」という科目があっただけで「この国の産業は、特長は」という「点」としての説明でしかなかったと記憶している。
当時は「暗記科目」と割り切っていたが、その考え方が根本的に間違っていると30年以上経った今になって気が付くというのも情けないものだ。
「地理」と別で「世界史」という科目もあったが、これも歴史エピソード集であったりした。
地理と歴史は切り離せないものであり、「なぜ今の状況がこうなっているのか」という部分から掘り下げていくだけも、十分に勉強する意味がある学問である。
(私が偉そうに言える立場では当然ないのだが)
今は特に混沌としているように感じるが、よくよく考えればいつの時代も混沌としていたはずなのだ。
日本は第二次大戦で完膚なきまでに敗戦したことが影響して、戦後すぐは「軍備を持つこと」が出来なかった。
それ故に逆にアメリカの傘の下で、防衛や軍備に予算を割かずに、経済発展に資本を振り切れたという事情がある。
戦後ここ数十年が日本は平和だったにすぎない。
米ソ冷戦の時代だって、結局大国同士のにらみ合いの中で、日本が独自に何かの行動を出来るはずもなかった。
時代は変わって、米中が対立するようになった。
今は軍同士の直接的な睨み合いはないが、経済戦争はかなり激しくなっていると言えるだろう。
そんな米中の背景がある中で、ロシアはウクライナに軍事侵攻した。
まさか前近代的な戦争がこの21世紀に起こるとは誰も予想もしていなかった。
日本から見ればヨーロッパで起きている戦争とは言え、対岸の火事で済ましては絶対にいけない。
世界秩序が大きく揺らいでいるのは間違いないのだ。
経済の発展に伴って中国が力を付けてきたこともあるが、世界の国家ごとの人口構成だって今後は大きく変化していく。
アジア・アフリカ地域の人口が急激に伸びていき、先進国と言われるヨーロッパ・日本は人口が急激に減っていく。
そういう状況で、国際社会の中での日本の立ち位置は、確実に下がっていくはずなのだ。
逆にアジア・アフリカの発言力は今後より強まっていくだろう。
そういうバランスの中で、国際社会はどうなっていくのか。
どう考えても、中国共産党特に習近平は、アジア諸国を取り込み、自らが世界の中心に返り咲く野望を捨てないだろう。
そうなると絶対に台湾は取りに来る。それには日本という国がどうしても邪魔なのだ。
日本が無ければ、太平洋も中国が押さえられる。
日本は排他的経済水域のお陰で、眠っている海洋資源も保持している状況だ。
これは中国からしても他国からしても、のどから手が出るような利権であることは間違いない。
日本が戦争する気がないとしても、他国が欲を出し、日本に攻め込んで来ることは十分にあり得るのだ。
そして本書で書かれていた、イラン・イラク・アフガン・イスラエルなど中東の国々は宗教も石油利権も含め、ものすごく不安定な状況にある。
ここが一発触発となった場合、後ろ盾となっている米ロ中がどう動くかで世界大戦にもなり得るのだ。
かつて明治時代の日本の国防戦略は「対ロシア」であった。
ロシアはそれこそ喉から手が出るほど、日本が欲しい。
ロシアが日本を手に入れれば「不凍港」とさらに「海洋への出口」が手に入る。
戦後はソ連の脅威がそこまでなかったが、これからはどうなるのだろうか。
日本は確かに島国であるが、ロシア・中国・北朝鮮という独裁者の巣食う国家に囲まれている。
国防を考える意味でも、国際情勢を学ぶことは絶対に必要だと思うのだ。
私自身ももっと興味を持って学んでいきたいと思う。
(2022/4/24) -
「ニュースの“なぜは?”は世界史に学べ」シリーズの3冊目にあたる本です。
前作同様に分かりやすいですが、多少歴史の背景を知らないとイメージしづらいところはあると思います。
マスコミは偏っている報道ということがわかります。オバマ政権の全てを否定するわけではありませんが、日本のマスコミはオバマさんを聖人と信じ込ませる洗脳が本当に上手で感心します。
日本国民もアメリカが必ず守ってくれるという神話から目を覚まし、自分たちの国は自分たちで守るという考えの人が増えてほしいです。
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読みたいところだけ拾い読み
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他にも書いている方がいらっしゃるが、私も茂木先生の他の本も読んだりしているせいもあるからか、今回は特に新しい発見がなかった。まあそれだけ、ぶれていないっていうことなんだと思うが…。
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2021年末の大掃除で発掘した本です、この本は2021年の間に読む本の様ですね。読みかけになっていたために、評価は「★一つ」にしております。内容が不満足だったわけではありません。
2021年12月29日作成 -
株を始めてから世界の動きというものに関心を持つようになりましたが、自分で考え判断をするための材料がなく、そういうことを学べる本を探していたところ、本書に辿り着きました。
恥ずかしながら、今まではマスメディアの報道を半ば鵜呑みにして一喜一憂しているような人間でした。
中学生の時の社会科の担当教師は生徒に人気があり自分も好きでしたが、振り返ってみると中国が大好きな方で、反日親中的な意見を刷り込まれていたように思います。
右か、左か、ということの以前に日本人として、日本に生き、生活する人間として、自分はどうするべきなのかと問うと、根底にはやはり日本という国が好きという思いがあり、そこが全ての出発点なのだと思います。
ただ、現代は日本だけを見て全てを判断することはできないため、日本を取り巻く世界各国の状況を知るために、本書はとても役に立ちました。
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自分の頭で考えを持ちながら読むとより理解が進む。メディアももう少しこういった本を読んで勉強して欲しい。
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●前回の歴史的大転換は1980年代前後。アメリカのカーター民主党政権に世界を指導する力がなかったため、反米勢力が一気に攻勢に出た。中東ではイラン革命で親米政権が崩壊し、イスラム過激派勢力が各国で台頭した。ソ連がアフガニスタンに侵攻しインド洋方面への進出を図った。
●その後レーガン政権が、ソ連では改革のゴルバチョフ政権が発足。そして東欧諸国の自由化、ドイツ統一、天安門事件、そしてソ連崩壊へと。
●WHOテドロスはエチオピア。債務額はGDPの約60%それがほとんど中国からの投資。
●北イタリアのアパレル産業には中国人がたくさん働いている。北イタリアからヨーロッパにコロナが広がっていったのは中国人の往来が多かったから。
●中国海軍の実力が、日本の海上自衛隊の能力を凌駕し、尖閣諸島を4日で占領できると分析しています。もちろん米軍の介入がなければの話。
●鄧小平は、党内融和の為、上海閥と共青団から交互に国家主席を出すと言うルールを決めました。上海閥の江沢民から胡錦濤次は上海閥のはずでした。ところが対立がエスカレートして、どっちつかずの習近平が選ばれた。それぞれの派閥の大物たちを葬り独裁者へ。
●2014年雨傘運動。行政長官は共産党推薦者しか立候補できない!?
2019年に逃亡犯条例。2020年に香港国家安全維持法の施行。これで一国一制度への変更となる。
●中国には、人民武装警察(武警)と言う内乱を鎮圧するための治安部隊が存在します。人民解放軍兵士を削減し、武警に振り向けました。今は解放軍より大きな組織で、四六時中街中をパトロールしています。