だいたい四国八十八ヶ所

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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860112134

感想・レビュー・書評

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  • すごく厳かな雰囲気…はタイトル通りで
    微塵もございません。

    3年かけて行われた八十八か所巡り
    完全歩き遍路ではなくて
    フツーに電車にもなりますし車も使います。

    なので「だいたい」

    だけれども苦労は伝わってきます。
    そりゃあ距離ありますし…

    一番いいと言われていたところは
    期限付きであったのと
    天候不良で楽しめず。

    言えるのは「所要時間」を
    競うのは野暮ということね。
    その概念を楽しむのよ。

  • 旅行ライターによる四国八十八ケ所巡り。タイトルに「だいたい」とありますが、初挑戦で区切り打ち(本書でこういう言葉を知りました)、足かけ3年で一周してます。四国巡礼とは何ぞや?と聞かれたら、筆者曰くそれは「マメ」だそうです。遍路転がしという難所もわりとトレッキング気分で越え、悪天候は無理をしない。年配者にありがちな早さも競わない。空海の身代わりでもある金剛杖は邪魔になると持たず、菅笠もしたりしなかったり。きれいな海を見て空海の時代海水浴はなかったのか?と想像してみたり、途中カヌー下りやシュノーケリングも楽しむ。気軽に読めて文章がとにかく面白い。私は歩き遍路ならぬ読み遍路した気分です。

  • 何のためになんて考えていると旅はいつまで経っても始まらない

    やりたいことは面倒臭い

    結局自分が1番かわいいのは生物として当然

    四国遍路は適度に誰かと打ち解け合いたい中高年に最適な旅のルートかもしれない

    最後までやり抜くよりも途中でサボる方が難しい
    やり抜くのは惰性だがサボるのは決断

    階段を登る際は前傾姿勢にならずに下半身だけで登ると良い

    お遍路転がしの登山と室戸岬が苦行

    足は疲れると土踏まずがぺったんこになり、指が靴に押し付けられて豆ができる
    固い中敷きで土踏まずを補強する

    四国はお接待文化のせいか人がものすごく親切

    含蓄お爺さんに別れを告げると無愛想になってろくに見送りしないのが特徴

    遍路というのは元々海沿いを歩いていく修行形態から変遷して行ったものという説がある

    若いうちは初対面の人は皆敵のように思っていたりするが、歳をとると最初からお互い知ったこっちゃなくなる

    四万十川のインストラクターとして働くことを決めた人々は、自然と共に暮らすのが第一優先で、そのために考えうる仕事は何かと検討した結果がこれである
    仕事が第一優先じゃない人生

    遍路のクライマックスは室戸と足摺

    歳を取ってる人ほど人並み以上に歩けるかどうかを気にして日数にこだわる

    旅の醍醐味の一つは訳のわからないことや予想外の事態に遭遇すること
    理不尽さややり切れなさを味と思ってこそ旅が旅になる

  • 2019/11/23

  • 遍路のことがよくわかったし、楽しめる文章だった。

  • スットコランド日記と並行して読んでたので、壮大な話を読んだ気分。
    なんかいっぱい歩きたくなった。

  • お遍路もそこそこに四国を楽しんでて、こんなふうにてくてく歩くのもいいなーと思った。

  • たまに読みたくなるタマキングシリーズ。
    お遍路には興味あるので参考になった。

    ストーリー
    特に神妙な動機は何もなく、一周してみたい(四国)、全部回ってみたい(八十八ヶ所)。いっぱい歩きたい、という理由ではじめた四国へんろの旅。次々とできるマメの痛みや避けられない台風、たくさんの難所に悩まされつつも、とにかく歩いた合計六十四日間。自転車でしまなみ海道を渡ったり、カヌーで川を下ったり、信心薄め、観光&寄り道し放題の、タマキング流「非・本格派」へんろ旅の全記録。

  • 一日何キロ進めたかに満足してしまいがち。遍路道は国道をひたすら歩く道がひなびた道を歩く機会より圧倒的に多い。雨でも歩みをとめないで進む。などなど徳島から高知まで歩いてみたことを思いだしても納得。再開するときはゆっくり四国を見て歩こう!という気持ちで出発したいです。

  • 幼稚園の年長から中学3年の夏まで高松に住んでいまして。
    四国はなじみがある土地で、香川のみならず、四国4県いろいろ
    なところになじみがあります。
    また、祖父も遍路をすべて結願したことがあるようで、御札をすべてはった
    掛け軸みたいなのをみせてもらったことがあります。

    もしかしたら、年をとって仕事をリタイアしてそれでも
    八十八か所を回れるような健康を維持していらそれは素晴らしいことかも

    でも本の内容自体は、普通の旅行記であってあまり感じるものは
    なかったような

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著者プロフィール

旅と散歩と石ころと変な生きものを愛し、いかに仕事をサボって楽しく過ごすかを追究している作家兼エッセイスト。その作風は、読めば仕事のやる気がゼロになると、働きたくない人たちの間で高く評価されている。主な著書は『いい感じの石ころを拾いに』(中公文庫)、『東京近郊スペクタクル散歩』(新潮社)、『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』(大福書林)、『明日ロト7が私を救う』(本の雑誌社)など。

「2023年 『路上のセンス・オブ・ワンダーと遥かなるそこらへんの旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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