- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784819114141
感想・レビュー・書評
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高市さんの本ということで、購入しました。まず、防衛について、日本は、ロシア、中国、北朝鮮と対峙しており、日本を守るために、防衛力を増強する必要があると述べています。その一方で、核共有については議論の必要はあるが、非核三原則については、「持ち込ませず」を見直す必要はあるが、他の見直しには慎重な立場を表明しています。思考停止することなく、核について冷静に議論する姿勢は評価できます。ただ、私は、核兵器の地上配備や原潜保有などまで議論が必要だと考えます。軍事に敏感な国民性に配慮しているのか、非核2原則でも日本を守れるという公算があるのか、釈然としない部分もありました。また、経済については、効果的な財政出動、成長戦略を行うことで、雇用を生み、所得を上げ、消費マインドをよくする、そして、危機管理投資を行うという主張は納得できます。その一方で、アベノミクスでさまざまな経済指標が向上したことは理解できるものの、末端の低所得層まで恩恵が広がっていないことも事実であり、物足りなさも感じました。それでも、高市さんは、「領土領海領空、資源を守り抜く」「国家の主権と名誉を守り抜く」「国民の生命と財産を守り抜く」のが国の究極の使命と言い切っており、信頼できる国会議員の一人だと考えます。国防、経済について考えるきっかけを得たい人におすすめです。
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保守派の論客である櫻井よしこさんと、保守派政治家の星、高市早苗さんの対談をまとめた一冊。ロシアが、ウクライナを侵略した前後に行われた対談になる。
高市さんは自民党総裁選に敗れたものの、政調会長に抜擢され、党として保守的な意見を取り纏め、政府に提案するために奔走していた時期である。
櫻井さんは当然としても、やはり高市さんも非常に勉強されていらっしゃる。対談の高度な内容に、感服する。
敗戦によって日本国としての精神性を断ち切られ、アメリカに憲法を押し付けられ、 自虐史観に基づいたリベラル教育を行ってきた日本。
それを本来の国としての在り方に戻すべく、現在の世界情勢、国連の正体、国防、自衛隊、非核三原則、専守防衛等縦横無尽に論じている。
この本で初めて、自民党の立党宣言を読んだ。67年前とは思えない程鮮烈で瑞々しく、美しい。断然保守的である。 現代の政治家は、肌感覚が鈍っているように思われる。
このような素晴らしい宣言をしていた自民党は、先達に今の日本を、政治を、胸を張って報告できるのだろうか?今一度立党宣言に立ち返り、本当に日本を良くして欲しい。そういう思いを改めて痛感させられた一冊だった。 -
●人民解放軍のミサイル部隊と爆撃機は、2030年には中国本土から3200キロメートル以内に位置する850カ所を目標に対して2回、1400キロメートル以内であれば4500カ所を超える目標を2回攻撃できるようになる。
●憲法のために国と国民があるのか。国と国民のために憲法があるのか。無論、後者が正解である。憲法9条2項の「戦力はこれを保持しない」と言う考え方。
●国民を本当に守りたいなら「専守防衛」を撤廃せよ。
●国際法や国際約束を守らない国があると言うこと。国連では拒否権を持つ国が外交を支配し、核兵器を持つ国が軍事を支配し、資源を持つ国が経済を支配すると言う、厳然たる事実です。
●教科書には旧日本軍の海外での進軍は「侵略」と書いているのに、旧ソ連についてはその進軍を「南下した」と書いてあったのです。
●相手のサイバー攻撃に対してサイバー空間上で反撃するサイバー反撃も、今の法体系のままではできません。
●サイバー攻撃は武力攻撃なのか?
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昨今暴かれた事柄を見て、この人達は日本の何を守れるのだろうか。
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言うだけなら、誰にでもできる。では櫻井さん、防衛大臣を務めたらこの全てをやってもらえるのですか?高市さん、防衛や経済、お金をかける部分は理解できるのですが、財源はどうするのでしょう?
これをするためにはこれを削減する。イン・アウトが明確に示されなければ説得力がないです。