自衛隊メンタル教官が教える 折れないリーダーの仕事

著者 :
  • 日本能率協会マネジメントセンター
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784820719601

作品紹介・あらすじ

□体調が崩れがち
□ストレス解消のための行為が増えた(もしくはやらなくなった)
□仕事に積極性がなくなった(防衛的になってきた)
□計画の変更に強く不満を訴えるようになった
□指導を受けるのを嫌うようになった(反抗する、言い訳する、嘘をつく)
□仕事のスピードが遅くなった、ミスが増えた、残業が増えた
□人間関係が悪くなた、言い争いが増えた
□不公平感に敏感になった
□派閥ができたり、スケープゴートができ始めた
□愚痴が増えた、笑顔・笑い声が消えた
□悩み事(相談事)が増えた
□転職を考えるようになった
□上層部に対する不満が大きくなった

もし、部下もしくはあなた自身に、このような兆候が出ているようならば、今こそ、リーダーシップのスタイルを見直すタイミングかもしえません。 

競争の激化、将来の不透明さが増す中、ビジネスパーソンが受けるストレスはますます大きなものとなってきました。
ビジネスは戦場である――そう言っても過言ではないでしょう。

組織のミッションを達成するためには、特に現場のリーダーが「折れない」ことが大切です。では、どんなにハードな状況でも折れないリーダーは一体何がちがうのでしょうか。 
本書では、日本有数の高プレッシャー組織と言える自衛隊式のリーダーシップに、そのヒントを見出します。

災害派遣や訓練など、厳しい任務に取り組む自衛隊の強さは、「長期戦を戦い抜く強さ」にあります。自衛隊のリーダーは、合理的であることが何よりも求められます。
どんな状況でも任務を遂行するためには、合理的に戦力(=自分自身と部下の疲労度)を分析し、それに応じた臨機応変な戦い方をしていく必要があるのです。
  
本書では、陸上自衛隊初の心理幹部として、リーダー育成に取り組んできた著者が、超合理的な戦場仕様のリーダーシップを余すところなく伝えます。

感想・レビュー・書評

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  • 疲労が蓄積したときのマネジメントとして、一般論(疲労蓄積がない=第一段階)の時とは違う過酷な状況でチームを維持して目的を達成する強いリーダーになるために必要な考え方、具体的マネジメント技法などが書かれていた。
    実際の現場で起こりうる生々しい状況を例に具体的な対応もあり、現場で使えるプレゼントをもらえた。

  • 著者のファンのため購入。内容は概ね同意。
    ただ、この本渡した社員が病んじゃった。

  • 疲れていることに気づき、休む。
    当たり前のことに気付かされた。

    また、自衛隊で教わる以下のことは肝に命じよう。

    指揮の要訣
    メンバーの掌握
    企図の確立(仕事を切る)
    それの明示
    情報の提供
    人間関係に配慮

    心得
    ①適時性
    ②先行性
    ③並行性
    ④完全性

    からだ電池、こころ電池


    リーダーが中心となり、その日の任務が終了する前にチーム全員で行うものだが、手順は次のような流れとなる。
    ①各メンバーから、今日の活動についての報告を受ける
    ②リーダーが情報を与える
    ③メンバーの困っていることを聞く
    ④メンバーの身体症状をチェックする
    ⑤メンバーの意見具申を受ける
    ⑥リーダーの前向きなコメントで締める

  • 第二段階(疲労ダメージが2倍に、回復にも2倍の時間)にいる部下が半数以上、という状態でのリーダーシップについて。勝ちに行くのではなく負けない、ある時期までもたせる、折れない為には?

    部下を掌握すること 特に健康状態、人間関係には配慮しまくる 話しやすい場を作る
    企図の確立 何を、なんのために、いつまでに行うのかをリーダーである自分の中で超クリアにして覚悟する 必要に応じて仕事を切る勇気を持つこと
    それを明示すること しつこいくらいの伝達がこの段階のメンバー、リーダーには必要
    情報を提供すること 疑心暗鬼になりがちだから

