- Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861822971
感想・レビュー・書評
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この著者は、国際的な概念のスタンダード「持続可能な開発」とは似て非なる概念、「脱成長」を掲げている。
長きにわたり、「成長し続けること」は経済の至上命題とされてきた。
だが、その命題とは裏腹に、環境破壊や都市化・少子高齢化といった問題がスパイラルのように起き、先進諸国は程度の差こそあれ、成長し続けることに一定の限界を迎えているといえる。
著者の言う「脱成長」は、そんな当たり前の経済観に疑問を投げ掛け、経済のみならず、現代社会そのものを根底から見直そうとする点で画期的な視点であるといえる。
惜しむらくは、(翻訳の難点でもあろうが)、具体的に示されている学者や事実についての註釈が不十分で、日本の読者にとっては読みづらい文章になってしまっていることだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
帝国主義は終わったが、それは軍事的な支配を目指すことが終わっただけで、その後は経済という価値観による支配が行われている。
広告は否定されるべきものとしている。無駄なものを買わせるので。
労働時間の短縮により解決を計ろうとしている。しかし、そうすると競争がなくなってしまうのではないか。 -
脱成長とは、エコロジカルな生活と労働時間の削減を目標とする
社会づくりのことである。
グローバリズムと反する考え方。
経済書ではなく、哲学書または思想書。 -
成長を目指さない社会って何だろう、と思って読んでみたのですが…じゃあどうしたらいいのかな?ってところには行きつきませんでした。何となく偏り過ぎているような。もう少し中立の本も読んでみたい。
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経済成長というより、資本主義を否定的にとらえている。 経済活動エリアを限定することにより、社会発展は可能という事だが、主張は面白く斬新だが、その切り口で1冊まるまる使っているのはちょっと単調だ。 もう少し色々な視点、実例が欲しかった。