時代〜「ハンカチ世代」と呼ばれた雑草たち〜

著者 :
  • ミライカナイブックス
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861133848

作品紹介・あらすじ

斎藤佑樹と田中将大。1988年生まれの若者のなかで、甲子園で眩いばかりの輝きを放っていたのは紛れもなく彼らだった。だが-。その世代の若者たちには、知られざる幾多の物語があった。移民という重責を担った者、野球では叶えられなかった夢を別世界で追い求める者、そして、スーパースターの背中を全力で追いかけ、プロの世界で先駆者となった者。人生という長い旅路のなかで、彼らが見つめ、駆け抜けてゆく先にあるものとは…『松坂世代』を描き反響を呼んだスポーツライターが新たな世代の生き様と過酷な現実を描き出す、渾身のスポーツノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 矢崎さんの本「松坂世代」は読んだことがあって、当時とってもインパクトを受けました。

    ある意味、テレビの年末の名物番組になった「戦力外通告」の読み物のような感じだったと思う。



    今回も「ハンカチ世代」と呼ばれ、現在のプロ野球界でも

    一つの黄金世代を形勢している1988年前後の選手たち。

    松坂世代と違うのは、「ハンカチ王子」と呼ばれ、世代のトップリーダーとして

    君臨していた斎藤佑樹はプロに入ってから伸び悩み

    その斎藤に甲子園では敗れた田中将大や当時はそれほどインパクトを残せていなかった坂本勇人や前田健太が現在の日本のプロ野球を牽引しているということ。



    そんな世代の中での変遷もある中で

    この本に取りあげられているのは、そんな名の知れた選手たちではなく

    斉藤や松坂と高校野球、甲子園を目指す過程、そして甲子園ですれ違い、その輝きを意識しながらも、自分の道を進む7人の男たちです。



    こういうアナザーストーリーのようなものがとっても好き。

    それぞれの場所でわざかながらも自分の居場所を見つけ

    輝いている姿に、すっごく刺激を受ける一冊です。

  • 岡山関西高校のダース君。
    泣き崩れる姿が印象的でした。
    日ハムに入団して、期待していましたが
    残念ながら解雇。

    彼が語っていた言葉。
    皆で車に乗っていて、ちょっと停めてと言って
    コンビニで買い物をする場合。
    同乗者の分も必要かどうかを確認するのが
    普通だけど、ある選手はさっさと自分のものだけを
    買ってきて戻ってきたという話。
    そういう選手でないと、プロでは通用しないそうです。
    厳しい世界だけど、なんか複雑な気分。

  • ハンカチ世代の無名(といっても野球通ならばわりと知っている)の選手たちのいまのところの人生の軌跡を描いたノンフィクション作品。

    自分もハンカチ世代で野球をしていた人間なので、いろいろ響くものがあった。

    この作品に描かれた人たちはみんな魅力的な生き方をしている。
    自分も魅力的に生きたいものだ。

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著者プロフィール

1966年、山梨県生まれ。
出版社勤務を経て、’94年にフリーライターとして独立。
プロ・アマを問わず野球界を幅広く取材している。
『松坂世代』(河出書房新社)、『遊撃手論』(PHP研究所)、『元・巨人』(ザ・マサダ)など、著書多数。

「2015年 『PL学園最強世代 あるキャッチャーの人生を追って』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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