大学論を組み替える―新たな議論のために―

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  • 名古屋大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784815809676

作品紹介・あらすじ

何を守り、何を見直していけばよいのか――。なしくずしの政策追随に陥る大学。なぜこんなことになっているのか。価値や理念や規範をめぐる議論を避けることなく、教育の質、評価、学問の自由など具体的なトピックを通して、よい改革論とダメな改革論を区別し、大学が公共的な役割を果たし続けられる道を拓く。

感想・レビュー・書評

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  • 専門学校との大きな違いの一つは、教養をしっかり射程に入れるということ。学生が、幅広い視野をもてるように、教養教育をきちんと行う。実務能力が中心の専門学校とは違う、大学は学術性に基づいた教育を提供するということ。

  • 今までに議論された大学論について分析して自分の意見を出して説明したものである。様々な論文に投降したものを1冊にまとめたという東大のお手の物の書籍である。広田の論文を探すよりは手間が省ける。大学論を卒論で行うためには参考本として非常に役に立つであろう。

  • さまざまな視点から大学を論じている。特に「学問の自由と大学の自立性」は、身につまされる。

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB29103822

  • 高等教育論が専門でない教育学者による大学論。些末なことにとらわれない論旨の展開がよかった。著者は将来像答申と分野別質保証、学術会議が報告した参照基準を複数の章で引いている。羽田先生の論文もよく引用している。矢野の「学びの習慣仮説」もあった。本書のような先行研究を踏まえた大局的に見た大学論は、読者自身がいろいろ考えをめぐらす触媒にしやすい。特に1~3章は参考になった。

  • 大学とは
    学術的学術、社会的学術をベースとし、政治、文化、経済の研究を行う。これが大学の質である。
    既存の企業で活躍するための人材を育てるための大学という位置付けに警鐘を鳴らす。
    その質をどう高めるか
    それをどう評価するのか
    特に評価は数字への偏りに警鐘を鳴らしている
    質を高めなければ、自主的に考えて動けず、AI、ソサイティ5.0の時代が来た時に対応出来ない人材となる。

  • 東2法経図・6F開架:377.21A/H74d//K

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著者プロフィール

1959年生まれ。現在、日本大学文理学部教育学科教授。研究領域は、近現代の教育を広く社会科学的な視点から考察する教育社会学。1997年、『陸軍将校の教育社会史』(世織書房)で第19回サントリー学芸賞受賞。著作に『教育は何をなすべきか――能力・職業・市民』(岩波書店)、編著に『歴史としての日教組』(名古屋大学出版会)など多数。

「2022年 『学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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