アドレナリンジャンキー プロジェクトの現在と未来を映す86パターン

  • 日経BP
3.64
  • (23)
  • (43)
  • (35)
  • (13)
  • (1)
本棚登録 : 476
感想 : 47
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822284015

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • あるある。組織の上の人こそ読むべき本。

  • 開発現場あるあるな本。共感できるし学ぶこともあったけど、バラバラしすぎて覚えられない。。

  • http://kashiwabaray.com/blog/index.php?itemid=381

    Jolt Awardsを受賞した作品となります。失敗プロジェクト、成功する組織の姿を描いた1冊となります。プロジェクトを経験した人なら頷ける数々の事例。今後プロジェクトに参加していく上でも参考になる情報があります。なかなか面白い1冊でした。

    ■魂を貸す
    プロは技術に魂を売らず、魂を貸す。
    問題と解決策を区別できることは、魂を貸す者になるための第一歩である。次の一歩は、どれほど優れた技術であっても、明日にはもっと優れたものがあらわれると知ることである。
    1つのことを信じ切ることは怖いことである。世の中も人も常に変化し、常に進化し続ける。現状に満足してしまえば、退化が始まる。日々変化する人間であろう。変化に適応しよう。変化を楽しめる人間になろう。

    ■わかりません
    「わかりません」という言葉は、信頼の宣言だと考えてよい。組織全体で人びとが安心して「わかりません」と言えることは、人びとが安心して助けを求められるということだ。このような組織は、あらゆる階層で真に協力を推し進め、その成果を得ることができる。
    あなたは「わかりません」と言えるだろうか?いろいろなチームに属していれば、一度は「わかりません」と言えない空気のチームがあったのではないだろうか。もし、言えないとしたら、それは健全な組織ではない。健全な組織であれば本当のことを安心して言える文化がある。
    せっかく同じ目標に向かって働いているのだ。いい組織、いいチームを作りたいものである。

    ■明日には日が昇る
    次のインテレーション(計画中のインテレーション)の生産性が、その前のインテレーション(完了したばかりのインテレーション)で経験した実際の生産性と同程度だと想定するのだ。確実に言えるのは、プロジェクトに将来不運が訪れる確率はゼロではないということだ。ならば、それなりの備えをしておくべきである。
    計画に遅れが生じると、次はもっと生産性が上がるという前提でリカバリ案を出すことがある。しかし、総じて生産性は変わらない、もしくは下がることが多い。現実的な案を出すとともに、常に不運が訪れることを想定してそれなりの備えをしておくべきである。

    【1読書1アウトプット】
    わかりませんと言ってみる

  • 図書館で借りた。うまくいう

  • ソフトウェアの開発組織に見られるパターンを、良いパターン、悪いパターン含めて小粋なタイトルで類型化。業務改善するにも、まずは現状を正確に把握することが大事なので、ソフトウェア開発以外でもチームで作業している業務の方なら何らかの気付きが得られるんじゃないでせうか。

    例えば、一つ目のパターン、"アドレナリンジャンキー"。

    「次から次へと緊急のプロジェクトがやってくる。誰もが猛烈に忙しい。それも、いつも。...多くのアドレナリン中毒組織は、何かにつけ顧客サービス倫理を持ちだす。切迫した事態に対応することを、みごとな機動力と勘違いしているのだ。...これこそがアジャイルと思っているが、間違いである。」

    (T_T)←ちょっと涙目

  • ■書名

    書名:アドレナリンジャンキー プロジェクトの現在と未来を映す86パターン
    著者:トム・デマルコ、ピーター・フルシュカ、ティム・リスター、
       スティーブ・マクメナミン、ジェームズ・ロバートソン、
       スザンヌ・ロバートソン
       
