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- Amazon.co.jp ・本 (575ページ)
- / ISBN・EAN: 9784845703234
作品紹介・あらすじ
大戦生残りのアラブ側証人を尋ね、アラブ・欧米資料を調べぬいた、アラブ歴史家による初のロレンス伝。克明、冷静な筆が複雑なアラブ現代史を根幹から鮮やかにときほぐす。
感想・レビュー・書評
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英雄をまつりたてる英国の、道化師となったロレンス像を描く。
知恵の七柱は結局のところ、ロレンスが「白鯨」「戦争と平和」みたいなもの、彼が書きたかった、壮大な物語として読めばいいってことですね。
彼の自分を大きく見せたい姿勢は、やがて彼の想像も及ばない英雄像となって独り歩きしてしまう。それにナーバスになって神経を病んだというところだったのだろう。彼の悲劇はそれに罪悪感を覚えてしまう程度のまともさがあったところとあくまで虚言壁を痛烈に書きたてながら、最後著者は同情的である。人格を批判するものでない、と彼が同性愛者であったことも資料がないとし、恋愛感情がわからず、人に肌を触れられることを嫌悪すると書いた手紙をあげ、そこに苦悩するロレンスも紹介している。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
難しかった…orz 向こうの聞きなれない言葉や名前が多いので読むのに労力ががが。アラブ側から見たロレンスの姿が、今まで読んできた「ロレンスが属している側からの視点」の本とは、ことごとく異なっていたので逆に面白いというか…。こんなにも評価が割れるものなんだなぁと実に興味深かったです。でもまぁ、死人に口なし、激動の時代に生きたたった一人の真実や思いなんて、想像するしかないですよねー…
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