    リーダーも休む勇気を持つこと リーダーが休まなきゃメンバーは休めない
    リーダーは焦らない(実際焦っていたとしても)安心させる

    第一段階の運転手=リーダーは方向を示すだけでみんな元気に働いてくれるが
    第二段階はもっと大変。各パーツをケアし、ベストな指示を細かく出す必要がある

    心に留めておきたいリーダーシップ書でした。

  • リーダーシップを異なる視点から見る、という点で気づきのある内容。

  • とっても良い本だった。チームが疲弊していることを前提としてどう対処すればよいかが書かれてあった。困ったときに何度も読み直したい。

  • 2018/10/23読了。

    ‪看護師が働いている環境をネガティブな意味で「軍隊みたい」と表現していた人もいたけど、これを読むとむしろ軍(自衛隊)の方が部下たちのことを考えたシステマチックな環境にあるからむしろポジティブ(゚∀゚)‬

  • 自分は駄目なんだって思いがちだけれど、ちょっとそうじゃないかもね、と考え直すにはいい本だった。
    とはいえ、やっぱりもう少し自分は何かできたんじゃないかと思ってしまう。疲れたって何にもやっていないじゃない、という負のスパイラルから逃げたい。

  • なかなか面白い。3年前によみたかったかな(笑)
    ビジネスの場も大変だけど、確かに戦場と違って死ぬことはないもんね。とはいえ、そんな覚悟の上でやっている場のテクニックは確かに役にたつよなぁ。

    リーダーの仕事として、メンバーを理解し、仕事を切り、明確に指示を出し、きちんと情報を提供し、メンバー間の関係に気を配る。確かにどれも頭では分かっているけどやるのは難しい。仕事を切るのは大事だよね。メンバーの仕事もそうだけど、まずは自分のケアをしないと、話にならないよねぇ。
    年齢には勝てない…まぁそうよね。気分転換が休息になるのは20代まで…確かに。最近有休は遊んでいて精神的には良いけど体力的にはちとやばくなり始めているし…(苦笑) そろそろキチンと何もしない休息、を計画する年齢かも… お金が余ったら貯金、ではなく、予め貯金額を決めるべし、と休暇も考え方は同じっていうのは納得。メンバーにも休暇をちゃんとプランさせてみようかな。
    指示が明確じゃないとか情報連携が…は耳が痛い… 指示が明確じゃないのは、結局自信か覚悟がないだけなんだろうなぁ。
    仕事量を半分どころか、3分の1で見積もれってのもすごいな。確かにそれくらいなら余裕はあるだろうけど… でも、それくらい厳しくみて、仕事を切れないと、結局は切れないんだろうなぁ。
    後不足してるのはやせ我慢、かな(笑) 時にはそういうのも大事だよね、出来てないけど。
    目から鱗なのは、情報がないより、間違った情報の方がマシっていうこと。後はちゃんと、どこまでが事実で、どこからが予測で、どこが意見なのかを明確にするとか。最近気をつけてはいるけど…

  • 心の疲れを取る技術と同じ作者の作品。

    新書の本と1/3ぐらい内容が被るが、客観的にどう対応するか説明していて、他のメンタルケアの本と一線画している感じ。

    コンディション不良の人を過剰にフォローする感じでもなく、追い込むわけでもなく、上手い距離感で見ている感じが伝わります。
    新型うつも得体に知れないものという感じでなく、今こういう状態でこういう行動をすると合理的に理解されている感じです。

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著者プロフィール

【下園 壮太】(シモゾノ ソウタ)

メンタルレスキュー協会理事長、元陸上自衛隊心理教官。陸自初の心理幹部として多数のカウンセリングを経験。その後、自衛隊の衛生科隊員(医師、看護師、救急救命士等)やレンジャー隊員等に、メンタルヘルス、カウンセリング、コンバットストレス(惨事ストレス)対策を教育。本邦初の試みである「自殺・事故のアフターケアチーム」のメンバーとして、約300件以上の自殺や事故にかかわる。平成27年8月退職。現在はNPOメンタルレスキュー協会でクライシスカウンセリングを広めつつ、産業カウンセラー協会、県や市、企業、大学院などで、メンタルヘルス、カウンセリング、感情のケアプログラム(ストレスコントロール)などについての講演・講義・トレーニングを提供。著書50冊以上。

公式HP: http://www.yayoinokokoro.net/

「2023年 『ワーママが無理ゲーすぎてメンタルがやばいのでカウンセラーの先生に聞いてみた。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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