- Amazon.co.jp ・マンガ (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784829685617
作品紹介・あらすじ
―――あいつ、耳聴こえねーの?
難聴せいで何かと誤解を受け
周囲とうまく馴染めない大学生の航平は、
いつしか人と距離を置くようになっていた。
そんな時に出会った同級生の太一。
バカみたいに明るい性格で
思ったことを何でも口にする彼から
「聴こえないのはお前のせいじゃないだろ!」
と言われ、航平はその言葉に心底救われて……。
友達以上、恋人未満。
太一との出会いが航平を変えていく。
感想・レビュー・書評
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物語が進行していくにつれて、変化していく2人の感情が繊細に描かれています。難聴である航平にしかわからない悩みや葛藤に読んでるこちらまで涙しそうに…とにかく優しい気持ちになれる作品です。
BL初心者の方にもおすすめの1冊だと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いろんな人たちに読んでほしい。BLとしてではなく。
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一般誌でもやっていけるストーリー。新人さんにしては展開に無理がなくて好きだな。絵はまだデッサンが怪しいところがあるけど、そんなに気にならないかな?
障害者ネタは身内に居るので、あまり好きじゃないんだけど…みんなに分かって欲しいことが同じで、太一の言葉に涙が出そうになりました。聴覚障害も視覚障害も同じなんですよ。補聴器と眼鏡も同じ。だから特別じゃないんです。だからね、航平が太一を好きになっちゃうのは当然なんですよ!!普通に接してくれるって、身内でも簡単に出来ないことだから。
普通にみたら全然BがLしてないけど、自分的には友情の延長じゃない立派なBLだとおもう。それに、太一が受な気がするし…まだまだ時間がかかると思うww -
最高
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難聴の大学生。ゆっくり丁寧に心情を描いているのでとても感情移入できる。BLとしてはラブ不足だし、腐ってない人からしたら男女にして欲しいってなるかもだけど…老若男女が素晴らしいと思える作品だとおもうんですよね。
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心が洗われる作品でした。
私の中では、はやくも今年度BLベスト3には確実に入ります。
難聴ものBLとして話題になっていたので、「聲の形」BL版かな?と思い込んで読み始めましたが、障害に対するアプローチが全く違いました。
耳が聴こえない=必ずしも全く聴こえない、わけではないということ。障害がある人を扱った作品にいくら共感したとしても、実際に聴こえない人は物語の登場人物ではなく、確かに現実を生きていること。
障害を題材にした作品が増えているきょうび、この作品は忘れがちなことをさらっと気づかせてくれました。
正直、BL誌ではなく一般誌でも大丈夫なBL描写ですが、性別関係なく、一人の人間が一人の人間に心救われ、やがて惹かれていく物語なので、読後も充分に満足できました。続編も楽しみです。
「特別な」事情を持つ人間を、普通の友人として労わることができる太一は稀少なタイプですが、太一みたいな人が増えたら世界は優しくなりそうだな、とかセンチメンタルな気分になりつつ。 -
難聴のため周囲とうまく馴染めず距離を置くようになってしまった航平と、バカみたいに明るく率直な太一のお話。
太一の言葉に救われ、また失いたくない嫌われたくないと願う航平の切ない想いが胸を突きます。
難しいテーマですが明るくピュアな読後感でとてもよかったです。あとがきも楽しかったです。
心に刺さったのは医師が言った「聴こえる人のために作られた社会」という言葉。難聴だけに限った話ではありませんが普段当たり前に過ごして忘れがちで、心にとどめておきたい言葉です。