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- Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784828831602
感想・レビュー・書評
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ポンペイで出土した、「カイウスはばかだ」と書かれた神殿の壁。これに着想を得た著者が、豊かに想像をふくらませて、すてきな児童文学に仕上げました。
舞台は古代ローマ。厳しい先生の元で時にぶつかり合いながらも生き生きとした学校生活を送る少年達の楽しい探偵物。
ちょっとしたことから喧嘩になったカイウスとルーフス。ルーフスが書字板に腹立ち紛れに書いた「カイウスはばかだ」という落書きが思わぬ事件を巻き起こします。
落書き1つから生まれたとは思えないほどの自然な語り口で、著者の想像力に驚かされます。古代ローマの風俗も無理なく織り込まれ、ここから歴史に興味を持つ子もいそう。
謎も種明かしも正統派、闊達で朗らかな少年探偵団が魅力的。
苦虫をかみつぶしたようなので、ソクラテスの妻・クサンチッペにちなんだあだ名をつけられた先生も、厳格でありながら少年達への愛に満ち、ユーモアを感じさせるすてきな人物です。
ラストの1行が楽しい。
*著者はドイツ児童文学者。本書の続編の「カイウス」シリーズのほか、『ポニーテールは王女さま』『星からきた少女』などが代表作だそうです。『ポニーテール・・・』は、その昔、学校の図書室で見た覚えがあるなぁ・・・。 -
古代ローマを舞台にした少年探偵団もの。
無条件で楽しい。
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