ブラバン

著者 :
  • バジリコ
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本棚登録 : 480
感想 : 98
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862380272

感想・レビュー・書評

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  • 自分も中高と6年間吹奏楽一色だった。主人公は高校で吹奏楽に入り弦バス担当になると同時に、軽音ではベースを担当。今は40歳で音楽とは無縁。バンド再結成の話が持ち上がり、過去を回想しながら当時のメンバーを集めはじめる。
    主人公が家族とともに楽器屋でベースを買いに行くシーンが、特にいい。
    音楽のできる環境、時間、仲間は貴重。この小説はそれを淡々と伝えてくれる。音楽経験者だけでなく、「あのころ」を思い出したい大人におすすめ。

  • 友達に借りて読んでる(^ω^)
    登場人物多くてなんとなく
    面白い(^ω^)

  • 思い出ってこんな感じなんだろう。
    ほのぼのと読める。

  • 2007021
    たぶん、この小説を読んで一番幸福なのは、1980年頃高校生でバンドに入れあげていた、四十過ぎのおじさん、おばさんだろう。もしあなたが該当するならば、今すぐ、登場人物たちと同じ四十過ぎくらいのこの時期に読むべきである。たぶん、まさに今がこの小説を読んで一番幸福な瞬間なのである。<br>
    <br>
    <a href="http://www.rojix.com/dr/dr200704a.html#20070415b01" target="_blank">全部読む</a>

  • 青春の懐古。切なかったなぁ。10年後、20年後に読んだら共感しちゃってもっと切なくなるのかなー。卒業から3年しかたってない今でも周りの環境は随分変わってしまったからなぁ。みんな色々あるんだよなぁ。大人になっちゃうんだなぁ。

  • 四半世紀の時を経て、高校の吹奏楽部メンバーが再結成するという物語。主人公の高校時代は80年代で、ジャズにロックにクラシック・・・若者たちが洋楽に熱狂した時代だ。若気の至りと言うか・・・ムーンライト・セレナーデを演奏するために弦バスに穴開けてアンプ入れたり。コンクール合宿の女子風呂を覗いたり。3階からテューバ投げ落としたり。。思いきり音楽をやって、周りの人間と濃密に繋がっていた、そんな時代。中盤まで読んで、しまったと思った。読むべき時が20年程早すぎたみたい。吹奏楽から離れて、人生を語れる位生きてから読んだ時、きっと今の20倍くらい心に沁み入るだろう。

  • 1980年(昭和55年)。醒めた熱狂の季節に、音楽にイカれ
    バンドに入れあげるボーイズ&ガールズが織り成す、青春グラフィティ。
    クラシックの、ジャズの、ロックの名曲にのせ、総勢三十四名のメンバーたち
    が繰り広げる、大群像劇。四半世紀の時を経て僕らは再結成に向かう。吹奏
    楽部を舞台にしたほろ苦い「青春」小説。

  • 吹奏楽の話だけで終らないところが好き。
    そして、櫛田せんせーの曲名でてきてちょっとうれしかったり。

  • 表紙を開いてバスクラと来た時点で購入。一日で読破。B級な映画化を希望。
    中年おいちゃんの甘酸っぺー青春の記録とワクワクしてきちゃった今。

  • あたしがしてる楽器の人が死んだところからお話がはじまるとかいろいろえー!とはおもったけど、以下の文章が音楽の本質を突きすぎている、と恐れ入ったのでもう何も言うまい(言えない)。
    「音楽なんて、単純な物理法則を利用した儀式に過ぎない。
     音楽なんて、雑多な情報に取り囲まれた空虚に過ぎない。
     音楽なんて、本来他人とは共有しえない閃きに過ぎない。
     音楽なんて振動に過ぎない。
     音楽なんて徒労に過ぎない。
     音楽は何も与えてくれない。与えられていると錯覚する僕らがいるだけだ。
     そのくせ音楽は僕らから色々に奪う。人生を残らず奪われる者たちさえいる。
     なのに、苦労を厭わず人は音楽を奏でようとする。
     種を植え歩くようにどこにでも音楽を運んでは奏で、楽しいことばかりならいいけれど、それを原因に争ったり病気になったり命を絶ったりする。
     そんな手に負えない悪辣な獣から僕たちが逃れられないのは、きっと、そいつと共にいるかぎりは何度でも生まれ直せるような気がするからだ。そいつに餌を与えながら、滑らかな毛並みを撫でてきた者ほど、予感に逆らえず、背を向けられないー。」

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著者プロフィール

1964年広島市生まれ。青山学院大学卒業。“津原やすみ”名義での活動を経て、97年“津原泰水”名義で『妖都』を発表。著書に『蘆屋家の崩壊』『ブラバン』『バレエ・メカニック』『11』(Twitter文学賞)他多数。

「2023年 『五色の舟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

津原泰水の作品

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