二重誘拐

著者 :
  • マガジンハウス
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本棚登録 : 58
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838717200

作品紹介・あらすじ

突然失踪した若い女性たち。しかし、なぜか彼女たちは2、3年後には戻ってくるのだ。そして、帰還した失踪者はみな口をとざす。謎の誘拐犯はいかにして今なお彼女たちを支配しているのか?名訳者が初めて挑戦する書き下ろし長篇ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。一気に読んだ。
    女性本人とその子供、「二重」に誘拐しているとは思わなかった。
    彼氏の子供であることは救いになったのだろうか。救いになってほしい。
    優秀で熱心な刑事で良かった。犯罪を憎み、被害者に寄り添う。最後の犯人の口封じを暗示するのはどうかと思うけれども。
    卑劣な犯罪があって、凶悪な犯罪者がいることは確か。近年増えているのもその通りかもしれない。ただ作者のあとがきにはあまり共感できない。どの立場からモノを言っているのかと疑問に思った。蛇足、ないほうが良かった。

  • 4838717202 221p 2006・10・19 1刷

  • 二重誘拐のからくりと、それを徐々に解き明かしていく構成は良い。
    あとがきに引いた。「女性に相手にされないモテない男たちはばっさりと切って捨てられ、恋愛弱者としてオタク化の度合いを深めていく」ってなんだそりゃ。オタクへの偏見だと思う。

  • 描写が薄っぺらで、話も不快感を伴い、読んだ事あるような展開。。。と思ったら、三年前に読んでいました。印象が薄い本だとこういうことがある(*_*)

  • 犯人は悪魔の化身…みたいな書きっぷりだったわりには、小者だったので、拍子抜け。
    二重誘拐についてはなるほどなと。
    ラストにはむむっとなったものの、そこまで説明的にならなくてもよかったと思った。

  • 作品としてはさらっと読めた感じですが
    テーマは重いです。
    こんな事、絶対許されないと憤りを感じました。
    被害者やその親たちとの約束を守る刑事と
    ラストの一つの真実で救われる気がしました。
    またこの作家の作品に出会えれば読んでみたいと思わされました。

  • 若い女性が誘拐され、2~3年で戻ってくる。
    被害者たちは、一様に詳しく語りたがらない。
    いったい何を隠しているのか、何を恐れているのか・・

    このミステリのキモの部分になる謎は
    わりと最初のほうでわかっちゃった(笑)
    でもラスト、含みを持たせた終わり方は
    ゾーーっとした~~

  • ラストがとても良かったかな。えー話やないかい。

  • ★あらすじ★
    突然失跡した若い女性たち。しかし、彼女たちは2、3年後には戻ってくるのだ。帰還した失跡者はなぜか多くを語らない。謎の誘拐犯はいかにして彼女たちをいまだ支配しているのか?翻訳家井上一馬さんが初めて書き下ろした長編ミステリー。

  • 06年12月。06年マイベスト第6位。
    『この国では全国各地かの都市部から自然が根こそぎにされ、
    外の自然と正常に呼応する「内なる自然」をもたない、
    いびつな人間が、日々大量生産されている。
    そして、そうした人間たちが、
    思わず目をおおいたくなるような残虐な事件を次々に引き起こしている。』
    あとがきから

    そう、世間では信じられないようなおぞましい事件が相次いでいる。
    この物語は、若い女性がある日忽然と姿を消し、
    2、3年すると戻ってくる。
    誘拐されたわけだが、事件のことを何もしゃべろうとはしない。
    何を恐れて黙するのか?

    誘拐された女性のひとり、千恵と
    恋人だった秀明が事件の解決の鍵となっている。
    残酷なストーリーが、
    二人の愛の強さに救われているといおうか。

    犯人探しという面ではあっけないが
    もっと別の重い展開が読み応えのある物語にさせている。

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著者プロフィール

1956年東京生まれ。東京外国語大学卒業後、出版社勤務を経て、翻訳家に。現在、作家、エッセイストとしても活躍。

30年にわたる編集・文筆業生活のなか、いつしか歳時や祭りの見物を兼ねて東京の街をあちこち歩くように。本書は、著者が長年続けてきた「現代東京歳時記散歩」の集大成となる一冊。

著書に、『英語で読むアメリカン・コラム』(ジャパンタイムズ)、『二重誘拐』(マガジンハウス)、『モンキーアイランド・ホテル』(講談社文庫)、『アメリカ映画の大教科書』(新潮選書)ほか、訳書に『後世に伝える言葉』(小学館)、『ウディ・アレンの浮気を終わらせる3つの方法』(白水社)、『ただひたすらのアナーキー』(河出書房新社)など多数ある。

「2008年 『東京お祭り!大事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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