    ■概要

    本書は、プロジェクトによく見られるパターンを86抽出。失敗に向
    かう兆候や、逆にうまく回っている組織の特徴を、ユニークな名前
    (ニックネーム)をつけてパターンとして紹介。
    著者たちの深い経験と洞察のもとに描かれた各パターンの話は、誰
    もが日々の仕事のなかで目にし、感じるものばかりである。きびし
    い言葉批判の中にも、開発者への温かい眼差しがある。
    2008年第19回Joit Awards(Books General)受賞。エドワード・ヨー
    ドン、アリスタ・コーバーン、ジョエル・スポルスキ推薦。
    『ピープルウエア』『デッドライン』『ゆとりの法則』『熊とワル
    ツを』の著書で知られるトム・デマルコにとっては、本書は、初の
    仲間5人との共同執筆となる。
    (From amazon)

    ■感想

    ピープルウェアの著者の新作?です。
    ソフトウェア開発のあるあるをまとめたマーフィーの法則的な読み
    物です。この業界にいれば、誰しも「そうそう!あるある!」とう
    なずける事例がいくつか確認出来ると思います。

    また、内容が重複しているものもありますが、「そういうこともあ
    るな~」という新たな発見もあるかもしれません。こういうのを読
    んでいると、本当にソフトウェア開発の現場、ITの現場には、無用
    で無駄な問題が数多く発生していて、その原因は、全て人なんだな
    ~と実感させられます。

    「人が問題を作って、人が解決する(投げ出す場合も多々あり)」

    自分もそうですが、人って愚かで面白いと思います。

    ■気になった点

    ・アドレナリン中毒の企業組織では、死にもの狂いで働くことと効
     率よく成果を上げることが同一視される。

    ・ほとんどのアドレナリン中毒の組織には、ボトルネックになる人
     間が一人はいる。それが、なんでもできるヒーローだ。

    ・急ぎの仕事に優先順位をつけて自制できなければ、アドレナリン
     中毒を治せる望みはほとんどない。

    ・遅れは成功を脅かすリスクだ。

    ・間違えることを恐れない。自身があるからではなく、途中で何度
     も評価し軌道修正するつもりでいるからだ。いつも完璧な決定を
     下さなくてはいけないというプレッシャーもない。

    ・弱いチームは、決定や行動を保留する傾向が強い。
     強いチームは、物事を終わらせたくて仕方がない。

    ・多くのプロジェクトでは、成功思考が強いため、疑いを口にする
     ものは、正直な意見を述べたことに対しての疑いを

    ・よいマネージャは、乳母が子供を育てるように、部下を育てる。

    ・根本原因ではなく、関連痛に対処する理由としてよくあるのが、
     調査をしたくないことである。その原因は、組織の文化にある
     場合もあれば、圧力の場合もある。

    ・自分が関連痛にとらわれていないかを確認する方法は「回避策」
     である。「回避策」はその場しのぎの対策であり、根本原因に
     関する対策ではない。

    ・誰でもすぐに行動を起こさないと仕事が片付かないと気付く時間
     帯がある。
     たいてい、その時間枠は、30-90日ぐらいだ。
     
    ・仕事に取り掛かる最適な方法は、そのうちではなく、今日とりか
     かることだ。

    ・国中とか世界中に散らばった人材を使ってすむようなプロジェクト
     は、大したプロジェクトではないことだ。

    ・結論のない進行形の活動ばかりに注目するPMは、自分たちが最終
     的に何を達成しようとしているのかわかっていない場合が多い。
     
    ・たいていのプロセスの教科書には、その手法が何にでも使えるわ
     けではないことが記載されているが、信者は、こうした注意を無
     視するか、ページを読まないかのどちらかである。
     
    ・一流のプロの本当に素晴らしいところは、確立された個人やチー
     ムの能力に問題をはめ込むのではなく、問題に合わせて解決策を
     つくろうとすることだ。
     
