喰らう読書術 ~一番おもしろい本の読み方~ (ワニブックスPLUS新書)

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  • ワニブックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784847065507

感想・レビュー・書評

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  • 読書術と、筆者の紙の本に対する思い、読書ガイドが入り混じっていて盛りだくさん。電子書籍に対する評価の低さは、装丁に関して代替できないのはわかるが、耐久性などは大きく見ればクラウドの考え方と技術の進歩で改善されるだろう。碩学ゆえ、何でも貪欲に呑み込む筆者だが、トンデモ説や間違っているものまで一緒くたに呑み込んでいないかという懸念はある。

  • 読書、書物にかんする愛がすごくて、行間から湯気が立ち上ってくるような感覚におそわれる。これからは「趣味は読書です」って言えなくなるなー。この人みたいに趣味というほど読んでないもんなー、って気持ちになった。

  • どんな本にもいいところがある、それを探してあげる、という読み方がとても素敵。

  • ごはんをたべるように、呼吸をするように、活字を読む人の読書術。
    インプットも閾値を超えると、受け手の引き出しを破壊し、新たなワールドをつくりあげていくというか。

  • 一時期、流行った「知の巨人」の一人である著者の本の読み方に興味を持って読んでみた。
    読書という行為は「食べること」と同じで、いかに無駄なく栄養にできるかがポイントと言う。本は、丸ごと読み、自腹で買い、快感を感じ、そして下らない本にも思いがけない価値がある。だから常に脳に栄養を与えるつもりで読むことが重要。やり方としてキーワードを手掛かりに芋蔓式に読み込んでいく読書法を推奨する。
    読んでみて、これまで読んだ類書と比較して特に新しい読書法が紹介されているわけでもなく、書かれていることは普通であまり面白いとは思わなかった。著者は博覧強記で知られるが、その理由は本の読み方にあるのではなく、彼の圧倒的な記憶力にある。普通の人が彼の読み方をいくら真似ても、彼のようになれるわけではない。作家が仕事のネタを集めるためにやる読書と趣味で読む読書では、そもそも読書に対する意気込みが違うと思う。芋蔓式読書で食べた芋が栄養になるのが知の巨人。消化されて何も残らないのが普通の人。

  • 本好きのための本にまつわる話。

    読書はすればするほど面白くなる。
    世界観が広く深く構築されていくからだ。

    ベストセラーを書けたら、本を買うお金に困らなくなる。
    でもやっぱり買うお金に困る時から買ってる人間だからベストセラーも書けるし、お金に困らなくなってからも買い続けるような人がベストセラーを書くのだろうと、知人のベストセラー作家の方の話を聞いても思う。

    読書をして歴史を学んでいけば、時間感覚が養われる。

  •  本なら結構読んでるよという輩に、キミキミちょっと、こんな読み方もありまっせ、読書は面白かったらええねんと、次々と視点を変えた読み方を披露しながら、最後に、面白けりゃええねんけど、でもやっぱ基礎はあった方がええで。
     「読書術」のタイトル由来はそこにあると見た。
     タブレットPCで読むのが今ひとつ楽しくないわけがこの本で漸く分かった。「活字」じゃないからだ。気が付かなかった。
     書籍は活字でできている。今は電子化されてはいるが、それでも様々な字体があり、著者や編集者はどういう活字をどう配置するか、表紙からオビからそんなことにまで心血を注ぎ、総体としての「作品」である書籍をつくりあげている。電子ブックは代わり映えのしない「フォント」だし、本文以外の部分をしげしげと眺めることもなく手触りもない。愛着が持てないわけだ。

  • SUN MUSIC
    古本屋へ

  • つい読んでしまう読書術系の一冊。本の紹介を兼ねていることが多いってのが、つい読んでしまうポイント。本作が類書と一線を画すのは、読書の有害性から論じ始めている点か。確かにそのために犠牲にしなければならないものは多く、ときどきふと『ホンマにこれでええんか?』と自問自答してしまうしね。まあでもそんなの一瞬で、好きならばこそ、って思っちゃうけど。後半の、読書に関する云々かんぬんについては、特に目新しい主張も感じられず、オススメされている本にもあまり惹かれず。

  • ケンブリッジ大学での、クリスマスになるとどこからともなく奉加帳が学生間に回されて、あっと驚くような蛮行に成功したら人助けの寄付をしてくれ、と趣旨が書いてある話が面白かった。

    なんでも賭けにしたがるお国柄を逆に利用したチャリティ活動で、払わない者にはリンチがあるので回収率も良いという。

    ーーーー
    また、本が実体験より勝っている点として、いつでも、どこでも、リスクなく体験できる点としているのはなるほどと思いました。

    読書においてはたとえ死でさえも疑似体験ができる。

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著者プロフィール

作家・翻訳家・博物学者。京都国際マンガミュージアム館長。
平井呈一に師事、平井から紹介された紀田順一郎とともに、怪奇幻想文学の日本での翻訳紹介に尽力。のち活動の幅を広げ、博物学をはじめとして多ジャンルにわたって活躍。
主な著書に『妖怪少年の日々』、『帝都物語』シリーズ(ともにKADOKAWA)、『世界大博物図鑑』(平凡社)、『サイエンス異人伝』(講談社)、『江戸の幽明』(朝日新書)など。『怪奇文学大山脈』Ⅰ~Ⅲ(東京創元社)を編纂。

「2021年 『平井呈一 生涯とその作品』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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