リスクを取らないリスク

著者 :
  • クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
3.58
  • (17)
  • (43)
  • (35)
  • (7)
  • (4)
本棚登録 : 373
感想 : 38
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784844373759

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 安定とか、現状維持とかという言葉の裏に潜むリスクを、様々な実例とともに教えてくれる本。
    概念はしっかり理解できるけど、実行はやや難しめ。勉強のきっかけとしたい。
    あと、あとがきが秀逸だった。

  • 日本人にありがちな「リスクがあると感じて、手を出さない」というのが、もう通用しなくなると感じました。また頑張った人が報われる仕組みが資本主義であるということや、投機と投資は異なることが丁寧に解説されています。リスクを理解した上で、リスクを取り、個人個人が努力することが大切だと分かりました。

  • 将来、日本の少子高齢化が確実な中、経済成長(とまではいかないが、最低限維持)をするにあたり、どのような方法があるか提示する本。
    この本では格差は今よりもずっと広がっていくこと、格差と日本の成長の維持は表裏一体であり、不安な将来を迎えないように、対策としてリスクはどのようなものがあるのか?ということが書かれている。
    参考になるのは投資についてで、あくまで長期で投資はするように勧めている。

  • 2015年5月11日読了。

  • 年金、財政などについてのエッセー
    特別なことはなにも書かれていない

  • ある種の予言めいた表現があるけれども、
    それは誇大なものではなく、説得力を持っている。

    ただでさえ、日本の今後には悲観的にならざるをえないが、
    そう嘆いているばかりではなく、それこそ、
    リスクを負ってゆくべし、という気持ちにさせられる。

    とても興味深く、あっという間に読了。

  • 日本とアメリカの金融業界で働いている著者が、「リスクを取らないリスク」が蔓延している日本に対して、それでは通用しないですよ、将来大変な目にあいますよ。と言う事を金融を通して伝えている。

    年金問題が発覚するまで、国は国民の生活について悪いようにはしないだろうと信じていたが報道でその誤り(国にとって国民とは税収の変数要因となる母数としての存在で、その国民がどの様に生活をすれば幸せかなどこれっぽっちも考えていない)と言う事を理解して以降、年金には期待しているが依存はしない様にと考えて、将来少なくともお金で困らない様に準備を始めた自分にとっては、納得できる内容だった。

    本書ではリターンを得るためにリスクを取ると言う選択、決断が必要ですよ。だけど受容できる範囲を超えて失敗しない様に、目的や自分の許容できる範囲をシッカリと理解する必要がある事や、ローリスクでハイリターン保証する様なうまい話は必ずどこかにウソがあるので注意しよう。そしてほとんどの人はリスクを取る事は出来れば避けたいと思っている。
    だからこそ、リスクを取ると言う決断をした人に、その御褒美としてリターンが戻ってくるシステムになっている。
    つまりリターンを得るためには、しんどい事や他人が出来ない事をやることを決断した人に与えられるものであり、誰でもできる楽な事をしてもリターンは望めないと言っている。(勿論、リスクを取って失敗するとリターンは得られないけど)

    一貫している事は、リスクは時間の経過と共に消えてなくなる事はないと言う事。
    その為に、リスクが表面化して大問題となり、手に負えなくなる前に対処すると言うリスクを取った方が
    短期的には厳しい事があっても、長い目で見ると良い事の方が多い。
    つまり、現在はリスクを取らないリスクを選択してやり過ごせるほど甘い世界ではないと認識すべきと言っている。

    その例として年金は実は今のままの方式では30年ほど後の将来、制度のひずみが表面化する事は
    分かっていたが、方式を変更する事は短期的に痛みを伴う事も分かっていた。
    その為、制度設計を行う機構や政治家は、遠い将来の大問題を見ない事にして、問題を先送りにしてお茶を濁し続けてきた。
    その結果、現在の様な年金問題となったと言う。事が書かれていて、短期的に自分の当選と言う
    自己保身に走り、解決できるタイミングを逃した30年前の政治家に対して怒りを覚えた。

    リスクに関する3つのルール
    ・人間はリスク回避本能を持っている
    ・ハイリスクハイリターン、ノーリスクノーリターン
    ・リスクとリターンのバランスは需要と供給によって変わる。

    気に入った言葉
    何かを実行に移そうと思えば、必ず想定されるリスクが付きまとう。重要な事はそれを実行に移さなかった時に何が起きるかというリスクも想定する事。
    我々が当然として享受しているサービスは、世界標準からみると当然ではないと理解するべき。
    さぼるのも努力するのも個人の自由。しかし我々が生きている社会は殆どの場合さぼった人よりも努力した人にご褒美が貰えるように出来ている。
    これまでの「何もしない事が正解」とお言う世の中ではない。
    最も長期の証券と言うのは満期が無い永久証券である株式なのです。株式投資においては、短期的にはリスクが期待できるリターンを上回りますが、長期になるにしたがって期待できるリターンがリスクを上回っていくのが普通。
    株式投資と言うのはリスクを伴うものです。そして資本主義の下ではリターンはリスクを取った者に与えられるのがルール。

  • 「リスクを取らないとどういうことが起きるのか」「何故成長が必要なのか」「では、取るべきリスクとは何か」ということに答える一冊。ただ、全体的に内容が浅く、この一冊だけでリスクを取ることは難しいので、興味が出たらより具体的な本を手に取るのがよい。

    http://d.zeromemory.info/2015/02/01/no-risk-no-return.html

  • リスクとは、不利な状況に陥る可能性のことである。
    リスクには、ルールがある。
    1#人間はリスク回避本能を持っている。
    2#ハイリスク・ハイリターン、ノーリスク・ノーリターン。
    ローリスク・ハイリターン、ノーリスク・ハイリターンは有り得ない。
    3#リスクとリターンのバランスは需要と供給によって変わる。
    日本で想定されるリスクは、更なる資本主義化、格差の広がり、円安、年金カット。
    格差と経済成長は、コインの裏表である。
    リスクをどう取っていくか?
    リスクをとる前に、現時点で考えられる、自分にとっての将来のリスクは何かを想定すること。

  • 日本に足りない「リスクを取らないリスク」という考え方

    リスクを負った人にはご褒美がある社会

    格差対策 平等な機会を与えて、実行するのは個人次第

    円安傾向

    何もしないことが正解の時代は終わった

    株式会社は株主のもの
    取締役会のほとんどが従業員出身者で占められている日本の現状は異常

    長期的にアメリカ株式の投資 S&P500指数に連動するETFか投資信託

    ホリコフォーカスファンド 自由の女神 楽天証券

    他社ができないことをやる

    お金で買えない 信用力、体力、胆力

    実行というハードル
     事前に徹底的に分析、短期勝負に出ない、絶対失敗しないとう心構え、いざというときに再挑戦できる措置、失敗を過剰に悲観視しない

全38件中 21 - 30件を表示

堀古英司の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×