    ・技術を捨て新しいアプローチを取り込むことの利点は、技術の潮
     流が変わった時に、取り残される心配がないことだ。
     
    ・大事なのは「この技術は何に適しているか」であって「どうしう
     たらこの技術で問題を解決できるか」ではない。
     
    ・批判、罰を恐れるがため、調整が敬遠されることがある。

    ・調整をしない理由は、勇気のなさだけではない。
     労力がないのである。
     
    ・同じ場所で働く少数精鋭チームがいい。

    ・分散開発で成功するには、首長予算を減らさず、むしろ増やす必
     要があることは間違いない。
     
    ・分散開発は本来難しく、ハイリスクの方法である。
     
    ・デスクトップにツールがあるだけで、開発者の能力や生産性が高
     まった気がする、しかし、ツールだけでは何も変わらない。

    ・ツールには、使いこなすためのスキルが必要不可欠である。

    ・不利な立場に立たされそうになると、人々は、最も明らかにする
     べき状況を隠すようになりかねない。
     
    ・決定に従うことと賛成することは別のこと。
     賛成しろと命じるのは、意味のないことである。
     
    ・永遠の議論が起きるのは、人々が「賛成の時だけ従えばいい」と
     考えているからだ。決定が下ればそれに従い受け入れるという
     倫理を確立するのは、マネージャの責務である。
     
    ・老犬の知識の多くは10年以上前に学んだもので役に立たない。
     老犬が最高の価値を保つには、子犬のようなペースで学習する
     必要がある。

    ・評論家には共通する特徴がある。
     自分がかかわっているプロジェクトが失敗しても、自分は成功
     出来ると信じている。
     
    ・評論家が現れるプロジェクトとそうでないプロジェクトがある理
     由は一つである。
     経営者の文化として、物事を正しく行う事を重視する場合と、間
     違いを犯さないことを重視する場合があるからだ。

    ・一人一役の強みは、人々が自分に何が期待されているかを理解し、
     自信を持つことである。
     
    ・機能面以外の品質により成功する。

    ・プロジェクト計画に、明確に機能面以外の要求を対象とする作業
     を組み込むことだ。
     
    ・スコープを正確に定義するには、「これから調べようとするものの
     性質をよく考えること」だ。
     
    ・システムやビジネスは、「データを変化させるプロセスで構成さ
     れている」

    ・約束の有無、内容が双方で解釈が異なっていると、約束のシステ
     ムが崩れる。
     
    ・沈黙は同意とみなされる。

    ・約束には、短い約束リストがあればいい。そこに誰が、いつまで
     にどのような結果を約束したかを記載する。

    ・優秀なアナリストは「何をお望みですか」とは聞かない。
     これが不快な質問になりやすいことを理解しているからだ。
     
    ・魅力的な機会は、リスクの海の中にしかない。

    ・いつわりの緊急任務かを見分けるには、そのプロジェクトによっ
     て、どのような利益がもたらされるかを注意深く調べる必要がある。

    ・一見果敢なスケジュールは、実は予算を抑える手段にすぎない。

    ・優秀なプロジェクトマネージャは、時間に負けないためにはいつ
     切り札を切るべきか知っている。

    ・コスト削除が行き過ぎると、組織の競争力が落ち、結局はコスト
     がかさみ始めることは歴然としている。

    ・期待されているのは、完璧ではなく完成である。
     何かを完成させないなどは考えられない。

    ・仕事をする能力に自信のないメンバーは、能力を高めてくれる追
     加研修コーチングを求める代わりに、長時間働く場合がある。

    ・残業はいつも熱意とプロフェッショナルからくるものに見えるが、
     実際には、恐怖からくる場合が多い。

    ・人々が職務も序列も忘れて集まれば、組織は少しだけ健全になる。

    ・親しくなると信頼と我慢の機会が増える。

    ・組織図の線は、指揮や意思決定を表すものである。

    ・組織図の上でほとんど関係のない人と個人的な関係を築くことに
     よって組織の重要な仕事が円滑化する。

    ・エセ品質ゲートを使っているかどうかは、品質チェックのフィー
     ドバッグのうち、内容ではなく形式に関するものが大半を占めて
     いないかどうかを確かめればいい。

