絶景本棚

制作 : 本の雑誌編集部 

• 本の雑誌社 (2018年2月22日発売)

感想・レビュー・書評

[瑠璃花＠紫苑さんの感想 · 2020年2月11日]

なんて出歯亀な内容の本であろうか（笑）。他人の本棚に何が収まっているのか、しげしげと見ようと言うのだから。最初は、背表紙だけ見るなんて、何が面白いのだろう？と思っていた。実際に本を手にするまでは。読んで、なめるように写真を見倒して、今。ふふふっ（笑）

生まれて初めて、本を読むのに、眼鏡の上に拡大鏡があって、いや、不思議なテレスコープでもあって、この本棚の奥の奥まで、全部の背表紙が、余さず見通すことが出来たらいいのになと、そんな妄想に耽った。

私も、子供の頃から、小さな本箱と、学習机だけが自分の本棚だった。長じて本棚を二棹自分用にした時は、まあ嬉しかったものだ。「図書館のように居心地のいい、本とお茶のセットと、ひざ掛けと、小さなコンポでバッハでも聞ける部屋がほしい。」「至るところに書棚と座って本が読めるスペースのある家が欲しい。」そんなことを、ずっと思っていた。

この本の登場者に言いたい。

「お前ら、死ぬほど羨ましいぞ！」

アパートぐらしの間は、先程述べただけが私の書棚。買取の家に越して、むしろ本は減ってしまった。一棹の本棚は家族に譲り、硝子扉のついた本棚だけは、私にとってのエリート本が並ぶ。すなわち、売る気のない本。リビングの小さな書棚は、どんどん他人の本が侵食してくる。図書館の本を置く為なのに。だから、皆さんのことが死ぬほど羨ましい。

本棚にも、書斎にも顔がある。書名を見なくても、ざっと背表紙の色合いを見ただけで、ざっと、ああ、ミステリがお好きなのだとか、SF好きだなとか…このジャンルが多いなと、ばばっと俯瞰してしまう。これは司書であった頃の習い性もそうさせるのかも知れないけど、私と親しくなりそうな書棚と、あまりお付き合いしたことのない書棚の顔があって、いや、もう、皆さん個性的。山のような蔵書の中に、自分が好きだった本なんか入っていようものならば、ニヤッとしてしまう。

この、本、また本のご自宅にいる時、ご本人たちはどれほど幸福なため息を漏らすのだろう。だって右向いても左向いても、上見ても下見ても、自分の愛読書が並んでるんだよ？ああ。もう、たまらない。死んでもいい。いや、死んでは読めないから、困るのか。増殖する本を売ったり整理する時、それもまた、至福だろう。ああ、いい。たまらない。

ところで私、一棹家族に書棚を譲ったけど、読書量は落ちてない。なんとなれば、図書館の近くで家を探したからだ。譲った本棚は、今や本より、物をしまう整理棚の役目も担って、本が増えている様子はない。まさに、主変われば、である。巨大な書庫を持っている人も、私のように愛しい書棚を譲った人も。なんなら、かばんの中に二冊いつも入れてるだけというあなたも。（これは、読書中の一冊と、読み終わった時のための一冊。だからいつもかばんには、二冊の本が入らなくてはならない。おかげでいつも、かばんが微妙に重い。無論好きな栞も忘れてはならないのだ。）

結局、読みたい人っていうのは。本好きは、本が雪崩を打ってこようとも、今日も読まずにはいられない。どんな環境でも読むのだ。絶景かな！背表紙のある風景よ！

[おしろさんの感想 · 2020年12月12日]

壁一面に並べられた本、床に積み上げられた本。
それをただただ眺める本。とても楽しい。

五十音順に並べられた本棚、順序は関係なく雑然と並べられた本棚、重ね置きはしない本棚、棚の隙間があればあるだけ詰める本棚、全ての本を棚に収める本棚、収まりきらずに直置きで積み上げられる本、UVカットフィルムの貼られた本棚、本が多すぎて部屋に入れない人、本棚地図を作る人、本を収める事を考慮して家を建てる人、本が増えすぎて新たに自分が住む部屋を探す人

一つとして同じ物はない。多種多様な本棚。
蔵書数3千冊でもすごい数だと思ったのに、5万冊や10万冊なんて桁が違いすぎてよくわからなくなってくる。

私自身知ってる作家数、作品数は少ないし、専門書なんて読んだこともない。
それでも本棚を眺めるのは楽しい。
難しい本の山の中から、自分の好きな作家さんの本を見つけると嬉しくなる。

荻原魚雷さんの本棚は想像してたよりずっと綺麗だった。まだ1冊しか読んだことないけど、もっと床に積み上げられてごちゃごちゃしてると思ってました、ごめんなさい。

[せりぐまんさんの感想 · 2024年4月13日]

人の本棚を紹介している。
紹介されている本棚はもはや古本屋レベルかそれ以上なので、覗いてみたいという欲が湧かなかった。過ごしてみたいと思う場所もなく…。レベルが違いすぎるのだろう。
それぞれの方の想いが詰まった本棚を見ていたら、少し酔ってしまった。笑

[はるたさんの感想 · 2022年3月27日]

2018年6月8日
まさしく絶景。圧巻！
ここまでの収集願望はないが。

[本の戌さんの感想 · 2021年6月12日]

ぼくがケイタイで買ったLISMObyKDDIの音楽データは、サービスの終了とともに消え跡形もない。
もし、現代に焚書が復活したら、当時より簡単にできちゃうんじゃないでしょうか。ボタンひとつで。

LISMOに恨みがあるわけではなく、単純に紙のほうが好き。国外にすんでるのに、紙で本を集めてしまう。
いま帰国に向けて日本に住宅をもつべく設計中で、ふと行き先不安の本棚をみればこの本「絶景本棚」がめにとまって読了。新居にどんな読書場をしつらえるかなと読み進め、どの人も蔵書に四苦八苦してるのが見て取れて安心した。収まりきってないし、異形の本ははみ出たり横に寝ていたり。

帰国のために本は処分かなとおもっていたけど、やめた。やっぱり、もって帰って美しく散らかしたい。

[yumiko haradaさんの感想 · 2021年1月8日]

みんなすごい本持ってるなー
私は何度も読まないから借りるのでいいかなと思っているが、これだけ家に本があるというのもいいな

[masa1211さんの感想 · 2020年9月29日]

こんなたくさんの本に囲まれて　羨ましい。子供の頃に読んだ本を　本棚に見つけて　凄く懐かしい気持ちになりました

[umeさんの感想 · 2020年4月29日]

壁一面の本棚に憧れていた。少し実現してきた。

[vivi634さんの感想 · 2020年1月26日]

圧倒される本棚が！フルカラーで！
本棚いっぱいの本、と言ってもそれぞれで、個性的な本棚たちが写真で迫ってくる。
境田稔信さんの辞書いっぱいの本棚が素敵。『言海』だけで260冊以上って！！

[aruminoさんの感想 · 2022年11月23日]

私もこれくらいの規模の本棚を持つことが出来たらなぁ…と思いながら眺めてました。

これだけの本棚があっても、入りきらない本はみんな同じように本棚の前に横にして積んじゃうものなんだなぁという発見もあり、面白かったです。

コミックスに関してはちゃんと巻数揃えて整理したい派なので、本棚に巻数もタイトルもバラバラで置かれてると整理したくてうずうずしてきます。