- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784847060359
作品紹介・あらすじ
「剛毅であること」「謙虚であること」「柔和であること」「美しいこと」など、生きていく上で大切なことを、歴史に残る数々の名局と聖書の言葉を織り交ぜながら、天才・加藤一二三が語り下ろした「元気の源」そして「21世紀の幸福論」。
感想・レビュー・書評
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加藤一二三九段がまだひふみんとして人気を博す前に書かれた新書。思っていたよりかなり本気のクリスチャンぶりにびっくり。同じカトリックとして興味深く読みました。将棋についての解説は今ひとつ分からなかったのですが、聖書をしっかり読み込んでおられたりクラシック音楽への造詣の深さなど意外なひふみんがたくさんでした。家族をとても大切にされているんだなあと微笑ましかったです。「老い」については付け足したタイトル感がありました。
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カトリック信徒である元名人の著者が、主に自身の信仰や人生観についてを語るという感じの本だった。将棋の話題も当然あるものの、そういう話題は他の著作と比べるとやや控え目になっている。軽く読める感じながらも、祈りや信仰は努力の放棄や理性の敗北ではないということをしっかり教えてくれる。また語り口に押し付けがましさがないので、キリスト教徒でない人にも受け入れやすい内容だと思う。
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棋士で騎士の著者が語る、将棋と信仰の話。
本人も書いている通り、「老い」の話はない。誰がタイトルつけたんだ。
軽い読み物としていい具合。
私は将棋もキリスト教もほとんど知らないので若干よみづらい。
棋譜を出した後に、将棋を知らない人には暗号のように見えるでしょうが云々と書いてあった。まったくだ。
でも理解できないなりに面白くはある。
キリスト教豆知識みたいな部分も興味深かった。
イスラエルの由来とか、「(しつこく)求め(続け)れば与えられる」とか。
私は終りのあるものが好きだ。期限付きなら安心できるし耐えられる。
でもこの人は、将棋や信仰には終りがないから嬉しいという。
終りがないことは私にとっては無間だけど、本当は無限なのか。
もう結構な年齢なのに、タイトル戦の説明のときに「まだ優勝したことはない」とあって現役なんだなあと思った。
でも、その道をいく人の話というのは面白い。 -
資料ID:92111860
請求記号:
配置場所:新書コーナー -
1300勝を記念して、改めて読み返してみた。
将棋祭りなどでお姿拝見しても、本当に将棋が大好きなんだな、と。
将棋は芸術だと。
あと、イスラエルという国名の由来もこの本で知りました。 -
加藤一二三さんといえばもはや動画の方が有名な感じもするが。天才とは新年の人、情熱の人という感じ。そして、この人の場合は、そこに子供っ気というものが加わる。カトリック精神を鍛え直すには信心を心から保つ人に言葉も聞かねばならぬという感じが改めてする。しかし加藤九段には是非100まで指して欲しい。
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ニコニコ動画のオンライン将棋を使った指導大局に加藤一二三さんが出ておられました。
そのなかで紹介されていた本です。
動画の中では、加藤一二三(名前)九段(段位)の勝負感とキリスト教信仰を大局のエピソードを交えながら紹介する本だとの解説でした。
信仰の話と将棋のエピソードを5:5ぐらいで織り交ぜてるとのことでしたが、実際は7:3でキリスト教のお話です。
ただ、全然押しつけがましいことはなく、普遍的な話題に噛み砕いて書いてあるので楽しく読めました。
71歳で現役棋士でありながら騎士。
この元気を見習いたいものです。
著者を知る人なら、読みながら加藤九段の声が再生されること受け合い。
電車でにやにやしてしまいます(^^; -
まさか、ドンボスコが出てくるとは思いもしなかった。
でも、どんな哲学よりも小さい頃から馴染みのあるキリスト教はすっと入って来やすいんだよなぁ。
このまえ某先生に「刷り込まれたPhilosophyは君にあるの?」
ときかれたけど、キリスト教、完全に刷り込まれてました。その気付きとなった書でした。 -
将棋の話も少しは出てくるが、いかにして戦うのかという心の部分が語られていて興味を持った。クリスチャンと将棋がどう結びつくのか不思議だったが、読んでいるうちになるほど、と思った。あきらめない姿勢を貫く、考え抜くというスタイルが良いと思う。信仰が良い方向で心を支えている人なのだと思った。