キトキト!

著者 :
  • KADOKAWA(メディアファクトリー)
3.33
  • (0)
  • (2)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 10
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840118156

作品紹介・あらすじ

俺、斎藤優介18歳、富山県高岡市在住(美男の大仏だけが名物のつまらん町やちゃ)。どんな仕事でもやって、近所の人に「スーパー智子ちゃん」と呼ばれてる気の強い母ちゃんと二人暮らし。ヤンキーの姉ちゃんは東京に駆け落ちして行方不明。俺もつまらん高校を自主退学した後、暴走族にバイトにと「俺の道」を探したが、この町にはなーんもない!親友の眞人と東京に出た俺は、手っ取り早くホストを始めた。甘ないな、東京…頑張られ、俺!2007年春公開映画『キトキト!』原作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • キトキト!
    吉田康弘

    ∞----------------------∞

    富山弁のこんな小説あるが知らんかった。ルビ振ってあっとこいくつかあったけど、富山県民なら普通に読めっし、っちゅうか、いつもこんな喋り方しとるし、ないと読めん人おる思たら不思議な気ぃすらするわ。

    著者さんは富山の人じゃないがやって。そんながに富山弁上手につことって面白かった。
    主人公の優介にモデルおって、その人が富山出身ながやと。

    こういう優介みたい人クラスに1人は居りそう。優介はダラ(はあんま使わん、バカなら普通に使う)やし、友達の眞人もこんな意味分からん目的もない上京によぉ着いてくわって感心すっちゃ。スーパー智子ちゃんも個性強すぎやしハチャメチャだけど、可愛いとこもあって好きやった。

    優介が上京してから成長しとんがか停滞しとんがか、何やっとんがやろって思っとったけど、帰ってきてから一気にその分成長したがに見えた。

    お母ちゃんに「自分の宝」とか「誇り」なんか言われてしもたら、頑張らんにゃならんね!

    方言ばっか気にしとって、内容どうでもいい感じで読んどったけど、なかなか面白かった。

    2023/06/09 読了 (図書館)

  • 生きてきた証、胸を張って私はそれをいつの日にか手にすることが出来るだろうか。
    富山弁が耳に心地いい。私の中では密かに上半期の感動作No.1なのだ。だって山手線で涙目になったの、私ですから。

  •  富山県高岡市と東京を舞台に主人公、優介の葛藤とパワフルなお母ちゃん智子との親子関係を描いた青春小説。大竹しのぶ出演の映画「キトキト!」の原作です。富山出身の私としては方言が大変に心地よく、そして富山弁にルビがうってあるのがウケました。ルビないとわからないもんなんでしょうか??方言もよく書かれていて自然。高岡の街並みなども思い描けました。私も一度は富山を出た身。自分と重ねてうんうんとうなずける物語でした。誰しもが一度は母親の存在を疎ましく思う時期があることでしょう。しかし、一歩ずつ大人になり母親の思いや苦労を知るにつけ、母親という大きな存在と無償の愛に感謝できるのだな、と思います。そんな私も母には感謝しつつもなかなか素直にはなれず・・・。ほんま、あかんがいちゃ。絶対恩返しするから、お母ちゃん長生きしっしゃいま!!「人生ほんまに大事ながは、自分が生きた証を残すことやちゃ」私の生きた証はまだまだ見えません。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1979年生まれ。映画監督。井筒和幸監督に学ぶ。同監督作品『ゲロッパ!』の現場に見習いとして参加し、映画の世界へ。その後『パッチギ!』『嫌われ松子の一生』などの制作に参加。監督作品に『キトキト!』『旅立ちの島唄~十五の春~』『江ノ島プリズム』、TVドラマ版『びったれ!!!』などがある。

「2016年 『バースデーカード 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

吉田康弘の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×