    ・ルールがあれば我々はそれを破る。

    ・不適切なルールを作ったことによって、それが破られるのを知っ
     ても、驚くべきことではない。
     かけ離れた場所から他人にルールを押し付ける事は、無視してく
     れと言っているのと同然なのだ。

    ・現実とルールが食い違う場合、勝るのは現実である。

    ・仕事に優先順位をつけ、最大限のスピードで処理できるだけ、処
     理する。

    ・重要な仕事を早く完成させることは、潜在的な政治的権力をあき
     らめることになる場合がある。

    ・組織で何をするにも全員がすべてのことを知っている必要がある
     なら、その組織はおしまいである。

    ・情報を受けとって、それについて文句を言わなければ、事実上、
     その内容に同意したことになる。

    ・優れた開発者は、自分を制限しない。
     幅広い見方(シュノーケリング)と詳細な調査(ダイビング)の両方
     を実施する。

    ・はっきりやるなと言われたこと以外は、何をしてもいい。
     やるなと言われたことをやりたい場合には、交渉すればいい。

    ・悪いニュースを隠すと、解決できる問題も解決出来なくなる。

    ・悪いニュースを隠すよくある原因は、恐怖だ。

    ・メンバーは通常、プロジェクトが困難な状況にあることは知って
     いるが、それを証明できるまでは時間がかかる。

    ・批判をすべてタブー視するのは、礼儀正しさを装った弱気である。

    ・プロジェクトは、開発者が一つの仕事に投資した時に成功するこ
     とが多い。

    ・2つのことを同時にやるのは、IQを半分にするのと同じだ。

    ・仕事を大事にしていなければ感情が入り込むことはない。

    ・協調に失敗する理由は、コミュニケーション不足ではない。

    ・自分たちがコミュニケーションが下手と話すとき、人はコミュニ
     ケーションが上手である。

    ・必ず期日を守るチームは、遅かれ早かれ品質を下げることになる。

    ・どの成果物にも、そのために資金を払おうというスポンサーが必
     要である。

    ・アイデアはいいのだが、スポンサーがいない場合にはスポンサーを
     探せばいい。

    ・デザインとは、本来何もないところに何かを生み出すプロセスで
     ある。

    ・すべてのデザインには美的要素がある。

    ・デザインを美しくするには、そぎ落とすことである。

    ・「わかりません」は真実であるだけでなく、協力のきっかけになり
     目の前の問題について何か知っている人がみな役に立つ情報を提供
     する。

    ・「わかりません」というのは信頼の宣言だと考えてよい。

    ・「みな平均以上」効果は、たいてい、人事部の混乱、上層部の愚行
     チームリーダーの臆病さなど、いくつかの原因が複合している結果
     である。

    ・マネージャが成績の悪い社員に向き合わない理由は、対処が難しく
     相手と率直に話し合うことが怖いのだ。

    ・ダメ社員が失敗すると、その成績の悪さに向き合うことのできない
     マネージャは仕事を取り上げる。

    ・成績の悪い部下に、このままの仕事ぶりでは首が危ないと注意する
     のは、嘘をついていることになる。

    ・新しくて優れているだけでは、すぐに受け入れられる保証はない。

    ・1つのアイデアを推進するのは、プロモータであり、複数のアイデア
     を考えついた人は、イノベータである。

    ・ビジョンがはっきりする前に、プロジェクトに人員を追加すること
     は逆効果である。

    ・もっとも効果で人気のある安全弁(ガス抜き方法)はチームの内部
     から始まったものである。

    ・報酬と賞与のパターンに入り込んだ組織は、決して報われない。

  • 会社から借りたけど単調で途中で飽きて返してしまった。

  • システムエンジニアは必見!!
    ざっくり言うと、”SEあるある”!!!

  • プログラマーあるある。

全47件中 11 - 20件を表示

トム・デマルコの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×