まく子 (福音館の単行本)

著者 :
  • 福音館書店
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本棚登録 : 1853
感想 : 253
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834082388

感想・レビュー・書評

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  • 不思議な世界観の本でした。
    最初は児童書かと思いましたが、児童書にしては難しい。簡単な本のようだが、実は難しい。読んでいる最中、ちょっと不思議な感じが続いているように思いました。

    でも、本書には大事なモノが沢山つまっているような気がします。初恋が人に教えてくれる、それまで感じたことがなかった温かな気持ち、生命のはかなさと永遠性。

    直木賞作家の西加奈子氏だからこそ書けた素晴らしい作品だと改めて思いました。

  • 子どもが主人公だけど、大人になってから読むからおもしろい。しばらく、話の流れが分からずつらかったが、驚きの展開。おもしろかった

  • 最初は子供の作文みたいで読みづらかった。
    何を読んでるのか分からないまま読み終わってしまった。ファンタジーだったのかな?
    けど、ドノはすげー。あんな風に人を信じられないなー。
    どんなに信じたい人でも、状況や内容で嘘だし。って思っちゃうもん。

  • 西加奈子の描く、究極の人間讃歌。

    みんな違って、みんな一緒で、
    ぼくはみんなで、みんなはぼく。

  • どこかにありそうな、小さな温泉街の子どもたち。
    その小さな集落は人とのつながりも濃厚で、けれどよい距離感で、だけどやっぱり特殊で、そんな環境で子どもから子どもではないところへさしかかった慧。そして住み込みの母とやってきた美少女コズエ。振り回されっぱなしの慧だけど、読後はなんだかふふって笑える。

  • 子どもから大人になること。生きること。死ぬこと。主人公と一緒にぐるぐる考えながら読みました。身体の成長に心が追いつかないこの時期の葛藤、自分にもあったなあ。みんな宇宙人なんだ、粒の塊なんだ、という文章に、なんだかすごく救われた気分。読んでよかったです。

  • すごいところに落ち着いたが(笑)。
    大人になるということ、恋を知るということ、そして、他者を認めるということ。テーマは普遍だ。”再生”という祈り。

  • 純粋に面白かった!

  • 舞台は田舎の集落だが、描いている世界や読者へのメッセージのスケールは壮大。

    自分の体の変化を感じる慧も、
    燃やされる神輿に尽力するのも
    撒いたものが(重力によって)落ちるのも、
    地球人だから感じること。
    地球人だから楽しいと思えること。

    地球は永遠に続かないから素敵で、
    地球から出た宇宙は、何もない永遠。


    コズエは死ぬことを受け入れられなかったコズエちゃんの分身だから、伝えたいメッセージを持って地球にやってきたのかな。



    人生や生きる意義を、小学生という化身の人生の大先輩から教わった気分。

    にしても西加奈子の頭どうなってるんだ。
    世界観えげつなw

  • 小さな温泉街に引っ越してきたコズエ。

    個人の何もかもが街の人たちに筒抜けになってしまう小さな街で、小学5年生のぼくは生まれ育った。

    思春期真っ只中のぼくにたいし、同級生のコズエはどこかどういったものを感じさせない、不思議な子だった。

    ある日、ぼくはコズエに自分は宇宙人だということを打ち明けられ、困惑するも、少しずつそれを信じてきていた。

    ウワキをしたお父さん、一生懸命働くお母さん
    体の変化を受け入れたくないぼく。変化を堂どうと受け入れている女子たち。
    変わってて、情けないような人たちもいるけれど、彼らは相手や自分の気持ちを信じる強い心があった。

    コズエは宇宙人だった!
    慧にだけ秘密を打ち明けていたと思っていたら、街のみんなにバラしていた!
    慧、良い子。

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著者プロフィール

1977年イラン・テヘラン生まれ。2004年『あおい』で、デビュー。07年『通天閣』で「織田作之助賞」、13年『ふくわらい』で「河合隼雄賞」を、15年『サラバ!』で「直木賞」を受賞した。その他著書に、『さくら』『漁港の肉子ちゃん』『舞台』『まく子』『i』などがある。23年に刊行した初のノンフィクション『くもをさがす』が話題となった。

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