真・女神転生 2 (富士見ミステリー文庫 26-2)

著者 :
  • KADOKAWA(富士見書房)
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本棚登録 : 29
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829161487

作品紹介・あらすじ

地上の覇権を巡っての、悪魔たちと神々との闘いは熾烈を極めた。人類を巻き込んだこの二大勢力の闘いは、神々が引き起こした『大洪水』によって、神の軍団が悪魔の軍団に一時的な勝利をもたらした。生き残った人々も、神々を信奉するメシア教の支配の下、表面上は平和な生活を営んでいた。そんな時代、ジャンク屋の息子ジンは奇妙な夢の啓示を受ける。夢に現れたどこか見覚えのある少女が、ジンの住む街が神々によって消滅させられると告げたのだ-超人気RPG「真・女神転生」シリーズから生まれたオリジナル・ノベライズ第二弾。

感想・レビュー・書評

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  •   この本だけでも独立はしているのだけど、前巻である『廃墟の中のジン』を読んでこそ楽しめる1冊です。前巻の世界から約30年の歳月が流れています。レンやジャックをはじめとする思い入れのある人たちの成長した姿がみれ、前巻を読んでからそれほど経っていないのにとても懐かしい気持ちになりました。

      私にとっての見所は外敵との戦いよりも、ジンの内面の戦いでした。
    死によるとてつもない恐怖により、ジンは戦う強靭な意志を失っていました。仕方がないとは思いながらも、こんなの私の知ってるジンじゃない、とショックでした。けれどライシンの話を聞いてジンの強さとは何かを思い出しました。

      ジンの強さは "弱さ故の強さ" です。ジンは、ただみんなに頼られて、応援されるような英雄ではなく、一緒に力を合わせて戦いたいと思うようなリーダーです。優しい彼が、大切な人を傷つけたくないと思う気持ちこそが彼の強さの根源でした。転生した彼が皆に言われるような英雄の力を求めた時点で既に間違っていたのです。登場人物への思い入れがかなり深かったこともあり、とても楽しめました。

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