村上春樹 映画の旅

  • フィルムアート社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845921362

感想・レビュー・書評

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  • 同名の展示の図録がベース。村上春樹本人のエッセイがすこしと、村上作品(小説、エッセイ、翻訳)に映画が言及される箇所をピックアップし、その映画の解説や時代背景が語られ、後半には映画と村上春樹に関する論説、インタビューが掲載されている。二週間ほどで書いた卒業論文「アメリカ映画における「旅」の思想」、読んでみたいけど難しんだろうなあ。当時の指導教授の印南高一先生に褒められて「君はゆくゆくはものを書く道に進むといい」とアドバイスされたそうな。シナリオ作家を志していたけど、いま考えると無理だった、自分は基本的に共同作業というものに向いていないから、という述懐。お金がないころに演劇博物館でシナリオを読みまくって、自分の頭の中で上映して楽しんでたから、いまでもそれが映画館で実際に観たのか、自分の頭の中で上映したものなのかわからないものもある。ただそれが小説家となってから活きているところもある。といったエピソードは興味深く。映画化に際しても、最近のものは安心してみてられる、どんどん筋も変えてくれて、どんどんセリフも変えてくれてるから、別物のように楽しめるから、といった趣旨のことが語られていて。巻末の論説でも、原作への「忠実性」より「想像性」が大事、と指摘している方がいたなあ、と。あとフィッツジェラルドの未完の遺作「最後の大君」の翻訳出てたんだ、これは読んでおきたい。

  • 展覧会の会期中に観にいくことはできそうにないのが残念。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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