億男

著者 :
  • マガジンハウス
3.21
  • (111)
  • (368)
  • (598)
  • (216)
  • (44)
本棚登録 : 3711
感想 : 560
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838727148

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 人生に必要なもの、それは勇気と想像力とほんの少しのお金 byチャールズ・チャップリン

    ひょんなことから宝くじで3億円を手にした一男が、15年間音信不通の親友にお金の使い道の教えを請うことに。たが、そこであった親友は億万長者になり、お金の幸せについて問われ、一夜にしてお金を全て持ち去られてしまう。
    お金を取り返すべく親友のかつての同僚に会う中で、お金と幸せとは何かを見つけていく。

    お金とは信頼の証
    人間は欲を持つことで生かされている
    大金を持ち、全て手に入る状況に置かれても、一緒に生活していく人がいること、自分のしたいこと、欲を持っていること、誰かを信じ、信じられること、
    人間らしさを失わないことが、幸せへと導いてくれんだなと思った。
    哲学的な要素も多く、物語としては大きな波があるわけではないけれど、仮に自分が大金を手にしたらと思ったらドキドキしながら読めた
    お金を知ること、世の中ルールの中で学び取り組むこともお金を増やす上では大事なんだと思う。

    欲を持って生きることも大事なんだなー

  • 「お金と幸せの答え」結論として、探してはいけない気がした。

    お金はほしいけど、登場人物の誰にもなりたくないし。強いて言えば、モロッコの陶器屋さん?

  • 天は人の上にひとを造らず…
    の引用が解釈違いで残念と思ったら、そのエピソードが内容に深く関わってくるのね。

    偉人たちのお金にまつわる格言がちょいちょい出てきて、お金の性質に触れていく。

    万佐子とこれから家族として再出発するかの話合いの時に、お金や欲に対する考え方の違いで再出発しない方向に進むのは、小説として別れた方が進めやすい、結論ありきだったように感じであまり好きではなかった。現実的ではないというか、小説の中だからねという感じ。

    本筋からはずれるけど、父親に対して「私にだって好きな男の子くらいいるんだから」なんていう子いるかな。変なところがご都合主義だなぁと感じる。

    最初から映画にすることを前提として話が構成されている感じ。高校、大学生あたりでお金について知ってみたいと思ったときに触れる本としてよいかもと思った。

  • 結局こんなオチかぁ、と、なんとなく残念な気持ちになった。万佐子の言うことがあまり共感できない。装丁や挿絵がかわいかった。

  • 軽いお金の指南書。良作。

  • トランプ出てきた

  • 思っていたのとは違う内容だったが、良かった。期待以上! というわけではなかったけど。

    宝くじで当てたお金を親友が盗んで姿を消した! というあらすじではあるがミステリー要素は無かった。小説の顔をした自己啓発書みたいな感じだった。『チーズはどこへ消えた?』のお金版みたいな。お金に関する名言がちょいちょい織り込まれている。

    お金は人にとって身近な存在であるのに、人はお金のことをあまり知らない。実際この前見たテレビ番組で「平等院鳳凰堂の鳳凰像は一万円札に描かれている」という説明に「へぇ~!!」となった。

    紙幣、硬貨として存在してはいるが、実はお金という概念は実体がなく(ATMや電子マネーを見ていたら確かにそんな気持ちにはなる)、信仰に近い。

    生きていくにはお金が必要だけど、誰かとおいしい食事をとること、やってみたい習い事をすることなど何気ない幸せな生活を誰かとともに過ごすこと、信用できる存在がいることが大切なのではないか、ということがこの物語から伝わった。

  • 図書館で借りたもの。
    突然、億万長者となった男の、お金をめぐる30日間の大冒険の物語。
    初読みの作家さん。

    小説なんだけど、自己啓発本っぽさもあり。
    「〇〇がしたい」「〇〇が欲しい」…「欲」があるからこそ、明日を生きられる。っていうのには、なるほどと思った。
    大金があればお金で欲を叶えられるから、いつしかその欲がなくなって、生きるのもつまらなくなるんじゃないか。
    …そんな風に言われても、やっぱりお金は欲しいです(笑)

    『お金があればなんでも解決してしまうということを知ってしまった僕は今、生きていくことに白けてしまっているんだ』
    その安心感が私は欲しいよー

  • お金を巡るおとぎ話。

    百瀬に仕掛けられた競馬のくだりにはゾクゾクしました。百瀬、深いこと言ってるわぁ!

    『世界から猫が消えたなら』でもライムライトが話の鍵になっていたような記憶があるけど、筆者にとってチャップリンは特別な思い入れがあるのかな?

  • 欲があるからお金がほしい、みたいに欲とお金はセットだと思っていたので、お金に執着しすぎることで欲がなくなってしまうという考え方は面白いと思った。
    現金通貨も預金通貨も、結局は人の頭の中のものなんだな、と思う。

    小説としてより、自己啓発本として楽しめた。

著者プロフィール

かわむら・げんき
1979年、横浜生まれ。
上智大学新聞学科卒業後、『電車男』『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『寄生獣』『君の名は。』などの映画を製作。2010年、米The Hollywood Reporter誌の「Next Generation Asia」に選出され、’11年には優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。’12年に初の小説『世界から猫が消えたなら』を発表。同書は本屋大賞にノミネートされ、佐藤健主演で映画化、小野大輔主演でオーディオブック化された。2作目の小説にあたる本作品『億男』も本屋対象にノミネートされ、佐藤健、高橋一生出演で映画化、’18年10月公開予定。他の作品にアートディレクター・佐野研二郎との共著の絵本『ティニー ふうせんいぬものがたり』、イラストレーター・益子悠紀と共著の絵本『ムーム』、イラストレーター・サカモトリョウと共著の絵本『パティシエのモンスター』、対談集『仕事。』『理系に学ぶ。』『超企画会議』。最新小説は『四月になれば彼女は』。


「2018年 『億男 オーディオブック付き スペシャル・エディション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

川村元気の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×