- Amazon.co.jp ・本 (369ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862280541
作品紹介・あらすじ
対論 / 図書館の電子化をめぐって
植村八潮(東京電機大学出版局局長)×西河内靖泰を収録
幅広い情報提供に賭けた図書館員のライフワーク
「著者は、人権・反差別運動と一体のものとして実践してきた「図書館の自由」を、真実の情報が希求さ
れる被災状況下で改めて問いかける。」 ――塩見昇(日本図書館協会理事長)オビ文より
<図書館の危機>
「図書館なんか使わないよっていう人に、図書館ってなんか面白そうだな、なんかいろいろやってるな、いろんな情報を発信してるなと思わせるとこでないといけないと思うんですよ。・・・リアルな図書館は、そこに来て、居心地よくなかったらだめなんです。本借りたら、もういらんから、とっとと帰れみたいな図書館運営していたら、そんな図書館いらんよっていう話になるに決まってるんですよ(西河内)」(本文より)
感想・レビュー・書評
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課題のためにパラパラと読んだ。図書館が表現の自由のために争った具体例もあり、わかりやすい。
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●図書館の現場に、もう司書はいないと思っている。現在の図書館に、図書館のスペシャリストが育つような環境はないのではなかろうか。それは業務委託が主流になってきたからかもしれないし、市民の意識や図書館に求めるものの変容が原因かもしれない。それゆえ、著者のように図書館のことを真剣に考える人がいることに驚きを感じてしまう。こういう人たちがいるというのに、高度な能力や専門性を持った司書は過去のものになろうとしている。そういう現実を思うと、是非とも図書館に関わる人たち全てに本書を読んでほしいと思う。
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原発事故と図書館との関係について書いてある冒頭のエッセイが秀逸。
これを読むだけでも買う価値はある。
細かく読むと、作者とはちょっと意見が違うところもあるけど、多様な意見を触発するのも図書館の自由。図書館の自由を学ぶ基本文献としてぜひ。 -
010.1 / 図書館の自由 /
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資料番号:011434792
請求記号:010.1/ニ -
勉強になった!選書、蔵書構成、良書主義、差別、提供制限、非正規雇用、BDS、盗難、などなど。
もうちょっと意識していかないと。 -
「図書館の自由」に関する論集。「第11章 不明本とBDS」のところ、閉架から開架への転換で一定の紛失は覚悟ってくだり。小生不勉強で知らなんだ。それはともかく、「図書館の自由」の議論のスタートに最適の一冊。『図書館戦争』もちと登場。どこかで読んだことあるなぁと思ったら、初出は『出版ニュース』でした。
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図書館の自由とは何か。
図書館畑以外から図書館館長になった人の著書。
選書のために払っている努力や、ホームレスにどう対応するか、有害図書に対してはと、真摯な対応がみてとれます。その姿勢は序章の、原発に対して適切な情報提供を行なってきたか、という自省にも見られます。
図書館の自由ということを考えたこともありませんでしたが、誰かにとっての自由は、誰かにとっては不自由であるかもしれないというジレンマを感じました。 -
図書館の目的・存在意義が決めるものである収集方針とそれに基づいた収集計画が本来スムーズに実現すれば、そんなに不満のある蔵書構成にはならないはずだ。
図書館に来るホームレスの問題や、選書の際にどういう本を選ぶか、など。
神戸の事件で少年の写真が出ていたFocusを置くかどうかは問題になったのか。